机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

挽歌・原田康子

2024-05-26 09:55:21 | 本の読味
 書棚を整理していたら出てきた。書店の紙カバーに覆われているので何という本かと表紙をめくってみたら「挽歌」とあった。

 先に整理と書いたが、別に整理、整頓、清掃をやろうなどという魂胆はない。ただの暇つぶしだ。いつもの事である。

 こんな本を持っていたのかと驚き、妻に、この本は貴方の所有物じゃない?と、問うたが解らない、忘れたと返ってきた。自身も買った記憶がない。

 冒頭の部分を読む。軒先の旗日の国旗、ヒロインの煙草を買いに行く様、くだりを読んでいて、前にも読んだと記憶が蘇えってきた。

 この年齢になると、前の事をすっかり忘れてしまう。判っている事だが残念とは思わない。むしろ新鮮に遭遇できる喜びの方が嬉しい。

 いつ、どこで手に入れたのか分からない本が多数あるし、見てみて思い出す本もある。ささやかではあるが感動があるのは喜びである。

 本より先に、これを原作とした映画を観た。映画は二本あり、古い方は久我美子主演のもの、新しい方は秋吉久美子主演である。

 観たのは久我美子の古い方。中学一年生の頃にテレビの映画劇場で観た。勿論、新しい方も観ているのだが、自分の中では古い方の映画が馴染みである。

 自分はこの「挽歌」のロケ地に少年時代を過ごしていた。だからテレビで映画を観た時に、自分が住んでいる近隣の風景が出てきて驚いた。

 書棚で偶然に手にとった本から少年時代の風景が目の前に拡がった。今、この町は風景がすっかり様変わりしている。この文章に描かれている町は無い。

 そう寂しく思って数ページを読んで本を閉じて書棚に戻した。明日、続きを読もうか、はたまた映画を観ようか、迷うのもよし。別にいくもよし。


貸本劇画の巨人

2023-12-26 08:19:07 | 本の読味

 自分の所有する平田弘史先生の二冊です。前にも何度かアップしていますが再度アップします。旧東京五輪の年、当時中学一年生の坊主は平田作品にしびれていました。

 引っ越したばかりの、この町にまだ貸本屋があったのです。二冊で百円、ボロボロでしたが迷わず買いました。ハイライトが六十円の年に中学生には痛い出費でした。昼食のパン代を削って貸本を買ったものです。

 今、この表紙絵を見ても、その凄い迫力に憧れています。自分には終生太刀打ちの出来ない孤高の武士が、そこには立っています。一歩踏み込もうならバッサリ袈裟懸けに己が身を両断されます。

 でも、実際にお会いした平田先生はお優しい方でした。

    
    
    


国語辞典

2023-12-25 11:08:33 | 本の読味

 たまにはスマホで検索ではなく、辞典にでているかなと思って調べたら出ていなかった。

 これは国語辞典だ、仕方ないか。でもカストロは出ていて、カストルは出ていない。カストリはあった。

 カストル【Kastōr】
ギリシャ神話で、ゼウスとレダの子で、双子神(ディオスクロイ)の一方。 他方はポリュデウケス、ラテン名ポルックス。 ともに、航海の守護神。

 カストルの和名は?
和名には「フタツホシ」「夫婦星」などがあります。 また、カストルを「銀星」、ポルックスを「金星」する呼び名もあります。

 その他いっぱい、あった。スマホは便利だ。改めて思う。この辞典を入手した1970年代には考えられなかった。



  
  
 これを、どの様に使用するか今後の課題だ。小学生低学年の孫にでもくれてやろうかとも思うが、孫のカバンにもパソコンが入っている御時世だ。


フイチン再見!・村上もとか

2023-08-08 04:26:14 | 本の読味

 「フイチン再見!」今、お気に入りの漫画作品のひとつである。女流漫画家上田トシコの自伝的作品。フイチン再見の題名は上田トシコの「フイチンさん」に由来する。このフイチンさんは子供の頃に読んでいて懐かしい。

 作者である村上もとか先生の描線が美しい。この描画には憧れるばかりである。自分が所有しているのはコミック版なので雑誌大で見てみたい。連載は終わっているので古本で探さなければならない。仕事がひとつ増えた。

  絵はそういう事とは関係のない拙作。テレビドラマのワンシーンをスケッチした。

    


ティータイム

2023-08-07 19:31:55 | 本の読味

 高畠華宵の絵が好きである。傍らに高畠華宵の別冊太陽の画集がある。題名通りティータイム、一服で描いてみた。華宵の絵の描線を意識して自分のキャラクターを描いてみた。

    

 設定も構図も頂戴した。画集は今から四十年前に入手した。僕は華宵の服の皺が好きだ。こういう風に描けたらいいなあと、子供の頃から思っていた。