机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

言わぬが花

2019-11-20 06:14:00 | 楽描き
 人にはそれぞれ生き方があってしかるべきなのだが、己の主張が正しいとばかりに他人の生き方を認めない輩がいる。

 親と子、互いに血が通い、同じ釜の飯を食べた仲でもそれはある。
主たるものは親である以上、子は親に従わなければいけないのが世の本文であるが、そうとばかりは言い切れない事情が子にはある。

 子には子の主があり、親たる主の生き方に同調できない貧しさがあるということだ。
貧しさというのは何も金が無いということではない。ここでいう貧しさとは、権力者イコール親がもつ絶対的なものに対して子が持つ絶対的なものが、そぐわないという事だ。

 悲しいかな親は子を罵倒する。言葉も凶器である。子の人格を否定して破壊する。なによりも貧しき者を愚弄するのは卑怯なやり方だ。ましては自分の子であればなおの事である。

 言葉というものは便利なものであるが、諸刃の剣である。心して振り上げなければ自分に対しても不利益になる。

 誰かが言った。世の中の草花が喋り出したら、やかましくて夜も眠れないだろうな。

 広い野原や山に個々の花が咲き乱れている。風に導かれてか、そこに根をはっている。

 手も無く足も無く、ただ悠然としている。もし彼等がののしりあったり、互いを否定しあったなら、切なくて花はすぐに枯れてしまうかもしれない。

 手も無く足も無く、行き場のない花。
花が美しいのは案外、もの言わぬからだろうか。

 

長寿劇画

2019-11-14 12:05:00 | 楽描き
 鳥獣戯画から、なにげに頭に浮かんだ「長寿戯画」だが検索してみたら、この題目で記事を書いておられる方が結構居たのには驚いた。

 それではと長寿劇画と検索してみたら、一番最初に出てきたのはこの方だ。
さいとうたかを「ゴルゴ13」。

 なんとこの作品が、今最も長期連載されているのだ。まさに不死身の男「ゴルゴ13」。

 昭和30年代に貸本漫画界から産声をあげた劇画は、その後の青年コミック誌を駆け巡り、今なお健在している。

 さいとうたかをの、読者サービスに徹底し、貪欲なまでに商業主義を見据えるその目は、狙撃のライフルスコープを覗き込む「ゴルゴ13」のイメージにかさなる。

 コンビニの陳列棚に行くと、冷たい眼をした無表情の「ゴルゴ13」がこちらを見ている。その眼はどうぞ買って下さいなどと媚などは売ってはいない。それは、さいとうたかをの意思でもあるのだ。
ただ、静かにトリガーを引くだけ・・・。

 多くの読者はさいとうたかをに、狙撃され心を射抜かれている。