シェフィールド・ユナイテッド 0-3 アーセナル
得点)エドゥアルド2、デニウソン
AWAY)アーセナル
ベンドナー
エドゥアルド
ディアビー ウォルコット
デニウソン
ジウベルト・シウバ
ギブス ディアッラ
ホイト ソング
ファビアンスキー
交代)ウォルコット → ランズベリー
エドゥアルド → バラザイト
ディアビー → メリダ
主審)マイク・ディーン
「カーリングカップ4回戦」をネット観戦(視聴環境が整わず、前半残り10分からの観戦となりました)。
相手は、チャンピオンシップ(2部相当)のシェフィールド・ユナイテッド。
シェフィールドがプレミアに在籍していた昨季の同じ場所での対戦は、
劣悪なピッチと危険なタックルの応酬、ロングボール中心のフィジカルな戦いに苦しんだ結果「0-1」の敗戦を喫し、降格クラブを相手に“昨季のアーセナルの典型的な負け試合”を演じてしまいました(シェフィールド・ファン暦50年以上のご老人にとっては、彼のサッカー観戦史上ベスト・ゲームだったそうですが…)。
その忌まわしき記憶が蘇る「ブラモール・レーン」での試合で、アーセナルはいつもの通り若手を積極起用。
「3回戦」のニューカッスル戦メンバーを基本に、若干の変更を加えた構成となりました。
2トップは、エドゥアルドとベントナー。
センターには、デニウソンと、中盤では今季初先発のジウベルト・シウバ。
トラオレがフランスU―19代表の遠征に帯同していることで抜けた左SBには、プレシーズンの「エミレーツ・カップ」で印象に残る活躍を見せたギブスを。
右SBには、中盤が本職のディアッラ。
CBには、それぞれ右SBと中盤が本職のホイトとソングを。
GKには、ニューカッスル戦に引き続きファビアンスキーが入りました。
試合は、開始直後にシェフィールドにチャンスを作られる悪い立ち上がりとなりましたが、これをファビアンスキーが好セーブで防ぐと、8分、ベントナーのパスを左サイド・ゴール前約25mの位置で受けたエドゥアルドが、そのまま利き足の左足を振り切ってボールがネット左隅に強烈に突き刺さり先制。
その後もアーセナルがゲームを支配しました。
後半5分には、ギブスのロングパスからディフェンスラインの裏へ抜け出したエドゥアルドが、GKとの1対1を冷静に決めて2点目。
そして、24分、相手エリア付近でのパス回しでシェフィールド守備陣を左右に振り回し、センターでボールを受けたデニウソンがドリブルから放ったミドルシュートが相手に当たってコースが変わって入って3点目。
その後の20分間はアーセナルがパス回しを楽しむ時間となり、後半を全く危なげなく終え、ベスト8進出を決めました。
・選手個々とチーム全体の評価に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!
若手選手が“フィジカル勝負”に屈してしまわないかという不安が過ぎりましたが、それも杞憂に終わりました。
内容面でも、レギュラークラスの選手達が披露するものと大差のない質の高いサッカーを見せて、快勝を収めました。
ベンチメンバーを含めた平均年齢は「20.2歳」。
31歳のジウベルト・シウバがいなければ、20代を軽く切っていたことでしょう。
試合の最後には、週末のマンチェスター・ユナイテッド戦を睨んで、出場可能性のあるウォルコット、エドゥアルド、ディアビーの3人を下げ、
リザーブチームで活躍している、
イングランドU―17代表MFヘンリー・ランズベリー、
オランダU―17代表FWナセル・バラザイト、
スペインU―17代表MFフラン・メリダ、
の3人を投入する余裕も見せました。
短い時間でほとんどプレー機会のなかった3人ですが、その状況下でも、FWバラザイトは、ベルカンプ → ファン・ペルシーと続く「アーセナルのオランダ人FW」特有のボールタッチの柔らかさと、“大人”相手に囲まれてもボール奪われないキープ力を示しました。
非常に余裕のある試合展開で、且つディアビーは少し自信過剰なボールの持ち方が見えていたので、メリダにもう少し早い時間帯から出番を与えて欲しかったところです。
