私は、横浜市役所に30年くらいいて、区役所にも4回行ったが、そこで一番面白かったのは、生活保護と選挙だった。
それは、どちらも横浜市民に直接触れられるからである。
選挙は、本来は「民主主義のお祭り」なのだから、大いに騒いで盛り上げるべきなのだと思う。
現在の日本の選挙制度は、厳しすぎるが、それは1960年代の初め、公明党の台頭に、自民党と社会党が恐怖したからだった。
公明党の、学会員の手弁当による運動に恐怖した両党が、大衆集団的作用手法の公明党に叶わなくなっので、規制を厳しくしたのである。
この頃から、日本の選挙制度は、「公営化」がすすめられ、政党支持者の手によるものではなくなったので、実に詰まらないものになっている。
極端に言えば、私は、買収など金を使う選挙以外の手法は、すべて許可して良いと思っている。
戸別訪問などは、選挙の手法として、海外では基本とされているものである。
この作品は、昨年7月の参議院選挙の時の、東京都選挙区の受付からはじまり、各候補者の運動等を描くもので、実に面白い。
それは監督の畠山理仁が言うように、「世の中には、こんな変なに人がいるのか・・・」と思う。
全体として、沖縄の県知事選挙がやや熱い運動を見せるが、本来あの程度で行われるのが当然だと思われる。
シネマジャック