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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

父から受け継いだ障害者ホーム 見えてきた遺志

2009年07月30日 00時45分51秒 | 障害者の自立
 東京都品川区の住宅街に「わいわいてい」という古ぼけた一軒家がある。30~40歳代の重度知的障害者4人が暮らすグループホームだ。58歳で急逝した倉林邦利さんが01年6月に仲間たちと設置した。今は、長女菜絵さん(31)ら2人の専従職員と3人の非常勤の計5人が交代で共に寝起きする。

 「障害者も地域で暮らすべきだ」。福祉施設で働いていた父邦利さんの口癖だった。40歳のころ、くも膜下出血で倒れたのを機に「あとは好きなことをする」と宣言して中古住宅を手に入れ、知的障害者と暮らし始めた。まだ、「グループホーム」という言葉もなかった時代だ。

 小学生だった菜絵さんは、「お父さんを奪われた」と思った。障害を理解できない子からいじめにも遭った。「NPO法人による新しいグループホームを作るので協力してほしい」と邦利さんから声がかかったのは、高校を卒業しフリーターをしていたころ。どうしても「下の世話」ができず、自分には無理だと思っていた。迷った末に引き受ける決心をしたのは「どうして父は他人のためにここまで頑張るのか」という、子供のころからの疑問の答えを知りたかったからだ。

 01年6月、「わいわいてい」がスタートしたが、邦利さんは肺がんで翌02年7月に死去。運営は菜絵さんらが中心に行った。入所者は言葉をほとんど話せない。生活リズムが少し狂っただけで食事を受け付けなかったり、パニックになったり。でも、空腹になれば胸をたたき、お風呂に入りたい時は髪を引っ張るなど、仕草や表情で「会話」する。

 「やめたいと思ったこともあります。やっぱり父にはかなわないって。でも、父が頑張った理由が少し分かったかもしれません」

 菜絵さんは、自分が必要とされている毎日に生きがいを感じている。

発達障害児や「子どもの心」診療 広島県小児科医会

2009年07月30日 00時44分28秒 | 障害者の自立
 ▽相談医をHPで紹介 待機者の不安軽減へ

 広島県小児科医会の子どもの心委員会(河野政樹委員長)は、発達障害や心身症などがある子どもの診療に応じる県内の医師をリストアップし、ホームページ(HP)での公開を始めた。専門医療機関の一部で受診を待つ患者が増え続ける中、待機中の不安軽減に役立てる。

 規定の研修を受け、日本小児科医会が「子どもの心相談医」として認定した76人のうち、公開を承諾した45人の医院の所在地や電話番号を掲載。発達障害▽不登校や心身症▽子育て相談―など各医院が対応できる内容も添えた。県内の専門医療機関8カ所も紹介している。

 専門医療機関では近年、子どもの発達にまつわる受診が急増。県立障害者療育支援センターわかば療育園(東広島市)は、待機者が95人(6月1日現在)に上り、初診までに最長で6カ月かかる、という。待機中に不安を募らせる保護者も多く、同委員会は昨年9月から、HP開設の準備を進めてきた。

 相談医は認定後もカウンセリング技法などを学び、5年ごとに資格を更新している。わかば療育園園長でもある河野委員長は「人数に偏りはあるが、相談医は各地域にいる。心配事はまず、身近な医師に相談を」と呼び掛けている。HPアドレスhttp://hiroshima―ped.com/

障害越え奏でる旋律 カナダ・ピアノフェスに出場へ

2009年07月30日 00時42分30秒 | 障害者の自立
 手と聴覚に障害のある仙台市泉区のアマチュアピアニストの会社員高橋直樹さん(26)が、9月30日から10月4日にかけてカナダ・バンクーバーで開かれる「第2回国際障害者ピアノフェスティバル」に出場する。日本から出る53人のうち、宮城県からはただ一人で、高橋さんは「賞を取って成長の証しを残したい」と練習に励んでいる。

 フェスティバルは東京のNPO法人日本障害者ピアノ指導者研究会などの主催。演奏者に広く門戸を開いており、日本や米国、ハンガリー、韓国など10カ国以上から身体障害やダウン症、自閉症などの約70人が演奏する。

 課題曲をアレンジして弾く部門と自由曲部門があり、高橋さんは両部門に出て、フランスのジャック・イベールの組曲「物語」の「水売り女」などを弾く。

 高橋さんは生まれつき両手の指が3本ずつで、難聴のため補聴器を付けている。大学生だった2004年6月、母のピアノ講師美智子さん(51)が翌年に横浜市で開催される第1回大会への出場を持ち掛けたことがきっかけで、ピアノを本格的に始めた。

 14カ国の約90人が出場した1回目の大会で奨励賞を受賞。「出場者の演奏は目を閉じて聞くと障害を忘れさせた。不可能を可能にする音楽は素晴らしい」とさらに打ち込むことを心に決めた。

 仕事を終えると毎晩、自宅の電子ピアノに向かう。長時間の練習はつめや指を痛めるが、高橋さんは「努力すれば成長できることをピアノが教えてくれる。本番で人の心に響く演奏をしたい」と張り切っている。

