晴れ間の彗星

楽しく生きよう!

【61】聯合艦隊司令長官 山本五十六

2011年12月31日 | 映画って本当に…
今年、最後の映画となりました。

それにしても、気が重くなる映画です。

「紺碧の艦隊」「ジパング」「夢幻の軍艦大和」等の

架空戦記ものは、よく読んでいました。

これらの作品では、山本長官も

「ミッドウェイ海戦の惨敗」はよく知ってました。

当然、それに対して切り抜けていきます。

しかし実際の山本長官は、知りません。

反対していた三国同盟への加盟、アメリカとの開戦が

社会の流れの中で止められなかった悔しさも持ちながら

真珠湾攻撃へと向かわざるをえなかった時も

また、ミッドウェイ海戦の際も

実行部隊が自分の指示を無視して戦うなど考えてもいません。

結局

現場を知らないお偉いさんが、日本は負けないという根拠のない思い込み

で戦争に突入し、

頭の固い部下の失敗によって戦争に負け、自身も敵襲に倒れてしまう。

悲しい映画です。

しかし、現在の職場でもそうです。現場を知らない上司、

指示を理解しないで守らない部下、お手上げです。

また、日本の現在もそうです

外交では、自衛隊・海上保安庁の現場を考えないやり方

国民より自分達の意地と利益で動く政治家

自分の生きていない未来はどうでもいいと考えて政策をたてる政治家

「大本営発表」をそのまま疑いもせず発表するマスコミ。

また、日本の破滅へ向かっているのでしょうか?

この重苦しい想いを感じるだけでも見ていただきたい作品です。

≪48≫サイボーグ・ブルース

2011年12月29日 | 読書録
久しぶりにSFを読みました。それも平井和正です。

「サイボーグ・ブルース」昔読んだはずですが、

読書録をめくっても載っていません。

読書録ではなくなった、結婚後のことのようです。

世界連邦の「サイボーグ特捜官」の私と

国際犯罪組織シンジケートとの戦いを描いた、連作短編集です。

009の爽快感はありません。もっとシリアスです。

サイボーグは鉄の棺桶に入れられた、元人間のゾンビーのように描かれ、

人間に対する怨念にあふれています。

年代的には「幻魔大戦」以前なんでしょう。

「ゾンビー・ハンター」で描かれる汚れた人類。です。

ただ、ダーク・パワーとして新人類が登場

精神感応でつながった新しい人々。

その新人類に求められて呼ばれる主人公。

ゾンビーハンターのラストにつながる物があります。

これって、読み返し1冊目です。

20代で判らなかった、主人公の苦悩が今は判ります。

懐かしの「銀背」

2011年12月25日 | 書庫の中から
新書版「ハヤカワSFシリーズ」が復活した。

何年ぶりだろう。私が社会人なりたての頃か…

前回の最後が

3318 殺意の惑星 ハリイ・ハリスン

昭和49年11月15日発行となっている。

SF文庫が45年8月からだから、

4年間ぐらいはダブルで発行していたことになります。

文庫が発行されると発表があった時

同人誌の加藤さんが「俺は、スターウルフが読みたい!」と言っていたのを

思い出しました。私は「コナン」が読みたかったのですが、

「超人類」の加藤さん、今どうしているのでしょう。

ということで

37~38年ブリくらいの「銀背」です。

(背表紙が銀色なのでそう呼ばれています。金背というのもあって

ハワードとかスミスとかクラシック作品がそうでした)

ただ、途中で1回 銀背 が発行されています。

ナンバーなしですが、あの「グィン・サーガ」の栗本薫が

「火星の大統領カーター」というのを59年に出しています。

【61】ワイルド7

2011年12月25日 | 映画って本当に…
面白かった。

ワッ、「ワイルド7」だ!

スピード・マシン・ガン…

しかも、ちゃんと映画になっている。

あのTVシリーズのチープさは無い。

しかし…

飛葉ちゃんは…もっと甘さが合ってもいいのではないか、

あんなにすさんだ飛葉ちゃんはないだろう、とちょっと違和感。

違和感と言えば、原作ファンとしては7人のイメージが今ひとつ違う。

ユキも「フカキョン」でいいのか?

ただ、原作ラストシーンにフカキョンが重なり

「フカキョン」が死んでしまう!と悲しくなりました。

結構ファンなのです。




≪47≫機械探偵クリク・ロボット

2011年12月21日 | 読書録
 えらく気楽に読める作品だった。

1945・1947年に書かれた2つの中編から出来ていますが

アルキメデスの直系の子孫という博士と

博士が作ったロボットの探偵という取り合わせ

「ロボット三等兵」的ユーモア小説。

鳥が盗んだペーパーナイフを落として起きた殺人事件とか

パリのパルテノン霊廟から、ルソーやゾラの遺体が誘拐?

されて身代金を要求されるはなしとか、楽しい。

アシモフの「鋼鉄都市」などとは全く違うジャンル

でも、時代が感じられて面白い作品です。

読んで損はないですよ。