「ストリート・ソルジャー」
「ストリート・ソルジャー/炎の逆襲」
STREET SOLDIERS
1990
●本作の筋書きは、主人公たちタイガース(野球団みたいな名前だが、町の治安を守る愚連隊のような集団)とストリートギャングの一味との血で血を洗う抗争を描いた物語なのだが、作中空手道場の師範として主演し、製作も兼ねたジュン・チョンのおかげか、アクション・ストーリー共になかなかの良作となっている。
アクションはどちらかというと蹴り技中心のテコンドーに近いスタイルなのが特徴だが、本作の注目どころといえば、何と言っても黄正利(ホアン・チェン・リー)が、ジェイソン・ウォン名義で参加している点に尽きるだろう。今回の黄正利はギャングのボスと共に刑務所を出所し、ジュン・チョンらタイガースと戦っていくのだが、やはりその電光石火の蹴り技は凄く、ラストにおけるジュン・チョンVS黄正利の対決は一番の見所と思われる。
話自体は暗くて単調で、『L.A.ストリート・ファイターズ』の時のような泥臭い迫力も薄れ気味だが、他のマーシャルアーツ作品の中では別格のクオリティであり、香港映画に目のなれた人でも満足して見られることだろう。ジュン・チョン関連作はこの他にも『サイレント・アサシン』があり、今後も要注目と思われる。
ところで1つ気になるのが、この時期の黄正利の動向である。黄正利はこの前後に『レイジング・サンダー』『フューチャー・ハンター』といった海外作品に連続して出演している(『レイジング~』は一応香港映画だが)。やはり彼も他のスターのように海外進出を夢見ていたのだろうか?しかし、この4年後に黄正利は韓国映画『ボス』に出演したのを最後に銀幕から遠のいている。彼の映画人生の晩年にあったこの不可解な動きは、果たして何を意味していたのだろうか…?
「ストリート・ソルジャー/炎の逆襲」
STREET SOLDIERS
1990
●本作の筋書きは、主人公たちタイガース(野球団みたいな名前だが、町の治安を守る愚連隊のような集団)とストリートギャングの一味との血で血を洗う抗争を描いた物語なのだが、作中空手道場の師範として主演し、製作も兼ねたジュン・チョンのおかげか、アクション・ストーリー共になかなかの良作となっている。
アクションはどちらかというと蹴り技中心のテコンドーに近いスタイルなのが特徴だが、本作の注目どころといえば、何と言っても黄正利(ホアン・チェン・リー)が、ジェイソン・ウォン名義で参加している点に尽きるだろう。今回の黄正利はギャングのボスと共に刑務所を出所し、ジュン・チョンらタイガースと戦っていくのだが、やはりその電光石火の蹴り技は凄く、ラストにおけるジュン・チョンVS黄正利の対決は一番の見所と思われる。
話自体は暗くて単調で、『L.A.ストリート・ファイターズ』の時のような泥臭い迫力も薄れ気味だが、他のマーシャルアーツ作品の中では別格のクオリティであり、香港映画に目のなれた人でも満足して見られることだろう。ジュン・チョン関連作はこの他にも『サイレント・アサシン』があり、今後も要注目と思われる。
ところで1つ気になるのが、この時期の黄正利の動向である。黄正利はこの前後に『レイジング・サンダー』『フューチャー・ハンター』といった海外作品に連続して出演している(『レイジング~』は一応香港映画だが)。やはり彼も他のスターのように海外進出を夢見ていたのだろうか?しかし、この4年後に黄正利は韓国映画『ボス』に出演したのを最後に銀幕から遠のいている。彼の映画人生の晩年にあったこの不可解な動きは、果たして何を意味していたのだろうか…?