晴れ間の彗星

楽しく生きよう!

サイボーグ009

2009年04月30日 | なんでもベスト5
石森章太郎⑤
やはり、しめは「009」です。
「サイボーグ009」は昭和39年「週刊少年キング」で連載がはじまりました。
39年~40年で、
「誕生編」「暗殺者編」「ベトナム編」「ミュートスサイボーグ編」の4編が連載され、とりあえず、ここで話は一回終わります。
「ミュートスサイボーグ編」のラストでは、最期の対決の最中、火山島の火山が爆発し、001の念力がその噴火に海水を呼び込み、島は崩れ、海は荒れ、しばらくして静まった海面のショットに
「その後の サイボーグたちの 運命を知る者は だれもいない」となっています。サンデーコミックスでも「全4巻揃えて読もう。」という宣伝が載っています。
 しかし、昭和41年には「週刊少年マガジン」に掲載誌を移し、あの名作「地底帝国ヨミ編」がはじまり、42年13号で終わります。
 この作品でも、島村ジョウは、レーサーですが、鑑別所時代の仲間という人物がでてきますので、基本設定に変化はありません。とりあえず、「ミュートスサイボーグ編」では、みんな助かったんだなということになりましたが、ラストはあの「ジョウ!君はどこに落ちたい?」です。これで正編は終わりです。
 その後、「月刊冒険王」で続編が描かれますが、月刊誌の方が対象年齢が低いのか、「ヨミ編」と比べると雑なストーリーです。また、単行本の7巻のプロローグで誕生編のダイジェストが描かれますが、この間に劇場版映画になった関係か、007が、グレート・ブリテンから、騒がしい子どものキャラになっています。
冒険王も「移民編」くらいまで来ると、また力が入ってきたようです。そこで勢いがつき「天使編」へと進みましたが中断して終わってしまいました。
 こんどは「月刊COM」に移って「神々との闘い編」がはじまります。
 で、連載をリアルタイムで読んだのはこの「神々との闘い編」だけです。
「神々と闘う」という発想は、外国ではあるのでしょうか?
日本ではわりと「幻魔大戦」規模の話になっていくケースが多いように感じますが、どうでしょうか?今度ゆっくり考察してみたいと思います。
以後、「少女コミック」「マンガ少年」等様々な雑誌で009の活躍が見られるようになりました。
「神々との闘い編」の完結編を石森さんのマンガで読みたかった…

人造人間 キカイダー

2009年04月29日 | なんでもベスト5
 石森章太郎編④
「人造人間キカイダー」
「仮面ライダー」「変身忍者嵐」「ロボット刑事K」「イナズマン」等一連のテレビ化されたマンガ。というか、それを前提に描かれたマンガ達です。
それぞれ良くできているのですが、やはりキカイダーです。

 手塚治虫「鉄腕アトム」が、人間の味方であり、人を傷付ける事はできないロボットであり、あえて悪い事をさせる為には「オメガ因子」なる非合法の部品を付け加えなくてはならない。言うなれば「ロボット性善説」で描かれています。
 それに対し「キカイダー」は基本的に、命ぜられる事を何でもするのが「ロボット」として描かれています。悪い事が出来ないようにするには「良心回路(ジェミニィ)」なるものを取り付けなくてはなりません。こちらは、「ロボット性悪説」(命令する人間が悪いだけですが…)と言えましょう。キカイダーには不完全な良心回路しか付いていないため、Drギルの笛の音で悪のロボットになってしまう。
 そのロボットの心の不安定さが外見にも現れ、半分機械が透けて見えるという醜い体となっている。(そんな設定でした。)

 テレビ版は、今のCG活用の特撮とは比べようもありませんが、土曜の8時台というすごい時間帯でやってました。なんたって「8時だよ!全員集合!」の時間です。
 それも、8時30分からは「デビルマン」でしたから、我が家ではドリフにチャンネルは行きませんでした。そもそもこの時間帯って「ハニーにおまかせ」「それ行けスマート」の時間では無かったでしょうか?あれも、大好きでしたから。
「ハニーにおまかせ」ハニー・ウェスト役のアン・フランシスは、好きな女優さんです。SFファンは、「禁断の惑星」を思い起こすでしょう。
「スマート」は「ゲット・スマート」という新作映画ができました。「ハニー」は映画化しないのでしょうか?
 と、話はそれましたが、「人造人間キカイダー」は、一読の価値あり!

