指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

増村保造監督とは

2008年03月30日 | 映画
増村保造は、東大法学部と文学部を出た秀才で、法学部時代は三島由紀夫とも同級生だった。だが、三島が主演し、増村が監督した映画『空っ風野郎』では、増村は、三島を徹底的にしごいたそうだ。勿論、三島が役者としては、下手だから当然なのだが。
この映画は、若尾文子と共演しており、三島が臆病で、程度の低いやくざを嬉々として演じる大変おかしな作品であり、一種の珍品である。

入社した大映では、溝口健二の『楊貴妃』『赤線地帯』、さらに市川崑の『処刑の部屋』『日本橋』等の助監督に付き、1957年に『くちずけ』で監督デビューする。
『青空娘』や『暖流』などで注目された後、若尾文子を主演に『偽大学生』『妻は告白する』『嘘』『夫が見た』などの、問題作を作る。
また、市川雷蔵の『陸軍中野学校』、勝新太郎の『兵隊やくざ』等のヒツト娯楽作品も打ち出す。

大映末期には、『清作の妻』『陸軍中野学校』『赤い天使』『妻二人』などの傑作を作る。
さらに、緑魔子と『大悪党』、安田道代と『セックス・チェック』、浅丘ルリ子と『女体』、そして渥美マリと「夜の軟体動物シリーズ」の『でんきくらげ』『しびれくらげ』、そして大映最後の映画で関根恵子主演の『遊び』など、女優を主役に数々のすごい、性的な映画を作った。

それらのメッセージは、愛に殉じて死ね、と言うもので、これは彼がイタリアに留学して学んだイタリア人の生き方なのだそうだ。
イタリアでは、人間が愛に生き、愛に死んでいる。様々な束縛や建前ではなく、本当の愛と性に生きるべきだ、と言うのが増村映画のメッセージである。

皆さんご存知では、TBSの「赤いシリーズ」は、実はほとんどが増村とプロデユーサーの野添和子さん、設定、構成、脚本を考えたのだそうだ。
ともかく彼の日本の映画、テレビ界における貢献度は、大変なものだったと思う。

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増村保造路線

2008年03月28日 | その他
私は、1948年3月生まれなので、今年3月末で無事定年退職となる。
この間、いろいろあったが、自慢できるのは、在職36年間で、自己の良心に反する事柄には一切関係しなったことだ。
実に幸福なことと感謝している。

なにを手本にやってきたかと言えば、これは大映の映画監督だった故増村保造の方法なのだ。
こうした傾向は、ほぼ同時期に監督デビューした東宝の岡本喜八や、もう少し完全な娯楽作品だが、東映の沢島忠も同タイプである。
多分、これに大きな影響を受けたのは、松竹ヌーベルバークの大島渚であろう。

組織で生きるとき、問題は組織目標と自分のやりたいこととの相克である。
これを解決する方法は、まさに増村路線である。
組織、団体、企業の意図や要請をある程度実現し、その支持を得ながら、自分のやりたいことを少しづつ実現するのである。感じでは、自分のやりたいことを10%くらい忍び込ませれば良いのではないかと思う。20%入れたら、多分やりすぎで組織の反感を買うだろう。
増村の生き方は、組織に生る者としては、賢明な生き方だったと思う。
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日本プロ野球の宝

2008年03月28日 | 野球
日本ハムと西武の試合を途中から見る。
最後は、日本ハムの高橋がヒットを打ち、サヨナラ勝ち。
勝利投手は、10回に登板した武田久になったが、9回まで投げたダルビッシュ・有の投球が相変わらず素晴らしかった。
低めのストレートの伸びとスライダーの落ち方がすごい。
それになかなか考えて投球をしている。
並みの投手ではなく、今やパ・リーグでは最高の右投手だろう。
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無差別殺人事件が起こっているが

2008年03月25日 | 事件
土浦市で、8人刺傷事件が起きた。実に痛ましいことである。だが、殺人事件の死者数は、平成19年度は警察庁の統計によれば、1,199人で、驚くことに戦後最低の数字なのだそうである。

もし、日本の多くの人に、「今、治安は悪くなっていますか、良くなっていますか」と聞けば、多分ほとんどの人が「悪くなっている」と答えるだろう。
だが、実際は現在ほど社会の治安が良くなっている時代はないのである。
それは、当たり前で、現在は極めて豊かな時代なのだから、犯罪が減少するのは、当然なのだ。
俗に、人が宗教に行くのは、貧、病、困と言われるように、犯罪の原因で一番大きいのは、なんといっても貧困、金銭から来るものである。だから、日本で最も犯罪や殺人事件が多かったのは、敗戦直後の日本全体が貧困にあえいでいた時代である。