また、スタメン出場したイングランド人MFキーラン・ギブスは、おそらくリザーブでも経験したことないであろう「左SB」での出場ということで、どうしても守備の意識が先に行ってしまったせいか彼の持ち味である攻撃面での良さがあまり出ませんでしたが、それでも、エドゥアルドの2点目のアシストとなったロングパスの精度と状況判断はお見事。
個人的には、現段階で最もトップチームに近い位置にいる若手ではないかと思います。
ちなみに、アーセナルで3人のイングランド人選手が先発をしたのは今季初めて。
ランズベリーを含めると、この試合には4人のイングランド人選手が出場したことなります。
あと数年後には、これがトップチームでも見られることでしょう。
ファビアンスキーが先発したことは、レーマンにとってはより不満の募る状況になったかもしれません。
しかし、これでレーマンの1月の放出が確定的になったと言えるでしょう。
構想外の“ベテラン問題児”に気を使うより、将来ある若手選手に出場経験を積ませようという、ヴェンゲルの賢明な判断です。
約3年ぶり(?)となったホイトのCBでの出場にも驚きでしたが、また、彼がこの位置で非常に安定した働きを見せたことも嬉しい驚きでした。
文句1つ言わずに、出る試合出る試合で悪くない活躍を見せている彼には、良い報いがあって欲しいと願いたいです。 CLグループリーグの最終戦やFAカップでも出番をあると思います。
ディアッラの右SBも良かったです。
守備のイメージがある彼ですが、フランス代表でも積極的な攻め上がりを見せていますし、ドリブルもボール扱いも丁寧でした。
デニウソンは、ニューカッスル戦に続きカーリングカップ2戦連続ゴール。
12~2月の過密日程時に来たるべき“セスクの休息日”に彼の代わりを務めるのは、ディアビーではなくデニウソンではないかと思わせるようなプレーぶりでした。
ホームとは言えニューカッスルの主力相手に、2部とは言えアウェイで難しい相手に、あれだけのプレーが披露できるのは心強い限りです。
エドゥアルドは、2得点を挙げる素晴らしい活躍を見せました。
以前から感じていたことですが、いわゆる“オールラウンド”なFWが多かったこれまでのアーセナルの中で、彼は点を取ることのみに長けた“古典的なセンターFW”としての資質を持っていると思います。
もちろんそれだけでなく、彼はよく走るチームプレーヤーでもあり、守備の意識も高く、パスセンスもあるのですが、
“試合中の流れの中ではあまり目立たないけれど、いつの間にか点を取っている”
という感覚を持ち合わせている珍しいタイプの選手であると思いますし、この試合でもそういった感じを受けました。
2点目のフィニッシュの冷静さなどはアデバイヨールに教えてほしいところですし、
逆に、“エドゥアルドにアデバイヨールのダイナミックさがあれば、アデバイヨールにエドゥアルドのゴール感覚があれば、どれだけ素晴らしい選手であるか”という想像までしてしまいます。
ユナイテッド戦では、少なくともベンチには入って来るでしょう。
この試合では、若手選手の潜在能力の高さとチームの選手層の厚さを改めて示しました。
そして何より、好調のチームの流れを壊さずに主力を休ませられたことが大きいです。
チェルシーを見ても、リバプールを見ても、このカーリングカップ4回戦ではランパードやジェラードを始めとしたほとんどの主力選手を使っての(ホームでの)辛勝ですし、
この、「前の試合から11人替え」、「レギュラーメンバー0」で公式戦で完勝するという芸当ができるのはアーセナルだけかと。
しかし、このある種の敬意を欠いた行為は、相手にとっては非常に屈辱的なようで、シェフィールドの1人のファンが試合後、不甲斐ないチームに抗議する意味でベンチにスカーフを投げた、という話を聞きました(笑)
相手からすれば、
「“平均年齢20歳の控え組”に負けたくない、負けられない」
という余計なプレッシャーを感じてしまうところもあるんでしょうね。
週末土曜日のランチタイムには、マンチェスター・ユナイテッドとの大一番を迎えます。
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