「おくりびと」を見て

遅まきながら映画「おくりびと」を観てきた。
何人かの人を見送ったけれど納棺夫といわれる人に依頼したことはなかった。
そういう職業の人がいることも知らなかった。
病院で亡くなり、葬儀屋さんに頼んですべてが終わっていた。

印象に残ったのは、子供を捨てて出奔した父親がかつての妻や子供のところへ帰るに帰れず、寂しく唯一の思い出の石を握って亡くなったことだった。

人は寂しい生き物だ。よほどのことがない限り大切なものをないがしろにしてはならない。失うことの大きさは計り知れないものだから。
ないがしろにしてきたとは決して思わないけれど、大切な人を喪ってみると、いろいろ悔やむことが余りにも多い。
ああしていれば、こうすればよかった・・・・何気なく言ったつもりでももしかしたら傷つけていたかもしれない・・・・。すべて後の祭りだけれど。

カタクリの花

弟の車でカタクリの群生地に行ってきた。
今が満開で「しょうじょうばかま」も赤い花をつけていて見事なものだった。
昔、「しょうじょうばかま」を庭に植えたことがあったけれどそのうち絶えてしまった。上野や熱海の駅あたりに野草を売りに来ている女の人がいて、その人たちから買ったのだけれど、今はもういないだろうなあ。

野草はやはり野に咲いて美しいし、ひとつや二つでなく、群生しているほうがなんといっても美しい。
そして、素人が自分の庭で育てるのはかなり難しい。

来年も（鬼が笑うというけれど）ぜひ訪れたいと思った。

父の１３回忌

今日は父の１３回忌。
もう１２年が過ぎたのか。
みんなみんな逝ってしまった。

遺されたのはわたしひとり。
なんだか空しくなってきた。
でも、生きてるからには生きていかなくちゃならない。

ああ・・・・なんだかため息が出る。
弱気になってきているらしい。

こんなときもあるのか、いいえ、こんなときばかりなのかな。

とんでもない一日

どうしても出なければならないちょっとしたパーティーがホテルであって出かけたけれど、近ごろ余り出たことがないのですっかり疲れた。

ついでに２１年度の町費を前に住んでいたところに払ってきた。家があるので払わなければならない。

そして、高島屋へ寄ったら、いつも買っているお店の人に見つかって結局３着買ってしまった。このご時勢節約しなければならないのに、相手が一枚上手でつい買ってしまうことになる。

しばらくは行かないようにしなくちゃ。反省しきり。

疲れて、散財してとんでもない日だった。

「おひとりさま」がお客さん

近ごろ「おひとりさま」をターゲットにしたいろいろな企画があるらしい。
ひとりで行く立ち飲みの飲み屋、ひとりで行く焼肉やさん、そしておひとりさま限定のバスツアー。

わたしは、今日のお昼もひとりでおすし屋さんに行ってきたし、ひとりで桜を観にどこかへ行こうかなと考えてもいる。
確かにどちらかといえば温泉旅館はひとりの宿泊はとりにくい。
でも今まで何とかなってきたし、これからはますますひとりの客を泊める旅館が増えてくるだろう。
もう昔のように団体客ばかり当てにできる状況ではないのだから。
だけどひとりでもバスツアーなんてなるべくはしたくない。
吉野の桜とか、東北の桜はなかなか宿がとれないので、いずれツアーに乗るしか仕方がないかとも思うけれど、毎年決心がつかないでまだ行っていない。

世の中変わってくる。昔は女一人の客など泊めなかっただろうから。