だが、なぜ日本の一般市民は、治安が急速に悪くなっていると感じるのだろうか。
それは、多分日本の市民社会が急速に変化しているからだろう。
私の母は、もう20年近く前に85歳でなくった。
母は横浜の鶴見の生まれだが、結婚して東京池上で戦前から60年以上住んでいた。
そこで、母に聞くと、池上の多くの家族のことはまるですべて知っているのではないか、と思うほどにとてもよく知っていたものだ。
「あの家の奥さんはどこから嫁に来て、子供は何人いて、学歴、職歴はこうだ」と本当かうそかは分からないが、懇切丁寧に教えてくれたものだ。
このように、ある程度長い期間住んでいる人間にとって、その町に住んでいる人間は互いによく知り合っていたものである。
だが、最近の都市化の一層の進展の中で、隣近所の相互の近親感は、急速に失われつつあり、誰がいるのか分からない状況になっている。
その意味で言えば、日本では東京のような都市でも、つい最近までは「大きな村社会だった」ということだろう。
また、非西欧系の在日外国人の増加は、さらに不安感を増やしていると思う。
いずれにせよ、日本の社会が従来持っていた同質性が失われていることの反映であることに間違いない。
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『ブルックリン物語』

2008年03月25日 | 映画
1930年代のニューヨークの庶民を主人公としたオムニバス・ドラマ。
1話は、貧しい一家で眼病の妹を救うためにプロボクサーになる兄の話。
ギャングに八百長試合を命じられるが、セコンドと主人公はそれに反して試合に勝つ。
若者は恋人と結ばれ、ギャングにセコンドは殺されるが、妹もウィーンで目を手術sしてすべてはハッピーエンドになる。

2話は、ブロドウェーのプロデューサーのジョージ・C・スコットが主人公。
彼は、3歳で別れた娘に送金している。医者からは後1ヶ月と忠告されるが、新しいミュージカル制作にまい進する。
若い作曲家を発掘し、新人のコーラスガールも見出す。
最後、主人公の大女優が倒れ、新人女優を起用するが、実は彼の本当の娘であることが分かる。
彼女を起用して、大成功で初日の舞台の幕が下りる。
そのとき、プロデューサーは、医者の予言とおりに死ぬ。

古き良き時代の良くできた話であり、無名だが若くて才能がある者は必ず成功する、という神話である。
監督のスターリン・ドーネンは、大ベテランのミュージカル映画監督であり、さすがに良くできた話を上手く語っている。
2話で、いつもはパットン将軍のように、軍人などまじめな役の多いジョージ・C・スコットが喜劇的な役を喜んで演じているのが面白い。
踊りまで踊るのだから、やはりアメリカの役者のレベルは実に高い。
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根岸明美死去

2008年03月24日 | 映画
少し前のことだが、女優の根岸明美がなくなられた。
代表作といえば『アナタハン』となるだろうが、大映末期の傑作、渥美マリ主演の『でんきくらげ』での母親が忘れがたい。
バーの女給の根岸は、ぐうたら者の玉川良一を養い、娘の渥美マリの成長が唯一の楽しみ。
休みの日、玉川が渥美を強姦したとき、根岸は玉川を刺し殺す。
刑務所に入った根岸に代わり、渥美はバーに働きに出て、そこで大金持ちの老人西村晃に見込まれて二号になる。
そして、西村が急死し、その莫大な遺産を相続する。
まるで、アメリカで話題になった女優、アンナ・ニコルスミスみたいな物語なのだ。
その意味でも増村保造の発想はすごかったのだ。
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入れ替わる町

2008年03月24日 | 事件
先日、磯子区の新杉田で飲んでいると、そこの主人と昔新杉田にいて、今は南区に住んでいる古い方が話しているのを聞いた。

新杉田は、以前は駅前に木造アパートがあるような、田舎だったが、駅前が再開発されて高層マンションが立ち、周囲に店舗、スーパーができてから、一挙に磯子区の中心になって発展してきている。
反対に近年まったく寂れたのが磯子駅周辺で、ここでは飲食店など、多数の店が閉鎖され、代替わりしている。

二人の話を聞くと、新杉田駅周辺にあった、古くからの小規模な店舗、飲食店、クリーニング屋、酒屋、布団屋等はほとんど止めたか、代替わりしたとのこと。
そして、店は他から来た人間によって経営されるようになった。
つまり、そこに住んで店をやっている人間はほとんどいなくなった、とのことである。
町が発展すると言うことは、そこに住んで店や事務所をやるという形態ではなく、他に住んで通ってくる人間が多くなるものだと言うことだろう。
それが、都市化というものの形態なのだ、と再認識した一夜だった。
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大場と朝井の投手戦

