机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

ハウ・ツー・ドロー 空山基

2023-05-24 05:24:18 | 本の読味

 空山基のファンで画集を数冊持っている。その中のハウツー物の記事で彼はデッサンを起こすさいに、幻灯機プロジェクターを使っているという。プロジェクターに参考になる写真等を装填して反射鏡とレンズで壁面や卓上等に投影して画工するのだ。

 自分も看板屋の職人を四十年以上やってきたので、このプロジェクターには随分とお世話になった。小さな企業のロゴやマーク、字体などをプロジェクターに装填して投影拡大して壁などに写して紙を貼り、そこに下書きをしていくのだ。

 映画の看板なども同様な方法で、俳優などの写真を投影拡大して鉛筆で紙にデッサンを起こして、しかる後に色付けをして仕上げるのである。紙はベニヤ板等に水張りされていて乾いたら大型看板部分に糊付けでレイアウトして完成となる。

 大型看板にはそれぞれ映画のタイトルや出演者が書かれていて、いい案配に俳優の顔や背景等を配置された物が映画館の壁などに飾られるのだ。むかし街場で見た映画の看板の多くはこの手法で作られていた。

 美術学校の先生方から言わせると、プロジェクターを使用するのは邪道で、しっかりと物や者を観察して描いて行くのが正道であると説いている。空山氏の著作にはそれを否定してプロのイラストレーターは皆やっていると書いてある。

 確かにプロジェクターはレンズの歪みはあれど便利な代物だ。作業を簡潔にしてくれる。他にトレースや碁盤の目で拡大したりと、この三つは昔からある技法で、美術関係の仕事をしている方は多かれ少なかれやっていると思う。

 我が絵であるが、愚直にも写真を横目にデッサンを起こして描いている。そのせいか似ていない。自分は漫画をやっているせいか、つい目を大きく描いてしまう。それはそれでいいのだが、ことテーマが映画の看板風にとなると、そうはいかない。

 時間だけが流れていく。

       

 絵は「空の大怪獣ラドン」の白川由美。これでも、あっち削りこっち削りで大部似せてきたのだが。まだ途中である。


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