そして…だれもいなくなった

2009年04月28日 | なんでもベスト5
石森章太郎③
「そして…だれもいなくなった」
当然、アガサ・クリスティではない。
石森章太郎の初期の作品です。
「シアワセくん」という四コマまんが。
「しばり首の木」というオオシカを追うハンターの話。
「ゴリラがゆく」という学園もの。
「脱出」というスパイもの。
「指令Z」というフェイルセイフもの。
この5つの話が交互に入り交じり展開してゆきます。
ホノボノ生活を切り取ったような四コマ。父を殺したハンギング・ツリーと呼ばれる大きな角を持ったシカへの仇討ちに雪の荒野を追う男。
学園を娯楽センター建設のために乗っ取ろうとする金持ちと学園生徒たち。
恋人と西ベルリンへ逃げようとしている男。
 そんな、ドラマの合間にも、冷戦の最中、アメリカの爆撃機が、フェイルセイフポイントを誤って超してしまいミサイル戦争へと突入してしまった。
最期のコマでは全てのマンガが粉々に散ってゆく。
そして…だれもいなくなった。
 昭和42年4月に「少年マガジン」に2回分載で載っている。

 みんな、それぞれ違った生活を精一杯生きているのに。一つの過ちが全てのものを壊してしまうんだ、と実感させられた名作です。
同じように「ゴルゴ13・殺意の交差」でもゴルゴが狙撃しようとした瞬間、別の人が別の意志で仕掛けた時限爆弾が破裂し、ゴルゴの標的を消してしまう、という話。世界は重なり合う多くの意志の中、流れているんだと感慨深い話でした。
 写真は「虫プロ版 石森章太郎選集 第9巻」この選集では、「ミュータント・サブ」「にいちゃん戦車」が好きです。

有言実行三姉妹シュシュトリアン

2009年04月27日 | なんでもベスト5
 石森章太郎編②
氏は数々のテレビドラマの原案・原作をしています。
日曜早朝の中華魔女からのシリーズが好きです。
中でも「美少女仮面ポワトリン」「ナイルなトトメス」「シュシュトリアン」は好きな作品です。
「ポワトリン」は、まだ息子が保育園児だった頃、クリスマス会の保護者劇として3本台本を書きました。(復活2周年の「ジングルベルを待ってるの」に収録)
「シュシュトリアン」は、カラオケで主題歌をよく歌います。思い立ったが吉日です。
 あの三姉妹「雪子」「月子」「花子」をやった女優さんはもうかなりな年齢になったと思いますが、どうしているでしょう。
「ポワトリン」は引退していましたが。

章太郎のファンタジーワールド ジュン

2009年04月26日 | なんでもベスト5
 ベスト5も始めて見ると、けっこう楽しいので続けてみたいと思います。

石森章太郎(石ノ森章太郎)氏のベスト5
第一回 「ファンタジーワールド ジュン」
 マンガであってマンガでない 絵画であって絵画でない…
COMに連載されていた石森氏の伝説的実験作品です。
この本の前に「虫プロ商事版」もあったと思いますが、当時はお小遣いがたりず、手が出なかった本です。写真のこれは「朝日ソノラマ版」で、「想い出のジュン」「ジュンの伝説」まで入っている完全版です。(昭和50年3月28日諸般)
 この作品は、私の一つの目標です。
文章で描く「ジュン」がかけない物かと。
それが「魔法の鏡」シリーズなのですが…
 私の、復活1周年で発行した、自家版「家屋調査は永遠に…」に載っているのでしっている人はしっている作品です。このブログにも昔、1作載せたと思いますが。なかなか、まだまだです。