功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『一笑一拳』

2007-11-05 23:02:46 | バッタもん李小龍
一笑一拳
Golden Dragon, Silver Snake
1980

●他の巨龍(ドラゴン・リー)作品同様、これも"AN ASSO ASIA FILM"製作で、何誌強(ゴッドフリー・ホー)監督作品です。
たぶん『地獄十二關門』などと同じように韓国から買い付けたと思しき映画で、江島(チェン・タオ)意外に馴染みの顔は出演していません。新人コックの巨龍が友人の牧場の立ち退き事件に挑む擬似『ドラゴンへの道』話ですが、これはバッタもん李小龍以外にバッタもんジャッキー(王大偉)まで出てくるしょうもない作品でした。
バッタもんといえば、まず思い出されるのが巨龍らバッタもん李小龍らでしょう。ですが、ジャッキーのバッタもんは(存在する事は知っていますが)バッタもん李小龍と比べてあまり知られていません。
『必殺鉄指拳』『醒拳』にはニセジャッキーが出ていますが全面には登場せず、あくまでスタンドインとしての出演なのでこれは除外(『鉄指拳』のニセジャッキーは陳少龍らしい)。あとは『激突!魔拳塾』に羅鋭(アレクサンダー・ルー)と共に後半から登場するバッタもんジャッキー・程龍、『復活!死亡遊戯』の鄭志豪(英名はジャッキー・チュング!)ぐらいしか私は知らないが、少なくともバッタもん李小龍の市場より規模は小さかったと思われる。
本作では偽ジャッキーの王大偉(巨龍の友人として登場)が、現代劇にもかかわらず『酔拳』を参考にしたコテコテの功夫修行をしたり、ラストの決戦では『蛇拳』まんまの格好で闘い、用意周到に卵まで持って来てます。対する巨龍は赤ラインのトラックスーツを着て、プールの遊具や金属バットを駆使して闘うという、脱力必至のアクションを見せてました(苦笑
どちらかというとバカ映画にカテゴライズされるべき作品ですが、劇中もバカ映画にしようとしたのかマジな作品にしようとしたのか、どっちつかずの非常に変な映画になっています。これでは、やっぱりどこも同じだったのかと思わざるを得ませんね。個人的には、冒頭で本編と何の関係も無いムキムキ黒人がいい功夫アクションをしてたので、それが気になりました。凄くモッコリした巨龍の頭も同じく気になりますが…(あれって一体何が入ってるんでしょうか?)