功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『神腿鐵扇功』

2007-11-01 22:25:47 | カンフー映画:佳作
神腿鐵扇功
Snuff Bottle Connection
1977

●この映画は呉思遠(ン・シー・エン)によって『酔拳』『蛇拳』の前に製作された作品である。スタッフも武術指導が袁和平(ユエン・ウーピン)と徐蝦、出演も劉忠良(ジョン・リュウ)&黄正利の『南拳北腿』コンビが、その他に『蛇拳』の宣教師であるロイ・ホランや『秘法・睡拳』の黄一龍などの顔が揃っている。
話は英語吹替え字幕無しのものを見たので詳しくは解らないが、時代設定は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』ぐらいの頃のようだ。ある密命を受けた劉忠良がスリで弟分の葉飛楊(と黄一龍)と協力し、ロシア使節団を率いるロイ・ホランの銃を狙う(?)。だが、真の敵は密命を言い渡した黄正利その人だった。
真実を知った二人に黄正利らの間の手が迫り、劉忠良の仲間たちも殺されてしまった。その後劉忠良はあえて黄正利に近付いてその狙いを看破。しかし劉忠良のいない間に葉飛楊が襲撃を受けてしまった。治療のために身を隠すが、その隙を狙ってロイ・ホランらの刺客に黄一龍が殺される。劉忠良と葉飛楊は全てのケリをつけるべく、黄正利とロイ・ホランたちに戦いを挑む!
主演の葉飛楊は"華の無い孟飛"な感じで地味だったが(これ以後目立った出演作が無いところを見ると、あまり売れなかったのか?)、劉忠良は得意の足技と次々と披露しており、クライマックスでの劉忠良&葉飛楊VS黄正利では見事な技のアンサンブルが楽しめる。やはり袁和平が指導していると功夫アクションは安心して見られるなぁ…。絡み役に元彪や元奎に銭月笙という豪華なメンツも見逃せないところでもあります(元奎はザコながら、ちょっとオイシイ役で登場します)が、本作の難点は話が良く解らない点だ。
ややこしい展開が続くのでビジュアルだけで判断するには解りづらい箇所があり、もっとストーリーが把握できていたら更に楽しめたと思うのだが…これだけはちびっと残念でした。