リバプール 3-3 ウェストハム
延長) 0-0
PK) 3-1
得点)シセ、ジェラード2 / OG、アッシュトン、コンチェスキー
リバプール)
クラウチ
シセ
キューウェル ジェラード
シソッコ シャビ・アロンソ
リーセ フィナン
キャラガー ヒーピア
レイナ
交代)キューウェル → モリエンテス
シャビ・アロンソ → クロンカンプ
クラウチ → ハマン
ウェストハム)
アッシュトン ヘアウッド
エザリントン ベナユン
C・フレッチャー レオコーカー
コンチェスキー スカローニ
ガビドン A・ファーディナンド
ヒズロップ
交代) アッシュトン → ザモラ
C・フレッチャー → デイリー
エザリントン → シェリンガム
<偉大なるキャプテン>
イングランド伝統のFAカップ決勝!!!
昨季はアーセナルがユナイテッドをPK戦で破って、号泣した自分にとっては素晴らしい思い出のコンペティション(笑)
試合は、昨季「ヨーロッパチャンピョン」に輝いたリバプールと、昨季は「イングランド2部」にいたウェストハムの、昨季の立場は「天と地」ほど違う2チームの対戦。
しかし、「失う物は何もない」というチャレンジャーの勢いは、ここまで無冠で「タイトルを取らなければ」という名門の気負いに更なるプレッシャーをかけた。
21分、中盤でシャビ・アロンソがサイドに出したパスのスピード遅く、ベナユンにカットされると、ショートパスの連携からスカローニに右サイドを破られ、クロス! これをキャラガーが「ラボーナ」キックでまさかのオウンゴール!!
「地」の勢い、「天」の混乱は止まらない。
わずか7分後、エザリントンがドリブルから左足でシュートを放つと、レイナがわずかながら前にこぼしてしまい、これをアッシュトンがつめて2点目!!
試合開始前、両チームのファンで満員に埋め尽くされ、素晴らしい雰囲気を醸しだしていたカーディフ・ミレニアムスタジアムだったが、2失点したことでリバプールファンは沈黙。 スタジアムの「音量」は半分以下になってしまった。
しかし、リバプールファンは「1年前の奇跡」を思い出す。
ウェストハムの2点目から4分後、ジェラードのアーリークロスをシセが右足ボレーで決めて1点を返す!!
前半はそのまま終了。 シセのゴールで試合は完全にわからなくなった。
そして後半。 今回リバプールに奇跡を起こしたのも、1年前の「奇跡の6分間」のきっかけとなる1点目を挙げた、キャプテンのジェラードだった。
開始9分、シャビ・アロンソのふわりとした弾道のクロスをクラウチがヘッドで落とし、走りこんだジェラードが右足で豪快に叩き込んで同点!!(写真下)
完全にストーリーの脚本は出来上がった!!
しかし、ジェラードの同点ゴールはワンクール・ドラマで言えばまだ第6話。 さらなる波乱が待ち構えていた。
19分、コンチェスキーの左からのクロスがGKレイナの頭上を越えてゴールに吸い込まれ、再びウェストハムが勝ち越し!!
同点にされた後、「やっぱ地力の差か…」と意気消沈したウェストハムの選手・ファンも完全に息を吹き返した!!
逆に、それまで攻めていたリバプールの選手は足が止まり出し始めた。
負傷したシャビ・アロンソに代えて、オランダ代表のクロンカンプを本職の右に置いてジェラードを中盤に。 しかし、ジェラードの位置がゴールから遠ざかったことでウェストハムにとっては負担が軽くなった。
うまく攻撃のリズムを掴めずにいると、ベニテス監督はFWのクラウチに代えてハマンを投入。 ハマンをフォアリベロの位置においてジェラードのポジションを一つ上げた。 「FWとしてのクラウチの攻撃力」より、「中盤としてのジェラード攻撃力」に賭けた恰好だ。
しかし、残り20分もあるなかでウェストハムに時間を稼がれる。 ハードワークの疲れから、ジェラードを始めとしてリバプールは足を攣ってしまう選手が多く出てしまう…
攻撃に迫力を欠き、とても同点にできる雰囲気ではなく突入したロスタイム。 ウェストハムの選手がヘッドでクリア。 このクリアボールがバウンドして行き、ゴール前約30mの位置からジェラードが超強烈なハーフボレーをゴール左隅に叩き込んで劇的な同点!!!
すごすぎる!!! ルーニーの怪我で暗雲漂うイングランドに、快晴の青空をもたらすスーパーゴール!!!
そして、最終話。
延長前後半を両チーム得点できずに迎えたPK戦。 2チーム合計でいったい何人足を攣った選手が出たことか、という歴史に残る死闘に決着をつけたのは、この試合は「シーズンワースト」かと思うような不安定な出来だったGKレイナ!! 3本のPKをストップして、終わってみれば昨季のCL決勝と同じスコア、そしてPK戦でリバプールが奇跡の勝利!!!
Liverpool | Team Statistics | West Ham United |
3 | Goals | 3 |
1 | 1st Half Goals | 2 |
5 | Shots on Target | 8 |
14 | Shots off Target | 5 |
3 | Blocked Shots | 2 |
5 | Corners | 4 |
13 | Fouls | 25 |
3 | Offsides | 2 |
2 | Yellow Cards | 1 |
0 | Red Cards | 0 |
79.4% | Passing Success | 72.5% |
31 | Tackles | 39 |
80.6% | Tackles Success | 64.1% |
63.3% | Possession | 36.7% |
55.3% | Territorial Advantage | 44.7% |
http://home.skysports.com/matchreport.asp?fxid=295787&channel=premiership&cpid=1 より
この試合で感じたのは、選手達の必死さ。
「死ぬ気で頑張る」
という大げさな比喩表現が、比喩でもなんでもなく、彼らにとっては当たり前のことのようですね。
日本でも、ジェフの選手がよく足を攣ってるのを見ますけど、代表ではアジアカップ以来見ないですね。
決して、足が攣るのがいいことなわけじゃないですけど、足を攣りながらもチームを鼓舞していくジェラードとキャラガーを見ると、魂を感じずにはいられません。
同じ日に行われたキリンカップ、優勝には「3点差勝利」が必要とわかっていたのだから、「足が攣るぐらい」頑張る選手の姿が見たかった。
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あちこちで足攣らせながら必死で戦う姿は痛々しかったです。
延長戦終了間際、ヘアウッドも足攣ってなければあのこぼれ球を決めてWest Hamが優勝していたことでしょう。
England代表はWorld Cupを決して悲観することはないと確信しました。ジェラードという素晴らしいPlayerがいるじゃないですか?!
だいじょぶ!彼がいるから。