グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

クロマツを訪ねて

2010年05月27日 | 今日の大島
今日は、青空と爽やかな風がとても快適な1日でした。

そんな気持ちの良い天気の中、弘法浜の側のクロマツを訪ねてみました。
1か月前に見つけたサラグモの仲間がどうしているかな~と気になったので・・・。

サラグモ君は健在でした。

松の葉の根元を利用して漏斗状の巣を作り、最初に見た時と同じように、
底の穴の部分から顔だけ出してこちらを覗いていました。
写真の左下の黒い穴がサラグモ君の隠れ場所です。

穴の底を小枝で少し刺激したら、外に出てきて何となくオドオド。
サラグモ君、ごめんね~。

さてサラグモ君の周辺の景色は、1か月前と少し変わっていました。

クロマツの雄花は花粉を飛ばし終わり、茶色くなって今にも散りそう…。
そして、その中央から新しい葉が伸び始めていました。


一方雌花は以前と同じように、可愛い紫の花を茎のトップにつけていました。
花粉をシッカリ受け止めたのでしょうか?
少し丸々したような気がします。

クロマツの雌花は1年半後の秋に種を熟成させるので、
この紫色の小さな雌花は、これからゆっくりと時間をかけて成熟していく事になります。

青空をバックにスクスク伸びたクロマツの雄姿です。

空に一番近いところには今年の雌花。
そしてその下、画面中央には、1年かけて成長した去年の雌花がついています。

若いパイナップルのような昨年の雌花を見ていたら、白い泡が付いていることに気づきました。

あちらにも、こちらにも、沢山の泡がついています。

アワフキムシです。
アワフキムシは大人になると小さなセミみたいな昆虫になりますが
子供のころは吸った樹液の水分を泡だてながら排泄し、その泡の中に隠れて暮らしています。

もしもし、体が見えちゃってますけど?

まだ若者で泡だての技術が熟練してないのでしょうか?
それとも、アワフキムシにも性格があって、大雑把な個体とか??

せっかくなので(?)、泡から出てきてもらいました。
またまた失礼~。

いつも見るヨモギなどにつくアワフキムシより黄色い色をしています。
どうやらマツアワフキという種類のようです。

大人も松の樹液を吸うようなので、今度は成虫も見られるかもしれません。
植物を枯らすこともなく、ひっそり生きる虫達です。

またしばらく時間がったらこの場所を訪ねて、
クロマツの幹の上で暮らす大人のマツアワフキに会いたいと思います。

(カナ)

コメント
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