指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

民謡酒場

2022年07月06日 | 大衆芸能

さんざ批判した映画『外濠殺人事件』だが、一つだけ興味深い、貴重な映像があった。

それは、城山順子が働く場所で、浅草の民謡酒場の「おばこ」である。

その名の通り、酒場の中の舞台で、東北民謡の一座がいて、歌っているのだ。

この時期は、まだ民謡が盛んで、また1960年は、東京オリンピクックの直前で、道路や地下鉄工事で、出稼ぎの人も多かったので、こうした故郷の民謡を聞かせる店があったのだと思う。

また、明治以降、日本の芸能で一番の人気だったのは、実は浪花節と民謡だった。

それが、1960年代末に演歌に代わる。演歌は伝統音楽ではなく、この時期に出来た新しい音楽なのである。

                                               

そのことは、三波春夫、村田英雄の二人が元は浪花節語りで、同様に三橋美智也が、同様に民謡歌手だったことでも明かだろう。


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1 コメント

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Unknown (弓子)
2022-07-06 16:24:24
三橋美智也の歌で
「達者でな」が好きです。

あと数年前に
初めて知った曲ですが
「母恋吹雪」という曲が
なんとも言えずもの悲しく
亡き母を想いだし
涙がチョチョきれます

指田さまは
こういう曲は如何ですか?
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