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晴れ間の彗星

楽しく生きよう!

[9] 旋風Z

2010年02月04日 | 手塚治虫全集
手塚全集52巻「旋風Z」

昭和32年~33年の月刊誌連載作品。

 あとがきでも自分で描いているようにかなりいい加減に描き飛ばしたようだ。

発明家の親を殺されて、アンドロイドに育てられる…キャプテン・フューチャーのようだが

当然手塚氏が読んでいるわけ無いので、オリジナルなものですが、

変形する女性アンドロイド。後の「火の鳥2667」を彷彿させます。

というより「マグマ大使」のロケット人間か?

ただ、名前を忘れるのか都合で変えるのか、

ラストの方で、ロケットが「黒谷」に墜落したといい、「黒谷駅」の看板を右ページにラストに描いているのに

左ページで、その駅に入った主人公は「とかげ谷」の場所を聞いている。

「黒谷地方のとかげ谷」ということなのか?

とりあえず、子どもの頃に見ていた」ものでもないのに、想い出もなく

凡作である。



良いも悪いも編集者

2010年01月31日 | 手塚治虫全集
 マンガリストを作っていて、新文庫全集版アトムの8巻が無いことに気が付きました。

今日買ってみると、「青騎士の巻」でした。いつの時からは、この巻には解説が付いて、

学生運動が盛んな折「手塚は古い」と編集者に「悪いアトム」を描けと言われしかたなく人間の敵になってしまうアトム描いた。

そのため、なおさらアトムから読者が離れてしまったが、当の編集者は知らん顔。

一方、NHKのプロデューサーが熱心に、時間を止める話をドラマにしたいので、と原作を書いて貰うと、原作もドラマも大人気。

私も子どもの頃見ていた「不思議な少年」の「時間よ止まれ!」のかけ声。

アレがあったから「ス-パージェッター」の「タイムストッパー」があるのだろうか?

そのときのプロデューサーが、その後のSF作家 辻真先さっbだとのこと。

編集者の作者を見る目、マンガに対する愛情が、良い作家、良い作品を作る!

と言っても過言ではないか?

[7・8] ダスト8  1・2

2010年01月30日 | 手塚治虫全集
「ダスト8」 私は好きな作品です。

飛行機事故で墜落した機から10名が奇跡の帰還。

飛行機が冥界に迷い込み「生命の山」にぶつかり山の破片が飛び散り

偶然体の上に破片を受けたモノが生き返ったのだ。

最後に生きを吹き返した2人の少年少女に、彼らの命を助ける代わりに、残りの8人から石の回収を命じるが、二人は石を捨てそれをこばむ。

結局、使い魔みたいのが2人の体を借り地上に現れる。

最初「ダスト18」というタイトルではじまり、18エピソードあったはずなのですが、

人気が無いと途中で切られたモノです。

そのため、2巻目はかなり手を入れたらしく、1巻が出てから2年掛かっています。

ハガキなど出さないが、静香に楽しんでいる愛読者がいることを忘れて貰っては困ります。


[6] アラバスター 2

2010年01月29日 | 手塚治虫全集
「アラバスター」読み終わる。

アラバスターという名前は、物語の最初に、犯人が懐から取り出したカップに

酒をつがせて「美しいだろう、アラバスターでできた杯だ」というような事をいうだけ。

辞書では「アラバスター」は、美しい白色の鉱物。古代では方解石を、現代では雪化石灰石を言うらしい。

美しいモノを嫌い続けて復讐をしているのに 、あの最初のシーンはなんだったのあろうか?

美しさを憎んでいる奴の言葉とも思えない。

さすがに、「アラバスター」という鉱石が登場するのはその場面だけ。

主人公だろう、透明人間 亜美 の苦悩の話になっている

同じ、透明人間をテーマに据えても、時期がちがえば,楽しい話にもなっていてだろうに…

しかし、特殊な能力は消してありがたい事ではないのかも知れない。

今、ビデオでは「ヤングスーパーマン」を見ていますが、

その力を隠し、「普通の人間ならいいのに。といつもかんがえています。」

正義のヒーローも思春期にはその力になやみつづけていたのです。

[5] アラバスター 1

2010年01月28日 | 手塚治虫全集
手塚治虫には、珍しい、救いのない話。

黒人のオリンピック・メダリストが世間からちやほやされる中で、

美人の”女優に恋をし、デートを重ねる。

しかし、あるときプロポーズを言い出すと、大笑いされ拒否されてしまう。「誰が黒人なんかと!」

やり場のない悔しさから罪を犯し刑務所に送られるが、そこで運命のマッドサイエンティストと出会ってしまう。

その博士は、人間の透明化を研究、透明化光線を発明する。

しかし、その光線では半透明が精一杯で、完全に透明化しようとすると人は死んでしまう。

それを知らないまま、自分の娘を実験台にして殺し、殺人罪で刑務所にいたのだ。

彼は博士から、発明品を託される。出獄してから自ら透明化に挑戦するが半透明状態でそれ以上は光を浴びていられなかった。

皮膚だけ透き通って血管が浮き出ているばけものののような姿になってしまったのだ。

で、博士に殺された娘は妊娠していて、半透明の姿で生まれたモノの、大きくなるに従い完全な透明体となってしまう。

アラバスターと名乗りアメリカで犯罪を続けた彼は、透明少女を求めて当時女性検事としてアメリカで活躍し、透明少女を養女にして日本に戻った女を追い、透明少女を手に入れる。

そして、美しいモノへの復讐をはじめる。

「この世に美しいモノはあるか、本当の愛はあるか!」

上辺だけつくろう人間に対する復讐戦。

手塚氏自身が、出来が良くなく全集なのでしょうがなく入れたと後書きでかいている。