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車で行く寺社仏塔とA級B級すぽっと!
寺社、仏塔を中心に、車で行くA級B級スポット巡りです!
 



昨日訪れたのは、「頭塔」(ずとう)。奈良公園南一帯の「ならまち」東方の町中に忽然と現れる遺跡です。「日本のピラミッド」とか「日本のボル(ロ)ブドゥール」などとも呼ばれているそうです。奈良時代、東大寺の僧実忠が築いたというのが定説みたいで、「頭塔」という名前は「土塔」がなまったものという説のほか、奈良時代の玄という僧の頭を埋めた墓という伝説から来ているとか。さて、私がこのあたりに行く時、車はいつも県庁横に止めているのでそこに置きましたが、高畑観光駐車場のほうが近くて空いているようでした。実際この日は奈良国立博物館で「正倉院展」をやっていたために、朝10時前には県庁前駐車場は満杯!頭塔は「新薬師寺」近く。しかし、多くの地図にはその存在がありません。周りの道路からもほとんど見えないので、ホテルの場所を頼りに探し歩いたところ、団体さんが入っていったのでわかりました。通常時の見学は一応予約が必要ですが、この日からは特別拝観で予約不要、ホテル側から入るということのようです。

 

なるほど、確かにピラミッド型の遺跡で、普通日本にある古墳とも違って石仏が置かれている・・。ボルブドゥールには3年前に行きましたが規模こそ小さいものの、似ていることは似ている・・。ボランティアさんの解説を聞くと、なんとその昔は木の柱や瓦屋根が組まれており、上には相輪もあった七重の塔という姿だったらしい。仏像は曼荼羅のかたちで配置されているというから、まさしくそうなんでしょうね。一辺32m、高さ10m。周りに造られたデッキからは市内が見えます。昔は東大寺の七重の塔、興福寺の五重塔と並んで奈良盆地からよく見えたのかもしれません。

 

仏像はその姿がよくわかるものや、ほとんどわからないものがあります。それでもそのうち22基が重文に指定されていますし、時代的にはボルブドゥールとほぼ同じであり、結構すごいものです。

 

大正時代から国の史跡としてあったそうですが、本格的な発掘は1986年、見学デッキが造られたのは2000年だそうです。発掘前の姿はただのこんもりとした丘。現在も南側はそのままでこんな感じです。次の写真はパンフからのもの。なるほど完全に民家に囲まれ、これ以上整備するには難しいということがよくわかります。

 

奈良には古墳が多くなりますが、このような仏教的土塔は日本でも珍しいものです。似たものとしてh、堺市に「大野寺土塔」があるので、一度行ってみたいと思います。






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