ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

視覚障害への理解深める「見えざる展覧会」

2013年01月11日 02時18分57秒 | 障害者の自立
【1月10日 AFP】そこでは暗闇がすべてだ。ありふれた動作が突然、困難なものになる。どうやって自分の部屋のドアを見つけ、料理をし、道を渡ったらよいのだろう?

 ポーランドの首都ワルシャワで開催されている「見えざる展覧会」は、目が見えないとはどういうことなのか、理解を深める機会を提供している。来場者はガイド役の視覚障害者に導かれて真っ暗闇の会場をまわる。

「ここでは来場者が『目が見えない』人になる」と展覧会キュレーターのマウゴジャータ・ズモウスカさんは語る。「(視覚以外の)感覚に訴えかけるインスタレーションのおかげで、暗闇の中に住むとはどういうことなのかを体験できます」

■五感を刺激する展示

 約1時間のツアーで、目が見える来場者たちは健全な想像力を要求され、この「見知らぬ世界」で嗅覚や聴覚、味覚や触角がいかに異なる機能を果たしているのかを知る。6部屋から構成される会場はひたすら暗闇だ。

 それぞれの部屋がアパートの1室や路上、博物館といった日常生活で出会う場を模している。路上を模した部屋では騒音が鳴り響き、車や街灯をよけながら進まなければならない。「森の中の小屋」の部屋には木の香りが漂い、小さな橋の下を流れる小川のせせらぎが聞こえる。最後の部屋は、視覚障害者がバーテンダーを務める騒々しいカフェだ。

 会場には明りがついているコーナーもある。そこでは感覚を研ぎ澄ますゲームをしたり、点字のように視覚障害者が日常生活で使う道具を体験できる。

■見えない世界は美しく豊か

「見えない世界とは美しく、豊かな世界であること、それから目が見えない人たちはユーモアのセンスを持ち、そこに人生と情熱があることを知ってもらいたい」とズモウスカさんはいう。「(目が見えないという)運命によって、社会から排除されることはないのです」

 この展覧会のアイデアはハンガリーからやって来た。ある女性が、事故で視力を失った夫の体験を分かち合おうと、自宅の明りを消したことがきっかけだった。この女性の実験は、展覧会付きの社会事業となって首都ブタペスト(Budapest)で好評を博した。そしてチェコの首都プラハ(Prague)でも行われ、1年前にはこのワルシャワでも始まった。ポーランド語で「Niewidzialna Wystawa」と題されたワルシャワの展覧会はこれまでに3万人が訪れた。

 来場したある学生は「ものすごくパワフルだ。最初は自分のまわりで何が起きているか分からなくて怖かった。けれど幸い、目の見えない人たちの案内があったんだ」

■「視覚障害者は普通の人」、10人中1人でも気づいてくれたら成功

 ガイドたちはガイド料を受け取っている。選択が限られている視覚障害者の労働市場にとって励みとなっている。「今までに就いた仕事で一番いいよ」とガイドの1人、パベル・コズロブスキーさんはいう。

 生まれた時から目が見えない31歳のパベル・オラブチュクさんは、教育学と社会福祉学を学び、音響技師として働き、ヘビーメタル・バンドでドラマーをしている。オラブチュクさんにとってもガイド役は挑戦だ。「ガイドにとって一番大切なのは、すべてがスムースで安全にいっていると感じてもらうこと」で、来場者が視覚以外の残りの感覚を発揮するのを助けるだけでなく「それを言葉だけで伝えなければならない。暗闇の中では身振りは見えませんからね」

「来場者が10人いたらそのうち1人だけにでも、視覚障害者は普通の人だと考えるべきだと気づいてもらえたら成功だ」とオラブチュクさんは、会場の出口に差し掛かりながら語った。「僕たちだって『またお目にかかりましょう』って言います。他にどんな言いようがあるでしょう?」

2013年01月10日 12:21 発信地:ワルシャワ/ポーランド(c)AFP/Stanislaw Waszak

重症障害者、在宅6割超 福岡県が九州初の全県調査

2013年01月11日 02時12分11秒 | 障害者の自立
 重い障害のため日常的に介護を必要とする重症心身障害児・者は福岡県内で約3千人に上り、うち6割超の約2千人が家庭で過ごしていることが9日、同県の調査で分かった。県単位の広域的な実態調査は九州では初めて。痰(たん)の吸引など医療的ケアを必要とする在宅患者も少なくないとみられ介護負担が家族にのしかかっている現状が浮き彫りになった。県は親たちを休ませるため、一時的に患者を福祉施設や病院に預かってもらう「家族のためのケア」(レスパイトケア)対策に本腰を入れる。

 重症心身障害とは、日常的な動作や姿勢を維持するのが難しく、物事を理解したり判断する力に遅れがある状態をいう。こうした障害児・者のうち、断続的な痰の吸引や管を通した栄養(食事)の注入など、常に医療的なケアが必要な在宅患者の実態はつかみにくい。福岡をのぞく九州6県では、既存福祉サービスの受給者数の把握にとどまるなど、本格的な調査には至っていない。

