グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

気分転換と、素敵なプレゼント

2011年05月12日 | 今日の大島
連日の雨の中、ジオパークのパンフレットの原案作りで、ずっと自宅に籠っています。

そういえばこんな雨の日は、先日歩いた乳が崎でたくさん見かけたサラグモ達はどうしているのでしょう?
サラグモはその名の通り、草の上などにお皿っぽい巣を作ります。

上向きの巣は、水浸しではないのでしょうか?
気になったので、気分転換がてら、ちょっとだけ出かけてみました。

乳が崎には大島に多い、黒と赤のツートンカラーのサラグモの仲間が、
軒を連ねるように並んで巣を張っています。

「きっとクモたちは巣を離れて、草の陰で雨宿りしているのでは?」
そんな想像をしながら巣をチェックしてみたら、意外や意外…。

クモたちは皆、巣の表面に出ていました!

確か晴れていた日の方が、巣の端に潜んでいたような…?

雨だと獲物を捕るために隠れる必要はないし(仕事放棄?)、捕食者の鳥に狙われる心配も
なさそうです。

クモもたまには広々とした巣の真ん中で、ノンビリしたいのでしょうか?

体には水滴もついていません。
雨粒はどうしてクモの体につかないのでしょう??
不思議です~。

ところで横の雨粒、綺麗ですねぇ。
完全な表面張力です。

細い糸から垂れ下がる、ガラス細工のようです。

草の先端には葉を伝って来た水が集まって、とびきり大きな粒が(^^)v

そういえば、昔の大島ではこの原理を利用して生活用水を確保していたのでしたっけ。
(もちろん利用したのは草ではなくて木の幹ですけれど)

サラグモと雨粒のおかげで、ちょうど良い気分転換ができました。

ところで今朝、GWに3日間、ツアーをご利用いただいたお客様から
素敵なプレゼントが届いていました!

ツアー中、話題になったシダの図鑑と、三重県産のイボタノキとイヌツゲの葉の標本です。
手紙には「伊豆にすんでいるのは、なるほどハチジョウと名のつくはずと納得しました。」
という文章が綴られていました。

同封されていたのは、とても小さな葉っぱたち。
さっそく大島の葉っぱたちと比べてみました。

大島のハチジョウイボタ(左)と三重県のイボタノキ(右)


大島のハチジョウイヌツゲ(左)と三重県のイヌツゲ(右)

こうして比べると、ずいぶん大きさが違いますね。

大島で植物たちの葉が大きくなるのは、土が薄くて栄養が少ないから、大きな葉っぱで
いっぱい光合成をして、栄養を作っているのではないかと私は考えているのですが…。

自然の現象は色々な要素が関連しあっていて、なかなか一つの単純な理由だけで
説明できないことが多いですから、もっとたくさんの理由があるのかもしれません。

そして、まさにそこが(単純じゃないところが)、自然の面白さなのですよね~(^^)v

(カナ)
コメント
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