功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『キックボクサー5』

2007-11-27 22:26:34 | マーシャルアーツ映画:中(1)
「キックボクサー5」
KICKBOXER 5/KICKBOXER 5: THE REDEMPTION
搏撃之王第五集
1995

●かつてヴァンダムが主演した『キックボクサー』という映画があった。この作品は後にサシャ・ミッチェルが主演を引き継ぎ、『キックボクサー2』『キックボクサー3』『キックボクサー4』まで製作された。そして本作ではマーシャルアーツ映画きってのアクションスター、マーク・ダカスコスが主演を務めている。とは言ってもシリーズ的な繋がりは薄く、ミッチェルが演じたキャラが冒頭殺され(ミッチェルは登場せずシルエットのみ)、その友人だったダカスコスが立ち上がるので、シリーズを通して見ていなくても大丈夫です(かくいう私もまだ未見…)。
ダカスコスは若くしてキックボクサーを引退した男。その友人がキックボクサーのチャンピオンとなるのだが、ジェームズ・ライアン率いる組織の要求を跳ね除けた友人は殺されてしまう。ダカスコスは敵の本拠地がある南アメリカへと向かい、組織に雇われたが反発して共に逃亡者の身となったジェフ・ミードと闘っていく。
本作の注目すべき箇所はズバリ、マーク・ダカスコスVSジェームズ・ライアンという、マーシャルアーツ映画夢の対決である。
ジェームズ・ライアンは日本でもリリースされている『サンダー・ウォリアーズ』などで主演を張ったひと昔前のアクションスター。そのアクションの基礎は空手がベースで、『サンダー・ウォリアーズ』では制作年代の割には結構いい動きをしていた。そんなライアンとダカスコスの対決!…なのだが、そのラストバトルはナイトシーンの上に途中から取っ組み合いになってしまうというお粗末なものとなっている(途中までは良かったのだが…)。
これはちょっと残念だったが、ダカスコスは全編に渡ってアクロバティックな足技を披露。タイトルがキックボクサーなのにダカスコスは棒術や中国拳法みたいなアクションを見せていて面白い。ジャケを見るとジェフ・ミードがラスボスっぽく見えるが、彼も彼でそれなりに頑張っている(なお、ジャケ裏にジェフが丸太を持ち上げたりファイティングポーズをキメているスチールがあるが、本編中にこんな場面はありません)。
マーシャルアーツ映画としては佳作ですが、なかなかの拾い物といった感じでした。