私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

ミステリ

2014-03-24 20:53:06 | 日記
March 24, 2014

今政権になってから、いたるところで工事現場に出くわす、と誰かがいていた。たしかに年度替わりの道路整備ではない大工事が目立つ。こんな自転車操業をしていて、日本の国は持ちこたえて行くのだろうか、と思うのだが、一介の市民、まして老人にはなすすべはない。連休中に起こった工事火災による首都高の閉鎖も、これは国政ではなく東京都の管轄ではあるが、また老朽化した道路の整備も必要だろうから何とも言えないが、連休を見越して工事を延ばせなかったのだろうかと、またもや素人の苦言である。さて連休、彼岸である。友人が、仏壇のご両親に「おはぎ」を供えたと言っていたので、急いで近くの和菓子店に出かけた。母は晩年、小豆類が胸にもたれると言っていたのを思い出し、母には黒ゴマと黄な粉のおはぎを、自分には漉し餡のものも加えた。しかし食べてみたら、中身はどれも餡だったのでおかしかった。母の写真に供えたが、父の写真は飾ってない。母だからこそこういった私がついぞやらないことをしたい気分にさせられるのだ。子供のころを追想しながら、しばらく物思いにふけった。
  
毎日精を出して点訳したおかげで、4日の勉強会に間に合うかと心配だった点訳も、一応打つだけは完了した。80枚近くになった。視力が落ちているので、最後近くなって、ラテン文字の小文字だと思っていた「m」の文字が、ドイツ語の小文字だと分ったりして、見直す方が大変だ。まあ何はともあれ終わったので、ちらちらと読んでいたマーク・プライヤー『古書店主』(ハヤカワ文庫)を一気に読んだ。久しぶりに面白いミステリだった。外国のミステリ作家は、ジャーナリスト、弁護士、大学教授などの職業と兼務して作品を書いている人が多い。本書の著者も、地方検事補として活躍する傍ら執筆活動を続けているという。一生暮らしていけるだけの価値のある、つまり高値がつくものもある古書を軸に、麻薬の密売やナチに絡む話がパリを舞台に繰り広げられる。このミステリでは、パリが主人公といってもいいかもしれない。フランス映画でおなじみの、せ―ヌ河左岸、セーヌ川を航行する船がまぶたに浮かぶ。今回も船が役割を演じている。夜、ボン・ヌフからセーヌ川を行き来する観光船を眺めたらどんなに素敵なことだろう、などと思った。しかし、こういう本を読んでいると、フランス映画を沢山見てきて良かったと思う。なぜかパリの街を歩いている錯覚を抱くのだ。

画像は、ベランダ栽培の薔薇。やっとベランダの花々もつぼみを持ち始めた。一番に花開いたバラを撮った。