この2日間、雨が降ったり止んだりで、しかも涼しく、もう夏休みに入っているなんて信じられないような、おかしな天気が続いています。
でも雨が小降りになると何種類ものセミたちの大合唱が始まり、やはり夏なのだなぁ、と感じさせられます。特に今年は先週から続いたセミ騒動のおかげで、今までよりもっと身近に、セミの存在を感じるようになりました。
ちょうど1週間前の日記に載せた、セミ騒動。うちの同居人となったセミはアブラゼミのオスでした。
初めのうちはほとんど動かず、餌も食べている様子もなく、ひっくり返ったら仰向けになったままで、「このまま死んでしまうのかな?」という感じでしたが、羽化後2日目ぐらいから少し元気が出て、入れてあげた桜の枝につかまるようになりました。
3日目、外の世界を見せようと数分間桜の木につかまらせてみました。
4日目の夜、自宅に帰ると、セミのいるダンボールから「ジジッ」という声が聞こえました。初めて鳴いたのです!その後もう一度「ジジッ!」と鳴いたので、かぶせてあったネットをはずしたら、ダンボールの縁まで這い上がってこちらをジッと見つめていました。セミと視線が合っていると感じたのは生まれて初めてです(笑)
きっと、前日に自分の仲間が鳴き交わす外の世界に出て、自分もそこに戻りたくなったのかもしれません。このころには、ひっくり返っても、自力で起き上がれるぐらいに体力もついていました。片方の翅は半分ぐらいの長さしかないけれど、飛べなくてもしっかり木につかまって這いあがれる力があれば樹液も吸えるかもしれないし、メスとだって出会えるかもしれない…。私はセミを野外に放す決心をしました。
翌日の午後、桜の大木につかまったセミは、初めは蟻にビックリして固まっていましたが、やがてゆっくりと、でもしっかりした足取りで木を登り始めました。もともと幼虫の時代に蟻が嫌で、細い枯れ枝で羽化を始めてしまったのが、このセミの転落事故の原因だったのです。でも、今度は蟻と交差してもひるまずに、高い木の上を目指して登り始めたのです。エライ!!
夕方、桜の木の幹には、もうセミの姿はありませんでした。
枝からの転落やデジカメの下敷きという悪条件(ごめんなさい~)の中で、私の腕につかまって翅を伸ばしたセミ。だんだん力をつけ、しっかりとした足取りで高い木の上を目指して登って行ったセミ。その生きようとする力に心から感動を覚えます。本当にすごいです!頑張れアブラゼミ!
今日もセミが登って行った桜の木の上からは、「ジ~、ジ~」というアブラゼミの声が聞こえていました。片翅が短くてうまく飛べないセミが生きられるほど、自然界は甘くないのかもしれません。でも、もしかしたらあのセミが鳴いているのかもしれない…そう思うと、今まではお世辞にも良い声とは思わなかった「ジ~、ジ~」がすごく懐かしいもののように感じられるのです。
(カナ)
でも雨が小降りになると何種類ものセミたちの大合唱が始まり、やはり夏なのだなぁ、と感じさせられます。特に今年は先週から続いたセミ騒動のおかげで、今までよりもっと身近に、セミの存在を感じるようになりました。
ちょうど1週間前の日記に載せた、セミ騒動。うちの同居人となったセミはアブラゼミのオスでした。
初めのうちはほとんど動かず、餌も食べている様子もなく、ひっくり返ったら仰向けになったままで、「このまま死んでしまうのかな?」という感じでしたが、羽化後2日目ぐらいから少し元気が出て、入れてあげた桜の枝につかまるようになりました。
3日目、外の世界を見せようと数分間桜の木につかまらせてみました。
4日目の夜、自宅に帰ると、セミのいるダンボールから「ジジッ」という声が聞こえました。初めて鳴いたのです!その後もう一度「ジジッ!」と鳴いたので、かぶせてあったネットをはずしたら、ダンボールの縁まで這い上がってこちらをジッと見つめていました。セミと視線が合っていると感じたのは生まれて初めてです(笑)
きっと、前日に自分の仲間が鳴き交わす外の世界に出て、自分もそこに戻りたくなったのかもしれません。このころには、ひっくり返っても、自力で起き上がれるぐらいに体力もついていました。片方の翅は半分ぐらいの長さしかないけれど、飛べなくてもしっかり木につかまって這いあがれる力があれば樹液も吸えるかもしれないし、メスとだって出会えるかもしれない…。私はセミを野外に放す決心をしました。
翌日の午後、桜の大木につかまったセミは、初めは蟻にビックリして固まっていましたが、やがてゆっくりと、でもしっかりした足取りで木を登り始めました。もともと幼虫の時代に蟻が嫌で、細い枯れ枝で羽化を始めてしまったのが、このセミの転落事故の原因だったのです。でも、今度は蟻と交差してもひるまずに、高い木の上を目指して登り始めたのです。エライ!!
夕方、桜の木の幹には、もうセミの姿はありませんでした。
枝からの転落やデジカメの下敷きという悪条件(ごめんなさい~)の中で、私の腕につかまって翅を伸ばしたセミ。だんだん力をつけ、しっかりとした足取りで高い木の上を目指して登って行ったセミ。その生きようとする力に心から感動を覚えます。本当にすごいです!頑張れアブラゼミ!
今日もセミが登って行った桜の木の上からは、「ジ~、ジ~」というアブラゼミの声が聞こえていました。片翅が短くてうまく飛べないセミが生きられるほど、自然界は甘くないのかもしれません。でも、もしかしたらあのセミが鳴いているのかもしれない…そう思うと、今まではお世辞にも良い声とは思わなかった「ジ~、ジ~」がすごく懐かしいもののように感じられるのです。
(カナ)