漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

モーツァルト少年の楽譜を衝動買い

2010年06月26日 21時19分03秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 ハリソンさん、アレックスさんとは、
次の第17話で、やっと話ができるのですが、
果たして、後姿美人で終わりではない、
前から見ても美少女キャラなんでしょうか?

 べリンダさんが買ったという、
モーツァルト少年の楽譜は、
現在、「 ロンドン・ソナタ 」 作品3 ( ケッヘル10-15 )
と呼ばれているソナタ集のようです。
…きっと、ずっと持っていれば、
シンプソン家の子孫達のお宝になるね。

 この曲の楽譜は、父親のレオポルドさんが、
宿泊先やその他で開いたコンサートでも売っていて、
売れ筋商品だったようなのですが、
も~最後の最後まで売ってやるゾ~っ!
―― って感じなんでしょうか?!

 本当は、チェロで弾くんですが、
ハリソンさん、チェロについては、仮に現在弾けなくても、
練習すれば弾ける素養はあるのですが、
肝心の楽器を持っていません。

 代わりにハリソンさんは、
現代では、中世から18世紀半ば頃までの、
古楽の演奏に使われる、
ヴィオラ・ダ・ガンバという名前の、
低音部パートを受け持つ、
弦楽器を持っているのでした。

このヴィオラ・ダ・ガンバ、
べリンダさんはイタリア語のまんま、
しかも前方省略形で呼んでいますが、
英国では、バス・ヴァイオルと呼ばれていたのでした。

 ローレンス・スターン聖下も持っていて、
冗談&演奏技術に対してのへりくだりが混じってなんでしょうが、
蔑称もしくは俗称である 「 フィドル 」 と呼びつつも、
愛奏していたようです。

 …そういう訳で、
べリンダさんが 「 ガンバで 」 と言っているのは、
「 頑張って、チェロを弾いてね。 」
という意味ではありません。


 今日の続きは明日。