飛騨高山に遊びに行って来た・・・ そこで見たモノは?????
老い耄れの悪餓鬼時代は手に負えなかった!
駅前のゴタッ小僧で生らしていた。 近所のマサ坊はもっとゴタッ小僧で、コイツは界隈にその名を轟かしていたもんだ!
我村、寒村は、それでもに「田端」「池袋」等都会並みの集落があったから満更でもない寒村だった?
その「田端」に白髪の口髭を1尺も伸ばした「チョィナサ」という老人が居た!!! 片足が不自由で大きなビッコを曳き曳きドッコイショドッコイショトいう感じで歩いていた。 トンボ眼鏡を掛け、一寸、カザフスタン系統のような風貌だった。
職業は運送業らしく、度々、駅前に来ていたので眼に付き易かった。
悪餓鬼共は、この爺様の歩き方がオカシイので、真似をしてドッコイショ歩きをしてからかったもんだ! 今流に言うと叱られモノだが、当時は戦時中、そんな気配りは微塵も無かった。
このオジサンを皆は、「チョイナサ」と呼んでいた。 その謂れは判らない!!!
「チョイナサ」は、悪餓鬼共が面前でドッコイショ歩きを真似をしても怒るでもなくビッコを曳きながらドッコイショ歩きをしていた。 だから、悪餓鬼共とも仲良しで、自然と引き込まれて行った!!!
その内に「チョイナサ」が通る!!!と、言う替え唄まで出来る有様だった。 「向こうの垣根を“チョイナサ”が通る。頭見えたり隠れたり!!!」と囃し立てる・・・ だから、60~70年経った今でもその面影を忘れる事が出来ないおじさんだった!
飛騨高山の道路脇で「スガレ追ひ」をしていると、チリンチリンと風鈴を鳴らしながら背丈を超える2mもある熊笹を掻き分けおじさんがやって来た。 手にはビニール袋を持っている。 中身もかなり入っていた!
「おじさん、キノコ採りかね!」と、挨拶をすると、「ウンダ!うんだ!!!」と、「こういうキノコはネ~~~かね!」と、逆質問が返って来た。 袋を覗き込むと、余り見た事も無い猿の腰掛見たいな橙色したキノコが5~6本入っている。 「○○キノコ」だと教えてくれた。 余り関心が無いので、「○○キノコ」は瞬時に忘れてしまった!
「見た事ネ~~~なァ~~~」と老い耄れ・・・ 「あったら教えてやるよ・・・」
「何やってるんだねェ~~~」、「スガレ追ひさァ~~~」、「此処には“スガレ”はイネぇ~~~よ~~~」、「アカンバチは居るけどね~~~! 内の倅は、もう4巣も取って食ったァ~~~」
こんな会話を20分程して別れた。
このおじさん、足が不自由でややビッコを曳いていた。 人のいいおじさんで、悪餓鬼の頃遊んだ「チョイナサ」を思い出した。。。 眼鏡と髭こそ付けていなかったが人懐こい爺様で初対面だが親近感が湧いた。
ヘボちゃんを待っているが一向に付かない! 「飛騨のチョイナサ」のチリンチリンが深い熊笹の中から響いてくる。
「飛騨のチョイナサ」がこんな熊笹の中を歩いて居るんだ! 老い耄れとて怯んではならない!と、気を引き締める!!!
ヘボちゃんが付かないので、場所を替える為移動!
そこで、「飛騨のチィナサ」と、又、出会った。
「おじさん取れた?」・・・ 「ホ~~~れ!あそこに有るよ!」と、太い楢の木を指してくれた。 成程、木の根元に橙色した「○○キノコ」がある!!! 成程!と、思った。
「飛騨のチョイナサ」から教えて貰ったホット・ニュースだ!
また別れたが、「飛騨のチョイナサ」が声を掛けて来た。 「何処へ行くんだね!」 「この道を・・・」と返事すると、「一緒に行こう!」と。いう事になった。
「○○キノコ」の料理方法:レシピ等聞きながら細い山道を歩く・・・
yは、付けて来た餌を見なければならないので、途中で別れた! 民宿を遣って居ると言うから訪ねれば、また、会えるかも知れない?
実は、こんな事カキコする積もりも無かったが、今日、、この幻のキノコに出会った!!!
「飛騨のチョイナサ」が求めて居たキノコだァ~~~
楢の木の根元にズラズラ生えている。。。
楢の木に生えていたので、「ナラタケ」とばかり信じ切っていた。
大収穫である!!!
とは言っても、老い耄れは、キノコは、全く、苦手!!! 松茸やシイタケすら食べない!!! 取るのが趣味だ!
初めての収穫に若干鼻を膨らます? 内心、ドンナもんだい!と・・・
とは言うものの、「飛騨のチョイナサ」から聞いた程度で、少々、自信が無い!
帰り道、林業試験場に立ち寄ったが、休館日だった。
先程、物知り博士の今井さんに聞いて見た。 電話では、「ナラタケ」では?と・・・
画像を送る事にした。
そうは言ってもと、インターネットで調べる。何となく判って来た。
それは、「アイカワタケ」かもしれない? 生息域が解説通り! 若い内は食べられるようだ! 我家では家内以外キノコは食べないので、捨てる羽目になりそうだ!
何時もこんな事になる。 婆曰く、「死ぬは嫌だ!」だとさ・・・
飛騨の「チョイナサ」、あれ程欲しがっていたのに勿体無い!!!!! 近ければ持って行ってやりたい位だ! 優に3~4㎏はある!
「飛騨のチョイナサ」のお陰で、また、知恵が幾らか増えた・・・
アハハ… 因縁とはこういうものか?