その昔、悪餓鬼が「スガレ追ひ」を盛んにしていた頃、餓鬼共は“蛙”の事を「ゲーロ」と呼んでいた!!! 「ゲーロ」も「赤ゲーロ」が最高の餌で、「ゴト・ゲーロ(殿様蛙)」は、格が一段も2段も落ちた。 それは、「赤ゲーロ」の肉は、サラサラしていて真綿で作る紙縒り糸に良く馴染んで絡み付け易かったからである。 「ゴト・ゲーロ」の肉は、直ぐ、粉々になりパサパサ、肉団子にするのが大変だった。 そして、「赤ゲーロ」は、清く澄んだ清流や小川に住んで居て捕まえ易かった。 「ゴト・ゲーロ」は、専ら田圃や堤の淵に居て、手の届かない深淵に逃げてしまう。 捕まえ難い事この上なかった。
何れも捕まえると袋に入れ生かしておくか、その場で地べたに叩き付け気絶させておくのが常套手段だった。 目的の現場に付くと足の側から皮を剥き、棒に吊るして働き蜂を探す・・・ 10分もすると「ジスガリ」が「ゲーロ」に付いたものだ! それからヤオラ「スガレ追ひ」を遣り出す・・・
だから「赤ゲーロ」は、悪餓鬼にとって貴重な餌資源だった。
yは、専ら、親父さんが山行きをする為の「赤ゲーロー」捕りを日課としていた。 勿論、悪餓鬼共で「スガレ追ひ」をして遊ぶ「赤ゲーロ」も、簡単に捕獲していた。
昔懐かしい、悪餓鬼遊びの件(くだり)である。
また、或るでは、「赤ゲーロ」を食していた。 最高の御馳走とか? yは食べた事はないが、従兄弟が戦死して葬式の日、暫くの時間があり、おじさん達が、近所の泉から流れ出る小川で「赤ゲーロ」を40~50匹捕り、夕食時、「一杯ペーやる時の肴にする!」と、いい捕獲していたのを思い出す。。。 田舎では貴重なタンパク源だった。
話は変わるが、香港やシンガポールの高級レストランで食事をすると、「赤ゲーロ」等よりモットもっと太い蛙の脚の揚げ物が出てくる!!! 恐る恐る食べた事があったが、まるで鶏の肉、同然、だった。 中華料理では、高級食材だという・・・
変な書き出しになってしまったが、何故?「ゲーロ」かと言うと、こんな話が今朝の朝日新聞・長野県版に出ていた。
曰く!!!
来年は、諏訪大社の御柱祭である。 上社、下社にある二つの宮にそれぞれ4本つつの御柱を建てる7年に一度の例大祭である。 地元は元より、日本各地から大勢の観光客が訪れる。 山出しと里引きが1ヶ月の間を居て行われる。 多分、40~50万人以上の人出となるだろう?
その上社で、毎年、境内を流れる小川で「蛙狩」をして、生け捕り、生贄にして奉納する神事があると報じていた。 「蛙狩神事」と呼ばれる珍しい神事だ・・・
元旦を祝う「歳旦祭」の後、境内の脇を流れる御手洗川で「蛙」2匹を捕まえる。 御手洗川にはどんな年でも蛙が生息していて、捕獲出来る諏訪大社の7不思議に数えられているという。 これを神前に運んで小さな矢で射抜き、串刺しにして奉納する。
この話には一体どんな意味があるのだろう?
諸説あるが、「蛙は上等な食材だったので神に奉納した」、「蛙を害虫の象徴としてみなした」、「狩猟の事始め」等々…更に「蛙は、神様の象徴だ!」と、言う説もある。これは、蛇神の諏訪神が、土着の蛙の上を征服して定着した!という神話に基づき年頭にこの儀式をするという説。。。
どんな説か?判る筈もないが、面白い!!!と、思った。
悪餓鬼の頃の先輩達が儀式に営んでいた食法も満更でもないように思えて来た・・・
我が家では、「蛙の生贄」の代わりに、百舌鳥野郎が、「“ヘボ”ちゃんの生贄」を献上してくれている・・・ yにとって、最高の写真モデルさんを提供してくれている!!!
自然界は面白しれー事が色々とあるもんだ? 百舌鳥野郎にとって、yは、神様なのかもしれねェ~~~ ??? アハハ・・・