 高橋さんは8月2日、青葉区の市福祉プラザで開かれる「みんなの楽しいコンサートin仙台」(日本障害者ピアノ指導者研究会宮城支部主催)に約20人の演奏者の一人として参加。「水売り女」などを披露する。開演は午後1時で入場料500円。連絡先は宮城支部022(376)6139。

ものの始まり:/4 ライトハウス日本第1号 /大阪

2009年07月30日 00時40分20秒 | 障害者の自立
◇視覚障害者の“灯台守”に
 ◇岩橋武夫が点字図書作り、情報提供など遺志は今も
 夜の海上を行く船に光を発して位置を知らせる灯台は、英語で「ライトハウス」という。そんな灯台を、光を失った視覚障害者の人生を照らすイメージに重ね、米国のルファス・グレーブス・マザー夫人が1905年、「ニューヨーク・ライトハウス」を設立、視覚障害者の福祉向上を目指す「海なき灯台」を世界に広げようと運動を始めた。その日本第1号の「ライトハウス」(現・社会福祉法人日本ライトハウス)は1936年、大阪で産声を上げた。

 マザー夫人に共感して奔走したのが、大阪出身の岩橋武夫(1898~1954)だ。武夫は大学在学中の1917年、網膜はく離で失明。大阪市立盲唖(もうあ)院で点字を覚え、関西学院に進学、英文学を学んだ。共通国際語のエスペラント語も学び、点字版の「日エス辞典」を作ろうと22年、自宅に点字出版所「点字文明協会」を設立。これがライトハウスの母体となった。海外の福祉事情を研究するため英国へ2年ほど留学。帰国後、来日したマザー夫人の講演会で通訳も務めるなどした。

 武夫は視覚障害者の職業開拓を特に考えたという。当時の日本ではマッサージ師やはり・きゅう師、三味線・琴などに限られ、それぞれ技能を習得できるものの他の職種に就くのは難しかった。武夫は「もっと一般の人と一緒にできることがあっていい」と、点字文明協会の業務に点字図書の貸し出し、視覚障害者の生活訓練にもつながる家庭訪問教師の派遣を加えた。

 新たな施設を建てようと、自叙伝を書いて米国で売ったりしながら資金を集め、大阪市の阿倍野に「ライトハウス」を35年に開館した。翌年の記念式典にはマザー夫人も出席し「世界で13番目」と公認を受けた。武夫は館長として、編み物や機織りの講習会も企画し、新しい仕事の道を開く手助けをした。

 武夫の情熱は、平和・平等を希求するキリスト教クエーカー信仰が裏打ちしていたといわれる。日本ライトハウスの木塚泰弘理事長(74)は「神の愛がすべてを照らすと信じ、『見えない人もその例外でない』という強い気持ちがあったのだろう」。戦後も、全国の視覚障害者を大阪に迎えて日本盲人会連合を結成したり、ヘレン・ケラーと日本各地を回り、50年施行の身体障害者福祉法制定にも力を尽くした。仲間や教え子らも京都、島根、名古屋でライトハウスを開き、武夫の精神は各地に広がった。

 武夫亡き後、職業・生活訓練などのリハビリ事業、盲導犬訓練、点字図書出版などを手掛けてきた日本ライトハウスは8月、大阪市西区で建て替えを進めていた情報文化センターをオープンさせる。単行本や雑誌を点字、音声、拡大文字などさまざまな媒体で貸し出す情報拠点で、木塚理事長は「視覚障害者はもちろん、文字が読みづらい高齢者や読書障害の人の情報保障にも力を入れる」と話す。例外なくすべての人を光で照らそうと願った武夫の遺志は、今も受け継がれている。

    ◇

 日本ライトハウスは、情報文化センター改築募金の協力を呼び掛けている。問い合わせは法人本部(06・6961・5521)。


高次脳機能障害:県総合リハビリセンター、相談窓口を開設--来月3日 /兵庫

2009年07月30日 00時39分25秒 | 障害者の自立
 事故や病気などが原因で脳の一部が損傷し、言語や記憶などに障害が起きた状態「高次脳機能障害」の当事者やその家族を支援する相談窓口が8月3日、県立総合リハビリテーションセンター(神戸市西区曙町)に開設される。

 高次脳機能障害は、病気や事故などが原因で脳の一部が損傷した結果、注意力や集中力が低下し、新しいことが覚えられなかったり、感情や行動の抑制がきかなくなるなど、日常生活に支障を来す状態を指し、言語や記憶、学習、注意などの知的な機能に支障が出る。しかし、外見からは障害が分かりにくく、「怠けている」などと周囲に障害を理解されないことも多い。

 相談窓口では、高次脳機能障害者やその家族からの相談を受け付け、必要としている支援の把握や確認、支援方法の検討、医療機関や施設などの関係機関の紹介などを行う。

 電話相談は、祝日を除く月~金曜の午前9時~正午、午後1時~4時、メール(info_koujinou@hwc.or.jp)での相談は随時受け付け。面接相談には予約が必要。問い合わせは相談窓口(078・925・9262)まで