「霧の火」を見て

2008-08-26 13:25:28 | 日々思うこと
「みなさん これが最後です さようなら さようなら」。
敗戦直後の8月20日・・・樺太真岡郵便局から発せられた少女たちの最後の言葉。
2年前の6月、利尻・礼文に行った折、日本最北端の地ノシャップ岬に立ち寄ってこの言葉の刻まれた碑を見た。そしてそこで説明を聞きながらはるか北に見える樺太(戦争当時の名前)の地を遠望した。
昨夜この事件に基づいたTV番組があるのを知り、どのような作品になっているのかと期待して見た。
作品はあくまで創作なので事実と違うところもあるだろうけれど、あの交換手の人たちの中に、渡された青酸カリで自殺しないで生きて返ってきた人がいたことを知った。でも、悩みも苦しみもさぞ大きかったことだろう。
9人の乙女たちの余りにも悲しい死。
これも戦争の犠牲者だ。

いよいよ夏の終わり。
北アルプスで70歳の女性が滑落して死亡との記事。
近ごろは、中高年の山登りがかなり多いらしい。
いずれにしても元気で、生き生きと生きられるのが一番だ。
中高年の方たちが、いろいろな分野で活躍しているのを見たり、聞いたりすると自分の不甲斐なさに忸怩たるものがある。
何もかも中途半端で、いい加減で、生産的なことのひとつもできない自分が。
あせるけれど、今更あせってもしょうがないかなどと言い訳を自分に言って聞かせていたりする。
これじゃあどうしようもないなあ。
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風の音にぞ驚かれぬる

2008-08-17 22:34:11 | 日々思うこと
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」
今日、日差しは強く、気温も高かったけれど、風が秋の訪れを感じさせてくれた。
暦は案外正直なのかもしれない。

夜、お風呂から上がってつけたTV「NHKスペシャル」が「日本軍と阿片」を報じていた。
途中からだったので確かではないかもしれないけれど、まだ関東軍の生き残りの人が生存していて、いろいろ証言しているのには驚いた。
阿片でまかなったお金を日本が中国での軍費などに使っていたなんて。
わたしの世代は高校の日本史の時間に余り明治維新以降のことには触れないで終わってしまったように思う。
「日本軍と阿片」のことは一般には知られないままきたようだけれど、明治、大正、昭和の初めの時代のことをもう少し学ばねば恥ずかしい気持ちに襲われた。
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お盆が過ぎて

2008-08-16 16:34:45 | 日々思うこと
お盆が終わった。
あなたはまたお墓に戻ったのかしら。

「新・金融腐食列島 混沌 上・下」(高杉良)を読んだ。
面白かった。銀行内部についての知識がまるっきりなかったので、そのすさまじさに驚き、圧倒された。
まあ、どこの社会も上層部は同じではあるけれど。
金融機関の合併、吸収が相次いだ1990年から2001年ころの銀行間の思惑、軋轢・・・外部には分からないいろいろなことがあったのだなあと改めて認識した。
わたしは今でも昔の何と何が一緒になったのかまったく分からない。
小説の中だけでなく現実に、何度もM&Aを行って、きっと内部では旧行意識が抜けなくて大変だっただろうなあと想像する。
でも、二つではなく三つも四つもが合併すると返って訳が分からなくなってよかったのかもしれない。

立秋も過ぎたのに、相変わらず暑い。
雨は降るところとまったく降らないところが極端で、降らない地方ではやはり節水が報じられるようになった。

山の温泉に2,3泊してマッサージをしてもらったりしてのんびりたいけれど、毎年のように行っていた温泉はあなたが倒れたところだからまだ行く気持ちにはなれないし、お花の水遣りをほおって枯らしてしまうのもかわいそうかなと踏ん切りがつかない。

もう少し涼しくならないものかなあと思うけれど、「暑い寒いも彼岸まで」と昔の人も言っているようだからもうちょっと待たなくてはならないようだ。
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お墓参り

2008-08-12 21:16:01 | 日々思うこと
あなた、今日例年のようにご先祖のお墓参りに行ってきましたよ。
いつもあなたの運転で行っていたのに、あなたが心臓の手術をした後は、あなたに隣に座ってもらって、わたしが運転して行きましたね。
でも、あの辺りは一方通行だの、狭い道だのと運転しにくいので、やはり自信がなく、バスとタクシーを乗り継いで行きました。

明日はこちらのお墓からあなたの霊を我が家に迎えることになるのよ。こちらのお墓へはしばしば行かれるのであなたのお墓を近くに造ってよかったって思ってます。
あちらは県庁所在地なのに不便なところにあるから、なかなかお参りできないもの。
それにしても家も、お墓も二つあるのは大変は大変。
家を二軒も持ってるなんてお金持ちねって言う人もいるけれど、管理が重荷なのを人には分かってもらえないのね。

まあ、いずれにしても明日はあなたが一年ぶりに帰ってくるわけね。
目に見えないなんてつまらないけれど・・・こんなこと言うとバチがあたるかしら。
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3回目のお盆

2008-08-10 22:07:43 | 日々思うこと
あなた、3回目のお盆が来ましたよ。
4年前の夏、あなたは病院だった。
温泉地でここよりいくらか涼しかったけれど、なかなか意識の戻らないあなたのそばで、わたしは打ちひしがれていた。恐れ、不安、後悔、悲しみ、寂しさ・・・実にいろいろな感情がわたしを苛んでいた。
訳の分からない病気で(少なくともそのころ、わたしにとって始めて聞いた病名だったから)どうしようもないのに、どうにかして欲しいと切に願ったりした。

あなた、寂しいねえ。さっさとひとりで勝手に何も言い残さないで逝ってしまうなんて、ちょっとひどすぎるんじゃない?
せめて「さよなら、おさきに。待ってるよ」ぐらい言って欲しかったと思うんだけれど。倒れたきり一言も言わないままなんだもの、悔しいよ。
お盆には帰ってくるの?  でも魂だけなんてつまらない。ねえ、あなた。
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あなた いったい どうして・・・

旅先のホテルで夫が倒れた。 それから12年の年月が流れた。 わたくしは・・・