グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

一周道路の桜並木

2017年11月16日 | 植物
大島の一周道路の一部に、オオシマザクラの並木があります。

桜並木というと、一斉に桜の花が咲き、華やかな景色になるのが一般的なイメージですが、オオシマザクラは野生種なので一斉には咲きません。

野生種は変化に富み、咲く時期もそれぞれの木ごとにかなりズレがあります。
でもその「一斉に咲かない」ところが、オオシマザクラらしくて私は大好きなのです。

ほとんどの葉を落とし、木の幹や枝ぶりがよく見えるようになった一周道路のオオシマザクラたち。

普段車で通り過ぎるだけですが、少し歩いてみることにしました。

オオシマザクラの幹は、年をとると随分「見た目」が変化します。
並木道には若い木も年をとった木も両方生えているので…

ツヤツヤの若者から…


かなり年上の木など、さまざなま年齢の木に会うことができます。


おや…?

木の股の緑&黄色はいったい誰?

今はもう、ほとんどのオオシマザクラが葉を落とし、残っていてもこのぐらいです。

なので、多分木の股の植物は、桜ではないはず…

近づいて観察したら…

ハチジョウイボタでした。

ススキとは共存できそうですが…

数mに成長するイボタは辛いかも。
(でも並木は管理されているのでイボタは生き残れないですね^^;)

ノキシノブというシダが生えているサクラが何本もありました。

モシャモシャ豪華だ〜☺️

ほぼ垂直な木の幹に生えるノキシノブは、降雨時にはたっぷりと水を吸い、湿っているわずかな期間だけ光合成を行い、後はひたすら耐え忍ぶ生活を送っているそうです。

でも雨の多い伊豆大島は、住みやすいかも。

胞子もいっぱいつけて、元気いっぱいな感じでした。

ノキシノブ以外には、地衣類に覆われた幹が目立ちました。

木が歳をとってくると樹皮の入れ代わりが遅くなり、古い皮がいつまでも付いていて地衣類がつきやすくなるようです。

ところでこれ、たぶんウメノキゴケという地衣類で良いと思うのですが…

ウメノキゴケは、排気ガスなどの大気汚染が進行すると発生しない地衣類で、昨今、都会の桜では見られなくなっているそうです。
ウメノキゴケの生きられる環境で暮らせてラッキ〜♡

わずか20分ほどの桜並木散歩。
でも例によって…

ここでも「顔」が見つかりました☺️

ええと、ナニモノカと…

「あ〜れ〜」

…と言っている顔です。

口に指つっこみたくなりました(笑)

(かな)


コメント
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