『 ヘボのアルバム 』

“ヘボ”ちゃんをこよなく愛する蜂狂さんとのコミュウニケーションの場です・・・

      『 冬眠について考える・・・(2) 』

2008-01-09 21:27:32 | Weblog
         

この地球上の動物の2/3~3/4が昆虫だと言う・・・  奴豪い数だ!!!
これ等が熱帯地方を中心に地球上至る所に住んでいる・・・
不思議な事にコイツ等は、必ず、冬眠を摂る!!! 最も熱帯地方には冬がないので冬眠とは言わないか! そうそう、冬に当たるのが乾期だ!!! 拡大解釈して頂きたい。
冬眠は、昆虫の種類によって形態がマチマチだ。冬眠を卵でするもの、幼虫でするもの、蛹や成虫でするもの等種種雑多である。中にはこれ等の複数で冬眠する惚けた奴も居る・・・  
昆虫の中でも狩蜂『スズメバチ』族は、特異な存在かもしれない? 成虫、こともあろうに交尾と言う大事業を遂げてから冬眠を採るので、異例なのかも知れない?(注:交尾をしなくても冬眠は出来るが・・・)

交尾の仕組みについて、少々、講釈を加えてみると・・・  
一般に雄、雌の交尾器が繋がる事を交尾と呼んでいる。が、正式には、雄の精子もしくは精球が受け渡されないと交尾したとは言えない!!!
交尾後の精子もしくは精球は、一般的には未熟で、雌の交尾嚢に一旦入る。種によって違うらしいが、ここで成熟する。
成熟した精子は受精嚢に移動し、此処に定着する。そして、ここでも成熟が進行する・・・ず~~~ッと後になり、営巣を開始すると、産卵時、この受精嚢にある精子を振り掛け、始めて卵としての受精が起こるのだ。
“ヘボ”ちゃんの場合を考えよう・・・
“ヘボ”ちゃんは、冬眠中、貰い受けた精子を交尾嚢~受精嚢で成熟させている。
ダニレフスキーの『光周性』と言う文献を読むと、この事をサラッと流している。
サラッとだが、彼は物凄い事を述べている。
曰く『 冬眠は、極寒(乾)期を回避する為のネガティブな期間ではなく、昆虫にとって明日へむけての極めて重要必要不可欠な充実期間となっているのだと!!!』、と・・・      フ~~~ン?
体内脂肪:グリセリンを僅かづつ使い、生き永らえながら体の充実を図っているのだ。考えて見れば、女王蜂が、産卵~孵化し~幼虫~蛹~成虫へと・・・そして一週間~10日足らずで外に出て交尾~冬眠へと!!! 僅か1ヶ月ソコソコで驚異的な変貌を遂げている。   敢えて、言わさせて貰うなら神秘的変貌と言えよう!!!
交尾をしたとはいえ、まだまだ、十分に充実しきった体ではない。
ダニレフスキーが言う4ヶ月近い冬眠期間を通して体の充実を展開させている・・・と、言う理論も頷ける気もする。 
もっと詳しい事を知りたい方は、ダニレフスキーの『光周性』(絶版なので、大きな図書館で???)か、yの『 shy・・・、the Vespula 』御覧頂けると有難い。

要は、“ヘボ”ちゃん、寒い冬の間、昏々と眠っているのは、極寒(乾)の不活性期間を回避しているだけではない。体の充実と言う重要な役割を果たしているという事を理解して欲しい・・・フムーーー? 

(注)中断が入り御免チャイね・・・