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ミドルズブラ戦 数的不利 11人対14人

2008-03-24 | アーセナル

アーセナル 1-1 ミドルズブラ


得点)トゥーレ / アリアディエール


HOME)アーセナル

                 アデバイヨール
                        ファン・ペルシー

            フレブ                エブーエ

                   セスク
                         フラミニ

        クリシー                         サニャ
                 ギャラス     トゥーレ


                     アルムニア


交代)    サニャ → ベントナー
  ファン・ペルシー → ウォルコット


AWAY)ミドルズブラ

                      アリアディエール
                  トゥンカイ

          ダウニング                G・オニール

                 ショーキー
                          ボアテング

       ポガテヅ                          ヤング
                 ウィーター    フート


                   シュウォーツァー


主審)マーク・ハルジー

 

 

試合の詳細は、こちらへ(ランキング)


「Arsenal.com」

 

 

大変遅まきながら、引き分けに終わってしまったミドルズブラ戦を簡単に。

 

久しぶりに、
「審判に勝ち点を奪われた。」
と言える試合でした。
これで4試合連続の引き分け。 こういった悪い流れの時は、審判の微妙なジャッジも全て悪い方向へと働きます。


まずは、アデバイヨールのゴールが取り消されたことについて。
ラストタッチがボアテングだったにも関わらず、副審の判定はオフサイド。
しかし、主審のハルジーはそのプレーを目の前で見ていました。

試合後、ヴェンゲルはハーフタイムにハルジーから説明を受けていたことを明かし、それよると、ハルジーの見解は、
「オフサイドポジションでプレーに関与しようとする選手がいた。
それが問題であって、ディフレクションは関係ない。」

とのこと。
しかし、今回の場合はディフレクションではありませんでしたし、この彼の“論理”が通じるならば、相手のGKへのバックパスをカットした場合でもオフサイドということになります。
さすがイングランドの迷主審。 ルールブックをもう1度読み直すべきでしょう。

この説明に対し、ヴェンゲルも、
「今日(そのルールを)学習したよ。」
と皮肉たっぷりに語っています。

 

そして今度は、そのオフサイドを取り間違えた副審が、アデバイヨールのイングランドならどこに行っても正当であろうチャージに自ら旗を挙げてファウルを取り、そのFKから失点を喫しました。

厳密には、アリアディエールはオフサイドではありませんでした。
しかし、彼はプレーに“関与”しようとしていたのであり、その時は“オフサイドポジション”にいました。
つまり、「マーク・ハルジーの論理」で言えば、確実にオフサイドだったわけです。


このように、主審・副審の微妙な判定が全てアーセナルにとって悪い方向の働きました。
他にも、ハルジーは、
こちらのボール回しの邪魔をしたり(パス陣形の基本である“三角形”の中に入ってしまった)、
ファン・ペルシーが前を向き、抜ければGKと1対1という場面で倒されたのにファウルを取らなかったりと、ジャッジがメチャクチャでした。
ラストプレーとなるはずの最後のCKも取りませんでした。 CKの前に、
「この主審じゃ、CKを取らないで笛吹くんじゃないか?」
なんて思っていたら、本当に笛を吹きました(苦笑)
ここまでいくと天晴れです。

 

“疑惑”の判定の中で唯一正解と思えたのは、ミドのレッドカードです。
ミドに悪質な“意図”がなかったことは確かだと思いますが、完全にクリシーの顔面を蹴っていましたからね。
あのシーンで思い出したのは、「05/06CL予選ラウンド」の初戦トゥーン戦で、ファン・ペルシーがレッドカードを受けたシーン。
あの時もファン・ペルシーに“意図”はありませんでしたが、足が相手選手の顔面に入ったということでレッドカードを受けました。
つまり、ああいった場面では、“意図”は考慮されないということでしょう。 ミドにとっては不運でしたね。

 

ライバルの試合では、
「ダービー対マンチェスター・ユナイテッド」では、アシストをしたルーニーがオフサイドでした。
「サンダーランド対チェルシー」では、テリーのPA内での明らかなファウルが見逃されました。
そして、アーセナルは、今回の通りです。

「好調なチームというのは判定も味方につけ、不調なチームというのは判定も敵にする。」
というサッカーの怖さを改めて知った1週間でした。

それにしても、チェルシーはグラントが監督に代わってからは判定で得をすることが増えましたね。 ホームのニューカッスル戦のカルーのゴールが良い例です。
モウリーニョの時はアーセナルと同等かそれ以上に審判の判定に泣くシーンが目に付きましたが、最近はむしろ逆になりました。

やはり、FAの“心象”というのは重要なようです。
ヴェンゲルももう少しうまくやっていかねばならないでしょうね。

 

 

・この試合のゴール動画は、ランキングへ!

