悪性腫瘍に対する手術というのは、あくまで局所療法です。「これだけの範囲を取りました。」という治療であって、取った範囲を超えたところに転移があれば、その部分に対しては、何の治療にもなっていないのです。ですから、根治手術を目指す場合は、癌が切除範囲に留まっていること前提として、あるいは期待して手術をするのです。
CT、MRI、PET、エコーなどを駆使しても、腫瘍の大きさが5mmくらいなければなかなか見つかりません。手術前にこのような検査をして、転移が見つからなかったからと言って、転移がないという保証にはならないのです。
画像診断で、転移がなさそうな胃癌の場合も、腫瘍マーカーが極端な高値を示していると、どこかに転移を起こしている可能性が高くなります。とくに腹膜播種が気になります。患者さんには、腹膜播種があれば、切除はせずにお腹を閉じることになる可能性も、あらかじめお伝えせざるをえなくなります。
そんな患者さんの手術をするとき、最初にお腹の中を見たときに明らかな腹膜転移巣がないとほっとします。洗浄細胞診と言って、開腹後に腹腔内にまいた生理食塩水を回収し、その中に悪性細胞が浮いてなければ、手術によって癌細胞を排除出来る可能性が出てくるので、ますますやる気を出して、手術を進めます。
CT、MRI、PET、エコーなどを駆使しても、腫瘍の大きさが5mmくらいなければなかなか見つかりません。手術前にこのような検査をして、転移が見つからなかったからと言って、転移がないという保証にはならないのです。
画像診断で、転移がなさそうな胃癌の場合も、腫瘍マーカーが極端な高値を示していると、どこかに転移を起こしている可能性が高くなります。とくに腹膜播種が気になります。患者さんには、腹膜播種があれば、切除はせずにお腹を閉じることになる可能性も、あらかじめお伝えせざるをえなくなります。
そんな患者さんの手術をするとき、最初にお腹の中を見たときに明らかな腹膜転移巣がないとほっとします。洗浄細胞診と言って、開腹後に腹腔内にまいた生理食塩水を回収し、その中に悪性細胞が浮いてなければ、手術によって癌細胞を排除出来る可能性が出てくるので、ますますやる気を出して、手術を進めます。