2008年03月24日 | 野球
東京MXテレビで、パ・リーグのソフトバンク対東北楽天の試合を見る。
大場と朝井の投手戦で、0対0のまま進み、できはむしろ朝井の方が良かった。
だが、楽天が大場をまったく打てず、朝井は次第に追い込まれていった。
そして、8回裏1死1塁で川崎に2類打を打たれ1点を失う。
さらに、気落ちしたところに打者は多村。
低めのストレート、悪い球ではなかったが、多村に上手くすくわれ、2ラン・ホームランの3ゼロ。
好投の朝井には、とても気の毒な8回裏だった。

楽天の朝井をはじめてきちんと見たが、球は結構速く、大きなカーブは威力があり、良い投手である。
楽天は、ソフトバンク戦は、3連敗だったが、岩隈、田中、朝井と投手は好投した。
問題は打線で、まったく打てず、結局投手が追い込まれて最後はソフトバンクに打たれて負けた。野村監督は、相変わらずぼやいているようだが、結構手応えは感じているのではないか。

ソフトバンクの大場は、確かに素晴らしい。
低めのストレートの伸びは、惚れ惚れする。多分、巨人の上原以来の逸財だろう。
だが、上原が調子がいいときでも結構打たれるように、後半疲れてくるとストレートの威力は半減し大場もかなり打たれるような気がする。
だが、勿論新人王の最有力候補であるのは、間違いない。
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『色ごと師春団冶』

2008年03月23日 | 映画
マキノ雅弘監督で、藤山寛美主演作品。
明治、大正時代に大阪で大人気だった落語家桂春団冶の生涯を描くもの。
元は、長谷川幸延の小説だが、寛美も演じている松竹新喜劇の十八番である。
脚本は、舘直志こと渋谷天外で、最後胃がんで春団冶が死ぬとき、人力車引きで先に死んだ親友の長門裕之が、死人の人力車を引いて寛美を迎えに来るシーがあり、シュールであるが、実はこれは新喜劇の劇にあるのだ。
シュールと言うより、アジア、アフリカ等では、死はしばしば生と連続的で、西欧的、キリスト教のように完全に分けられた世界ではない、と言うことだろう。
寛美の娘として藤山直美が出ているほか、流しの子供芸人として、その後女優としてテレビ等でかなり有名になる奈良富士子が出ていた。
春団冶で有名なのは、彼が膨大なSPレコードを残していることで、これは愛人等に金をつぎ込むため、盛んにレコードを吹き込んだという噂があるが、後世の我々にとっては先人の落語が聞けて良いことである。

フィルム・センターのマキノ特集。
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『胎児が密漁する時』

2008年03月23日 | 映画
若松孝二の代表作として有名だったが、初めて見て確かに傑作である。
冴えない中年男の山谷初男が、女志摩みはるを自室に監禁して暴行を加える。
所謂サディズムだが、山谷が無表情に行うのがすごい。
監禁物としては、増村保造監督の緑魔子、船越英二主演の『盲獣』もあるが、この若松作品の方が先である。
後に、日活ロマンポルノでは、谷ナオミ主演でサドマゾものが多数作られたが、その先駆と言うべきだろう。
脚本は、足立正生で、音楽が宗教音楽やクラシックで、極めて荘厳な厳しい雰囲気を与えており、最後、男は女の刃物で無残に殺される。
モノクロの映像に迫力がある。

併映は、若松の初期の作品『鉛の墓標』で、母親を米兵に殺された主人公が次々と非常に人間を殺していく映画で、セックス映画というより、ハードボイルドな暴力映画。主演はピンク映画に多数出ていた二枚目野上正義。

シネマ・ヴェーラ渋谷
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ミキティ、がんばれ

2008年03月22日 | その他
世界フィギュア女子は、浅田真央が優勝した。
一方、安藤美姫は、フリーを途中で棄権した。足の具合が良くなかったらしい。
今の、日本女子フィギュアの選手で一番好感を持つのは、安藤である。
今回、彼女は相当に減量したらしく、演技は鋭く、またスピードもあった。
怪我で棄権になったのは、その意味では大変残念だったと思う。
彼女の欠点は、かなり骨太の体型であることで、この点は骨が細い浅田に比べると大きなハンデである。
だが、そこが逆に安藤の演技の良さであり、エンピツのような浅田が、やすやすと3回転を決めても、どこか人間が演技、滑っているという感じがしないが、安藤は人間、それも女性が演技しているという感じがする。
以前のオリンピックで、浅田はまだ14歳で、年齢制限にかかり出場できなかったことがあったが、これは正しい。
少々いやらしい表現になるが、当時の浅田は、まだ女子ではなかったと思う。
少女であり、女性と呼ぶには幼すぎたと思う。
フィギュア・スケートは、本来見せるものであり、表現なのだから、そこに性的なものが関わってくるのは当然で、私が30年来フィギュア・スケートが好きなのも、そこにある。