 

 

散々と審判についての文句を言ってきましたが、もちろん、勝てなかった最大の責任は自分達にあります。
アストンビラ戦の失点は事故のようなもので、不運でもありましたが、先制点を与えてしまうことが多すぎます。
アストンビラ戦「1-1」、ミドルズブラ戦「1-1」
というのは、昨季と同じスコア。 エミレーツでの“失点癖”が再発してしまいました。


ギャラスとトゥーレのラインコントロールは非常にお粗末でした。
「GKからのロングボール1発」
というのは、格下のチームが格上のチームと戦う時の有効な(今回の場合は“唯一の”)攻撃手段でありますが、アーセナルは自身の「オフサイドトラップ戦術」により、相手にその隙と得点の可能性を与えてしまっているのです。
“普通に”守備をしていれば、あの失点はなかったでしょう。
この辺りが、アーセナルが格下相手に勝ち点を取りこぼすことが多い原因の1つです。

 

そして何より、点が取れない。
もう1度、シーズン序盤の良かった時のプレーを思い出してほしいです。
あの時は、

ミドルシュートを積極的に撃つ
 → ゴール。  できなかった場合でも、相手のラインを引き上げることに成功
 → そうすることで、バイタルエリア付近でのパス回しがスムーズに行き、
    相手の最後の守備陣形も崩すことができる
 → サイドからの単純なクロスもあり
 → ファン・ペルシーのセットプレーもあり

と、得点パターンが豊富にありましたが、最近は中央を崩すことばかりにこだわる昨季の悪い時と同じ形に陥っています。
先に失点をしてしまうと、格下のチームは引いてくるので、さらに余計に自分達の首を絞めているのです。

 

個人的に、この全ての原因は精神面にあると思っています。
シーズン前のアーセナルは、最低で「7位」と予想されるなど、優勝候補の一角から外された存在でした。
しかし、選手達は、
「自分達を過少評価していた評論家連中が間違っていたことを証明してやろう。」
とそのことに奮起し、形振り構わず結果を、ゴールを追い求めていたのが、今季序盤のアーセナルでした。
その意識が目に見えて顕著に表れていたのが、ミドルシュートの増加だったのです。


しかし、序盤から首位を走り、「5位以下」と予想していた「Sky Sports」コメンテーターのマット・ル・ティシエ(元サウサンプトン)に、
「解説のキャリアの中で最低の予想だった。」
と言わせるなど、アーセナルの力を疑問視していた解説者やメディアを黙らし、また、王者ミランを破ったことで
「ヨーロッパで最も魅力的なチーム」
との高い評価を受けるまでになると、チームから徐々にその“反骨精神”といった類のものが薄れてきてしまったのは、否定できない事実でしょう。

つまり、
積極的に点を取りに行く「挑戦者のサッカー」
から、
パスで中央を崩すことのみにこだわる「王者のサッカー」
へと、自分達で変えてペースダウンさせてしまったのです。

 

もちろん、
セスクが2試合連続で同じ形のシュートをGKに当てる、
アデバイヨールにキレがない、
フレブが全くシュートを打たない、

といった個々の問題もあります。
ただ、その彼らを代えられるかと言うと、選手層が薄い現在ではそんなことはできません。
やはり、自分達が自分達でどうにかするしかないですし、そういった個々の面よりは、チーム全体の精神面による部分の方が大きいかと思います。


個人的には、今季にタイトルを獲ることは非常に厳しいと思っています。
来季のチーム編成も含め、色々と考えなければなりません。

 

チェルシー戦の記事はまた火曜か水曜に。

最後にお知らせですが、今月いっぱいでブログをお休みしようと思います。
4月から新入社員として泊り込みで研修期間に入るので、ブログをアップする時間がなさそうなので…

 

