グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

夏のウミウ

2009年08月07日 | 
 陽射しがとてもきつくなり、まさに盛夏!といった感じです。

 海に目をやると、海水浴の親子連れやダイバーで大賑わいです。そんな海の岩場に目を移すと、黒い鳥が岩の上に鎮座しています。この鳥がウミウです。

 陸上でのぼーっとした様子からは想像もできないほど水中では俊敏に泳ぎ、魚を捕らえます。ダイバーの方からお話を聞くと、なんと水深30mにまで潜ってくるのだそうです。これには彼らの身体能力の高さにびっくりです。

 このウミウや、東京都内などの内陸で見られるカワウが水から上がって両翼を広げて乾かしている姿をご覧になったことがありますか?
 実は彼らは水中で俊敏な動きをするために普通の鳥の羽毛が水をはじくための脂分が少ないとされています。水面に浮いている姿を見ても、体がほとんど水没して首しか出ていないような感じになっていますよね。
 なので、カモなど他の水鳥と比べて羽根がびっしょり濡れてしまうウの仲間は翼を広げて乾かす必要があるのです。

 さて、表題に「夏のウミウ」とありますが、実はこのウミウ、伊豆大島ではほとんどの個体が越冬にやってくる冬鳥なのです。普通、北海道や本州北部、九州の日本海側などで繁殖しますので、それ以外の地域では基本的には冬鳥となるのですが、時々、まだ若くて繁殖に参加しない個体や怪我をして渡れなかった個体などが越夏しているのが見られます。この夏はここ伊豆大島でも数羽の個体が越夏しています。
 写真の個体もまだ若いウミウです。

もし夏でも冬でも伊豆大島に来られたら、海岸の岩の上を見てみましょう。
黒い大きな鳥がボケッと座っていたら、それはウミウかもしれないですね。

(あまの)
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2 コメント

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ウッ! (やぶ椿)
2009-08-07 21:31:35
「波浮の港」の中でも唄われている鵜の生態が良く判りました。

先日も野田浜の岩の先端で羽根を広げている姿を目撃しました。
コンデジしか持っていなかったのですが、良い被写体になってくれました。

長良川などの鮎等を獲る鵜飼いの鵜はカワウなのですか?
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ウウッ! (あまの)
2009-08-08 09:50:39
やぶ椿さん、コメントありがとうございます。
そうそう、書こうと思って忘れていたのですが、長良川の鵜飼いのウはなんとカワウではなくこのウミウの方なんですよ。
 また冬になるとちょっと小型のヒメウという種類もやってきますので、是非探してみてください(^-^)
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