緑のカーテンのある暮らし

楽しくて、快適で、おいしくて、地球にも優しい緑のカーテン。我が家と学校の緑のカーテンの生長をお知らせします。

海老ちゃんへ

2009-08-06 21:00:38 | うれしい出来事
海老ちゃん

あなたがコメントを寄せてくれて、どんなに先生がうれしいか、
きっと想像もできないと思います。

どうしているかな、といつも気にかかっていました。
元気で高校に通っている様子で安心しました。

やんちゃで担任の先生を困らせることもあったけれど、
やけに物知りで、すてきな感性を持っていましたね。
眉間にちょっとしわを寄せて、考えながら話を聞き、
何かを思いつくとパッと笑顔が輝く、
そんな男の子でした。


この写真は2005年にあなたたちが取り組んだ緑のカーテンの
全ての記録写真の中で、私の一番のお気に入りです。
覚えているかな?

11月25日、冷たい風が吹く中、
2階ベランダのプランターと校庭のジャガイモ畑の土を
次の年の6年生のために、みんなで入れ替えましたね。
前の日と二日間かけての作業はとても時間がかかり、
寒くて早く室内に入りたいような状況だったのに、
ふと見ると海老ちゃんは溝にたまった土を
黙々とかき集めていました。
その後ろでは、ブルーシートにこぼれた土を手ですくい集める子たち、
さらに後ろでは箒でコンクリートの上の土を掃き集める子たち。

驚いた私が「何してるの?」とたずねると
あなたたちはこう答えました。
「土をプランターに戻すんです!」

緑のカーテンの学習でわずかな土の中に
数億の微生物が存在することを知ったあなたたちは、
学んでから数ヶ月後のこの作業で、
こぼれ落ちた土の中の命を救おうとしていたのです。

この年は先生たちにとってもいろいろなことがありました。
思わずシャッターを押しながら、担任のA先生と二人、
「私たち、この姿のためにがんばってきたんだね。」
とポロポロ涙をこぼしていました。

作業を終えた時のみんなの笑顔、ちょっと誇らしげでした。


海老ちゃん、先生はね、
今の学校に移った年の12月に歌を作りました。
前の学校で緑のカーテンに取り組んだ3年間、
何度も何度も子どもたちの感動的な姿に出会いました。
みんなと一緒に、たくさんの命に触れ、
植物の生命力や雨水の旅に心打たれました。
みんなの姿を、たくさんの感動を、
自分の専門分野で形にしたいと思ったのです。

3時間で作り上げたその曲を、夜遅く音楽室で歌ったら、
さまざまな思いが胸にこみ上げてきて、
ひとりでまたポロポロ涙をこぼしながら何度も歌いました。

この曲を作る時、先生の心には、
あの時の海老ちゃんたちの姿がありました。
いろいろな人たちが応援に来てくださって、
緑のカーテンがどんどん広がっていくことに、
「すげ~っ!」
と瞳を輝かせていたみんなの笑顔がありました。

今、私の学校の子どもたち、そして卒業生は、
この「MIDORI~繋がる輪~」という曲を気に入ってくれて、
それはそれはすてきな表情で歌ってくれます。

いつか海老ちゃんにも聴いてもらえたらうれしいです。

「雨の書をかこう」という授業もあったね。
こんな書をかいたのを覚えているかな?
かわいい発想に講師の真紀先生も、
「うふふ・・・」とうれしそうに笑っていましたね。


楽しくて楽しくてどうにも止まらなくなって、
すてきな作品がたくさんできあがりましたね。


あれからますます緑のカーテンは全国に広がりました。
植物が空に向かって伸びていくように、
海老ちゃんも、他のみんなも成長していくよう、
心から願っています。
ありがとう、がんばれ、海老ちゃん!
コメント (6)
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