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コバ)
2008-03-24 03:51:31
しばらくお休みですか。また再開するのを待っていますよ。就活はすんなりいったのでしょうか?今は入りやすいからこそ、逆に大変な気がします。

しかしアーセナルときたら、何で今季自分たちが勝てていたのかを考えず、ひどい有様です。コーチも対処していませんね。優勝がかかっていてもそうでなくても同じことをするなんて重病ですよ。

とにかく丈夫なサイドハーフ、ロナウドなんて贅沢なことは言いませんが、シュートを相手に意識させられる選手は是非ほしい。選手層以上に耐久性に難があります。少数精鋭だからこそ丈夫な人が必要なのに。

そしてこの時間帯にあの手の試合をやられると(チェルシー戦)、社会人は死にます。

返信する
Unknown (ポロリーノ山田)
2008-03-24 11:41:20
悲しいです
返信する
Unknown (ヌーノ)
2008-03-24 17:51:53
お久しぶりデース。ちょっといいですか?

下はアーセナル最近5試合で私が買ったスコアです。
()内の左から有力視してました。

対バーミンガム(2-1,1-1,2-2,1-2)
決して5分の試合とみたわけではありませんが、
両者共に無失点はないと考えると、こうなりました。

対アストンビラ(1-1,2-1,2-2,1-2)
拮抗した試合を予想しました。
しかし、終了間際まで1-0だったのは以外な印象でした。
対ウィガン  (1-0,2-0,1-1,2-1)
ロースコア+アーセナル勝利を想定したのですが、
1点も取れないとは思いませんでした。

対ミドルスブラ(2-1,2-0,1-0,1-1)
正直これはアーセナル勝利と思ってました。
3-1も考えましたが前回対戦とウィガン戦を考慮し、1-1を優先しました(半々という手もありましたが)。

対チェルシー (1-2,0-1,0-2,1-1)
チェルシー側から見て、最悪で1-1だなと予想。
2-2を少し迷いましたが、ここ最近の流れで必要ないと判断。
私は試合自体はほとんど見ないので戦術的な事はわかりません。
ウィガン戦:ピッチ状態やミドルスブラ戦:審判の判定等もピレスさんの記事で知りました。
ですが、そういった事もコミコミでスコアは出ます。
アーセナルは良くも悪くもサワヤカ過ぎます。
気持ちよく勝って、惜しくも分ける・負けるではダメですよね。
“辛くも勝利”の存在が優勝を争う上では必須条件だと思います。
それと選手層が薄いので代えられないという事ですが、そうでしょうか?
引き分けは1。勝ちは3。最大勝ち点差5のリード。
この事実をよく考えるべきだったのでは?
格下相手に選手の1人や2人を代える事が、
即ち試合を捨てるという事にはなりませんよね。
体力面の回復と精神面のリフレッシュを考えて、
チェルシー戦の前で思い切っても良かったのではと。
4位以内が確定的な状況で、わずかなテコ入れをなぜためらう必要があったのか疑問です。
まあ、素人の戯言なんですが・・・。

最後になりましたが、新人研修がんばって下さい。
ハルジーの様な理不尽もあるでしょうが、ヴェンゲルのスタンスですw
ブログをお休みされるのは残念ですが、再開に期待しています。それでは。
返信する
Unknown (ミラン大好き)
2008-03-25 02:15:10
チェルシー戦をみましたが…チェルシーの1点目はオフサイドですね。。その後、こぼれだまがドログバの前に転がるあたり…運がなぃとゆーかなんとゆーか…(T_T) まぁ、あれを確実に決めるドログバの凄さにも驚かされましたが…2点目もさすがの一言です。。ファンペルシーの強烈なシュートを見たかったのですが、まだ本調子じゃなぃみたぃですね、早く本来のペルシーに戻って欲しいです!


休むのでっか。。仕事が落ち着いたら、ぜたぃ再開たのんます!! 仕事がばてくだはぃ(o‘∀‘o)
返信する
Unknown (salpa)
2008-03-25 09:18:11
チェルシー戦敗戦で優勝戦線から離脱した感が否めませんね.いい感じに試合を支配していただけに悔やまれる.サーニャの怪我後,急に動きが悪くなった印象が….やはりエドゥアルドの事件がまだ脳裏にあるのだろうな.マンUが強すぎるので取りこぼしには期待できない.そのため個人的にはCLに集中してほしい.リバプールも決して好調なわけではないのでCLからまた波に乗ってほしいわ.しかし最近のプレミアの審判は低レベルだな.近年世界最高リーグと言われるのに審判がこれじゃ選手も監督も耐えられないだろうな.世界的に言えるけど審判の資質向上をFIFAに期待したい.

