指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

ポカスカ寄席『ポカスカ忠臣蔵』

2021年12月10日 | 大衆芸能

12月は、『忠臣蔵』の季節で、それに因んで桜木町の横浜にぎわい座で、『ポカスカ忠臣蔵』が行なわれた。

                                             

感想は、ポカスカジャンって、こんなに面白い連中だったのか、である。

と言っても、前は3人だったのが、一人抜けて2人になっていた。

いろいろな演目があったが、この夜のメインは、『洋楽忠臣蔵』で、忠臣蔵を洋楽のアーチストに当て嵌めて語り、歌うという趣向。

吉良は、ミック・ジャガーで、浅野はボブ・ディラン、大石はエルビス・プレスリーという配役。

松の廊下での顛末を、浅野ボブ・ディランが、『風に吹かれて』や『ライク・ア・ローリングストーン』で語り、歌うという抱腹絶倒の仕儀。

大石のプレスリーというのは、役が違うのではないかと思ったが、赤穂城での評議に入るところでチョンなので、これはOKだった。

彼らの芸は、今や絶滅危惧種と言われる「ボーイズ芸」で、現在ではもう誰もしなくなっているものだけに、非常に貴重である。

ボーイズ芸は、私は、あきれたボーイズに始まる、戦前、戦中の時期が最高で、戦後は衰退したと思ってきた。

戦後は、むしろハナ肇とクレイジー・キャッツやザ・ドリフターズのような本格的な音楽グループに移行したと考えてきた。

だが、この二人の音楽的素養も相当なもので、まだまだ可能性があるのだな、と思わせてくれた一夜だった。

ゲストは、春風亭昇太


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