安藤ミキティの再起に大いに期待したい。
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林成年死去

2008年03月21日 | 映画
男優で、長谷川一夫の長男林成年がなくなられた。76歳で、実は長谷川一夫も76で死んでいるが、長谷川は糖尿病だったので、林もそうだったのだろうか。
昔なら、76は長寿だが、現在ではやや早いというのだから、日本の長寿化はすごい。

新聞の訃報に書かれているように溝口健二の最晩年の映画『新・平家物語』で、平清盛の市川雷蔵の弟時忠役をやっているのが目立つ程度で、役者としては大したことはなかった。
名優の子に名優はいないと言うが、その例の一つだろう。
新派の名優花柳章太郎の息子花柳喜章も、大根役者でだめだったが、林も同様に大根だった。花柳には、妾の子の花柳武始もいて、彼は新派で女形をやっていたが、武始の方が役者としては、喜章よりも上手かった。

これは、遺伝子DNAは、前世代に対して、なるべく異なる資質を選択をするためである。
だから、両親の資質をなるべく受け継がないように遺伝子は子に伝わるのである。
それは、同じ資質が次の世代にも続くと、外部環境が劇的に変化したときに絶滅してしまうので、なるべく多様な性格の子孫を残しておくことが、種の継続に有利だからだ。
地球が温暖化したとき、温暖化に弱い種では存続できない。
そこで、遺伝子は、温暖化に強いものや弱いものなど、多様なこの世代を作り、その結果、環境の変化に対し、どれかが残ると言う形で、種の存続を図るのである。
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秋吉久美子3部作の真相

2008年03月20日 | 映画
前述の岡田裕氏の本にはロマン・ポルノ時代の日活が、一般映画として秋吉久美子主演、藤田敏八監督の『赤ちょうちん』『妹』『バージン・ブルース』の3部作を作った経緯も書かれていた。

それは、岡田氏が、かぐや姫のヒット曲『神田川』を気に入って映画化しようと作者喜多条忠のところに行くと、それはすでに東宝に売ってしまったと言う。
だが、今度のLPで『妹』と『赤ちょうちん』を出すので、それにしてはということで、映画化されたのだそうだ。

その結果、秋吉久美子・藤田敏八の3部作になった。
一方、東宝の『神田川』は、女優は関根恵子と悪くはなかったが、脚本が中西隆三と日活の古いおっさんのもので、話が異常に古臭くてひどいものだった。
こういうヒット曲を題材としたものは、時代を捉えるセンスが必要で、東宝にはまったくなかった。
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藤田敏八の真相

2008年03月20日 | 映画
映画プロデューサー岡田裕氏の『映画・創造のビジネス』を読んでいたら、映画監督藤田敏八の名前の真相が書かれていた。

藤田は、監督デビュー作として民芸映画社で『非行少年・陽の出の叫び』を作った。
これは、民芸作品だったので、鈴木達夫など、記録映画のスタッフ(役者として黒木和雄も出ている)が作ったので、岡田氏は予告編担当助監督として現場に行き、予告編を作った。
ところが、彼は、藤田監督の名前の本名の繁夫を繁也と間違ってしまった。
岡田氏が恐縮して謝りに行くと、藤田は、
「繁也もいいなあ」と言って問題にしなかった。
その後、彼は繁男、繁也になり、最後は敏八になった。
名前なんてどうでもいい、という彼の浮遊的な作品そのものなのだろう。
その真相は、藤田の当時の夫人が姓名判断に凝っていたからだそうだ。
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朝青龍の強さは何か

2008年03月20日 | 相撲
先日、2年前にモンゴルのウランバートルで騎馬イベントをやってきた人と話したが、モンゴルの自然のすごさ、過酷さは我々の想像を越えている。
そこでは、動物的なカンや本能が唯一のたよりで、通常の日本人の考えは通用しないようだ。
そうしたところで鍛えてきた朝青龍の強さは、大変本能的なものに思える。

相手が本の少しバランスを崩したりすると、一瞬の間にそこを突いて来て、一挙に投げを打つ。
こうした強さは、今の日本人力士には全くないもので、極めて動物的なものだろう。
だから、朝青龍に勝つには、そうした早い流れ、リズムの相撲ではなく、じっくりとした攻防に持ち込むしかない。
その意味で、白鳳は比較的緩慢な攻めであるのは、朝青龍相手には良いと思う。
今場所の千秋楽は大変楽しみである。
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