(チェルノブイリ原発の巨大棺桶)
明日は東日本大震災から11年目である。福島第1原発の原子炉を止めたにもかかわらず、送電線鉄塔が地震で倒れ、緊急用ディゼール発電機が津波を浴びて、原子炉の冷却ができなくなり、水素ガス爆発を起こし、外部に放射性物質が漏れ出た。
現在、地震でなくて、戦争でウクライナの原発に同じ危険がせまっている。オーストリアのウィーンにあるIAEA(国際原子力機関)は、福島第1原発のときと同じく、大丈夫だと言っているが、IAEAからだれもウクライナの原発に視察に行っていない。ウクライナのチェルノブイリ原発とザポリージャ原発とがロシア軍に占拠され、これらの原発の監視データが送信されなくなっている。
チェルノブイリ原発は発電が現在行われていない。1986年4月26日に爆発事故を起こし、放射性物質の飛散を防ぐため、巨大なコンクリート壁で覆われている。ロシア軍がチェルノブイリ原発を送電網から切り離し、原発が冷却できない状態になっている。IAEAは、原発が安全という神話を守るために、根拠なく安全だと言っている。ロシア軍が占拠している原発に視察に行って、安全に管理されているか、確認すべきである。
ロシア軍の原発攻撃を受け、日本でも、福井県は、若狭湾に乱立している原発を外国勢力から守るために、自衛隊の出動を要請した。しかし、原発にミサイル攻撃があれば、自衛隊が周囲を警戒しても何の役にもたたない。究極の守りは、原発の廃炉しかない。地震や津波より、戦争はもっと確実に原発を破壊する。
発電が行われていないチェルノブイリ原発をロシア軍が占拠し、電源網から原発を切り離したことは、ヨーロッパ全体に対するプーチンの脅しだと私は見ている。ヨーロッパは、原発の安全を確認するために監視チームを送るべきである。
この間、プーチンはウクライナ軍事侵攻を妨げる国があれば、核兵器を使うと脅かしている。NATO軍やアメリカ軍はこの核の脅しにビビっている。しかし、ヨーロッパやアメリカの人びとは、このまま、ウクライナの人びとを見殺しにできないと思っている。その思いを封じるために、プーチンはわざと原発の冷却を止め、核兵器を本当に使うと脅している。
プーチンは核戦争へのチキンレースをしかけているのだ。NATOやアメリカ政府がチキンレースから降りることを予測して、プーチンは大手をふってウクライナを軍事攻撃している。
NATOやアメリカ政府が核を使うとプーチンを脅かす必要はない。大事なのは、ロシア軍が空高くからウクライナの都市を無差別爆撃するのを実力で阻止すべきだ。地上戦兵器の供与と経済封鎖だけでは、ウクライナ都市が灰と帰すのを防げない。プーチンはこれまで侵略した各国で無差別爆撃を行ってきた。民間人をわざと殺すのである。
第2次世界大戦で、無差別爆撃を受けた日本やドイツが、このまま黙っていてよいのか。大空襲で日本は何十万人と死んだ。100万人死んだという説もある。ウクライナでも無差別爆撃で100万人は殺されるだろう。
日本政府は、アメリカ政府とNATOに、ウクライナの各都市への無差別爆撃を実力阻止するよう、要請すべきでないか。
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