風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

映画 一枚のハガキ

2011-08-27 11:01:19 | ギター、映画など他
   新藤兼人監督の、最後で最高の映画と言われる
  「一枚のハガキ」を見た。

   監督99歳というから、「最後」のは、本当だろうと思った。
  大変失礼ながら、「最高の」は……、まあ、興業的に言っても、
  そう言うわなあ、と思って行った。

   見終わって、ほんとうに「最高の」映画だったと、自分の不明を恥じた。

   セットはシンプル、
  話の結末もだいたい予測がつきながら、場面ごとに感動した。

   二人もの夫を戦争で亡くした妻の大竹しのぶと、
  生き残って帰還した兵士を演じた豊川悦司はむろん文句なしだが、
  大竹の舅、姑を演じた柄本明と倍賞美津子もよかった。

   ことに縊死する直前に食事をする倍賞美津子の表情には唸った。

   大竹しのぶは群を向いてうまかった。
  演技ではなく魂がのりうつっていた。すごい女優だ。

   絶望と希望を見事に描いた映画だった。
コメント
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