Sinks in Alcohol

節操なくお酒に沈む、ある酒飲みの半生

いづみ橋 山廃純米 山田錦 秋とんぼ

2010年11月19日 | 日本酒
またまた1週間ほど開いてしまいました。

寒くなってきて、お燗が恋しい季節となりました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

お燗向きのお酒を、いろいろと物色している最中、見つけて買ってきたお酒をご紹介。

【いづみ橋 秋とんぼ】


とんぼの絵が描かれた、かわいらしいラベルです。



しかし、スペックはかなりごつめ。笑
麹米70%、掛米80%、全量山田錦です。
日本酒度は+23、酸度1.8。
この数値もなかなかごっついですね。

裏ラベルには「お燗(50度位)がおすすめです」と書いてあります。
もちろんそんなことおかまいなしに、最初は冷やでいただきます。笑


嗅ぎ香は米の香り、山廃らしいクリーミィな香りもあります。
口に含むと、まずふわっとした酸、すぐに強めの米の旨味が広がります。
酒度+23だけあって、甘みは感じません。
非常にキリッとした輪郭の味わいです。

口の中で転がすと、酸が奥のほうへ後退。
代わりに、ふくよかな旨味と追随して辛みが出てきます。
この辛み、ピリッとした辛みではなく、艶のある辛み。
そんなに辛くはないですね。
ただ、苦みはかなりしっかり感じられ、非常に特徴的です。

後口はこれまた特徴的。
酸はそれほど前に出てこず、じんわりとした辛みと旨味が後押ししてきます。
バックテイストもそれに倣うように、野草のような苦みを伴ったものです。
余韻もしばらくはジーンと残ります。

うーむ、力強い口当たりから、最後まで息をつかせません。
なるほど、これはすごーく燗映えしそう。笑

というわけで、続けざまに燗をいただくことに!
おすすめという50度前後を目安に燗につけてみます。


口当たりは冷やより酸が立つ印象、旨味もさらに強くなりました。
しかしかなり柔らかな味わいに。
なぜかファーストアタックにはフルーティな香りも感じられます。

口の中で転がすと、冷やのときにあった苦みはどこへやら。
その代わり、辛みがより顕著に出てきます。

後口は非常にキレよく、しかも甘みも感じられる。
鼻に抜ける香りも、バナナのようなフルーティさを伴っています。

口当たりは酸、中間に辛み、後口に甘み。
この三重奏はいけません、あっという間になくなる酒質です。。。

うまいですね~!
今後も追いかけてみようかな。