ブログがお休みになるのは残念です.ピレスさんのサッカー論や観点は好きなのでぜひまた再開して下さいね.
返信する
Unknown (ピレス)
2008-03-28 15:08:18
>>コバさん
就活は希望の業界にすんなり入れましたよ~♪
まぁ、社会人になるのが楽しみであり、鬱でもあります(汗)

こういう苦しい時だからこそ、監督の手腕が問われるのですが、ヴェンゲルはどうも自分のサッカーをすることにしか頭がないですね。 ミドルやロングボールも結局は選手達個々がやったことなので、決してヴェンゲルの指示ではないですし。 ヴェンゲル自身は、昨季みたいなゴール前でも繋ぎまくるサッカーの方が絶対に好きだと思いますよ。

>耐久性に難があります。少数精鋭だからこそ丈夫な人が必要なのに。
これはホントに同感です。 序盤は怪我人がいなくてどうにかなりましたけど、怪我人が増えた最近は酷くなってますね。 ロシツキーとペルシは来季もこんな感じになると思います…

やはり、そうですか。 1時間1時間が非常に貴重な社会人の皆さんにとって、早朝でああいった試合をされると、やるせないでしょうね…


>>ポロリーノ山田さん
そう言って頂けると非常に嬉しいです。


>>ヌーノさん
どうも~。
ベットも色々と考えながらされているんですね~。スコアを当てるのはさすがに難しそうです。

>格下相手に選手の1人や2人を代える事が、即ち試合を捨てるという事にはなりませんよね。体力面の回復と精神面のリフレッシュを考えて、チェルシー戦の前で思い切っても良かったのではと。

これには同感もできますが、もっと深い事情があると思います。
確かに、もし好調時であれば1人や2人を代えてもさほど影響はなかったと思いますが、3試合連続引き分け中でユナイテッドが迫って来ていることもあって、先に控えるCLも見据えて、悪い流れを断ち切るためにこの試合でどうしても勝ちたかったのだと思います。 だからベストメンバーで臨んだのだと。

それと、ユナイテッドやチェルシーのような個人で勝負するチームなら、代えた分は「代えた戦力分の差」だけチーム力が落ちることになりますが、アーセナルはチームでプレーする分、パスや動きの連携を主とする分、細かいところでの差が大きくなってしまうんですよね。 要は良くも悪くも繊細すぎるんです。
これは、ディアビーとロシツキーの比較が良い例です。

もちろん、ただ「4位以内」を目指すならできたかもしれませんが、おそらく今季のアーセナルの関係者の中で4位以内という枠について考えている人は誰もいないと思います。 ただ1つ「優勝」を目指していますから、余裕がなかったんだと思います。


ありがとうございます。
理不尽さはプレミアの審判以上なことは覚悟しています(笑) 落ち着いたら、また始めようと思っています。
返信する
Unknown (ピレス)
2008-03-28 15:18:21
>>ミラン大好きさん
オフサイドでしたね~。 また、ブロックに行こうとしたクリシーもアネルカに足を引っ掛けられて、遅れました。
しかし、強烈なシュートでしたね。 アーセナルにはあまり強烈なシューターがいないので、羨ましいです。

ペルシーは動きのキレなんかは徐々に戻ってきていますが、シュートの腰の回転がイマイチで。。。

また再開できるように頑張ります!!!


>>salpaさん
僕ももうCLしかないと思っています。厳しいですが。
ユナイテッドに他力本願を望むのは無理ですね。 判定を味方につける部分も含めて最強だと思います。 まぁ、ロナウドが長期欠場とかになれば別ですが、彼は頑丈なので。

審判と協会と指導者が、リーグ全体のレベルに追い付いていないというのがイングランドサッカーの現状かと。 イングランド人がCL決勝で笛を吹くとか想像できませんもんね。

ありがとうございます!! 再開できるように頑張りますので、是非またよろしくお願いします♪
返信する