 家族の負担軽減を求める声も根強いことから、福岡県は昨年5月、調査に着手。市町村を通じ、身体障害者手帳(1、2級)と、重い知的障害の程度を示す療育手帳Aの両方の所持者(同3月末時点)を照合し、その数を積算した。福祉サービスの利用状況のほか、福祉施設などの入所者か在宅かを調べたところ、在宅が3分の2を占めた。

 同県は「施設への長期入所より、緊急時に対応する短期一時入所(ショートステイ)のニーズが高い可能性もある」(関係者)と想定。福祉施設や病院に対する人件費や設備投資の助成制度導入を視野に、今後、さらに詳細な実態を把握し、在宅患者や親などのニーズを見極める。追加調査は市町村に再度、協力を求める方向で検討する。

 県幹部は「親へのケアのニーズが高まっているのは間違いない。今回の調査を、実現のための一歩としたい」と話している。

=2013/01/10付 西日本新聞朝刊=

手話通訳、公費負担は認めず 聴覚障害者の訴訟で高松地裁

2013年01月11日 02時06分57秒 | 障害者の自立
 高松市が香川県外に手話通訳の派遣を認めなかったのは不当として、聴覚障害のある同市の会社員、池川洋子さんが市に慰謝料などを求めた訴訟の進行協議が9日、高松地裁であり、最終的に原告弁護団が地裁に求めていた手話通訳の公費負担は認められなかった。4月以降に第1回弁論が開かれる。

 これまでの協議で地裁は、民事訴訟に関する法律に基づき、手話通訳の公費負担は認めない一方で、法律で費用負担の規定のない「要約筆記」での対応を提案していた。

 弁護団は「池川さんの言語はあくまで手話。要約筆記では外国語で裁判を受けることと同じだ」と提案を拒否。手話通訳の費用を訴訟費用に含めた形で裁判に臨むことを決めた。

 進行協議では、傍聴席の手話通訳らの専用席確保や必要な機材の設置を認めるなど障害者に配慮した措置も正式に決定した。

 地裁の提案は調書として記録に残されることから、弁護団は「今後の裁判で提案を生かしたい」とし、池川さんも「当初、障害者への理解がなかった地裁が協議を続けるなかで柔軟な考えを持ってくれるようになった」と評価した。

MSN産経ニュース-2013.1.10 02:12

施設長はソプラノ歌手 12日の舞台へ、障害者にハンドベル指導

2013年01月11日 02時00分52秒 | 障害者の自立
 鹿児島市に、ソプラノ歌手として音楽活動を続ける女性が、施設長を務める障害者支援施設がある。同市西佐多町の「こひつじ園」で、14人いる利用者の知的障害者らは、指導を受けながらハンドベルや歌の練習に励む毎日だ。12日には鹿児島市民文化ホールで開かれる知的障害者の新成人を祝う会での演奏に出演する予定で、発表の機会も増えている。
 施設長の八木まゆみさんは、ソプラノ歌手としてみやまコンセール(霧島市)などの舞台に立つ一方、姶良市でピアノ教室を開く。約1年半前に父親の後を継ぎ、施設長兼理事長に就いた。
 以前から定期的に園を訪れてはいたが、就任後はハンドベルを週1回は練習したり、体を動かしながら歌を歌ったりして、積極的に音楽を指導している。「音楽好きな人が集まる施設があっても面白いのでは」


ハンドベルの演奏を障害者らに指導する八木まゆみさん=鹿児島市西佐多町のこひつじ園

南日本新聞-(2013 01/10 09:30)

障害者のプロ太鼓集団、迫力ある演奏を披露へ/川崎

2013年01月11日 01時57分25秒 | 障害者の自立
 「障害の有無にかかわらずともに暮らす社会」を目指し、イベント企画に取り組む「障害者週間イベント実行委員会」は20日、長崎に拠点を置く和太鼓グループ「瑞宝太鼓」を招いた演奏会を麻生市民館(川崎市麻生区)で開く。同グループは知的障害のあるメンバーで構成された、国内外で活躍するプロ集団。主催者は「迫力満点の演奏をぜひ聴きに来てほしい」と呼び掛けている。

 瑞宝太鼓は1987年、長崎にある知的障害者の職業訓練施設のクラブ活動として発足。オーストラリアや欧州、マレーシアなどでの海外公演をはじめ、国内でも年間100回以上の公演をこなすほどの実績の持ち主だ。

 出演依頼の増加に伴い、メンバーたっての希望でプロとなったのが2001年。現メンバーは20~39歳の男性12人で、演奏会当日はこのうち6人が出演する。

 川崎など県内の複数の社会福祉法人でつくる同実行委は昨年、障害者週間(12月3~9日)に合わせて講演会や瑞宝太鼓のドキュメンタリー映画の上映会を実施。上映会の反響が大きかったことが、今回の瑞宝太鼓への公演依頼へとつながった。

 瑞宝太鼓スタッフの福岡心治朗さん(50)は「飾らず素直な思いを太鼓にぶつける彼らの演奏は、きっと神奈川の皆さんの心にも響くと思う」と話している。

 開場午後3時半、開演4時。入場料は一般2500円(当日2999円)。障害者・高齢者(65歳以上)は1500円。問い合わせ・申し込みは、同実行委電話044(948)6495。

カナロコ(神奈川新聞)-2013年1月10日