机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

収集癖

2020-07-13 10:56:00 | 日々是茶飲み話
 収集癖がある。
子供の頃は牛乳瓶のフタを集めていた。
遠い鉄工所まで赴き、塵箱の中から鉄の欠片やワッシャのような物も集めていた。
お菓子のオマケも集めたりしたが、金銭的にコンプリートとはいかなかった。

 よって今でも金のかからない物を集めている。
ベルマークとか、包装紙、コンビニ袋、新聞や雑誌の切り抜き、アイスキャンデーの棒、などなど、世間的にはゴミの類である。

 ベルマークは貯まったら、近所に行き交う通学途中の学童にでも渡そうとも思っている。
コンビニ袋は今や有料化で必需品であり貴重品になってしまったのでエコバック代わりにポケットに忍ばせて常用している。
新聞雑誌の切り抜きは昔からやっており、芸能人の写真や面白い記事をスクラップしている。
アイスキャンデーの棒は溜めて、家でも建てようと思っている。もちろん一分の一ではない、模型の小さな家である。

 家人は呆れている。なにしろ部屋が塵の山であるからだ。当人は一向に気にしない。これはああしよう、あれはこう利用しようと頭の中で張り巡らしていて、どんどん夢が膨らむ一方なのだ。

 綺麗な菓子箱などを見つけたりすると、子供のように狂喜する。そして思うのだ。これ以上の人生の宝物はない。
どこか頭の回線が壊れているのかもしれない。よくよく考えれば趣味の範疇には入らない。幼い頃からの貧乏性が抜けないのだろうか。

 最近、周りを見渡せば過疎化した都市や町や村に老朽化したモニュメントに使われなくなった公共施設を目にする。
これら超巨大な塵ともいえる代物は将来的にはどうするのだろうか。

 などと、偉そうに考えて問題をすり替えている。やっぱり明日にでも、ぶん投げてスッキリした方が懸命なのだろうか。
金のかからない収集も、投棄するのに金がかかるからだ。

 人類の滅んだ文明や過去の歴史も塵の集積であるといったら怒られるだろう。
牛乳瓶のフタも懲りずに、今も収集していたら、それはそれで歴史や文化が見えてくるのだろうか。
 
 今はただ懐かしく、貧しかった少年時代が蘇えるだけである。



 

2020-07-06 11:06:00 | 楽描き
 昭和三十年、四十年代の木造の安アパートはこんな物であったろうかと想像して描いた。若い男女がことを終えての図である。

 実はエロ本が好きである。趣味嗜好もあるが資料にと昭和四十年代の初期に、古本屋を廻り随分と買い漁った。大きなダンボールひとつを母が断わりもなく捨ててしまった。

 実話雑誌、男性週刊誌、猟奇雑誌、裸婦写真集、小説集と種類は多岐にわたっていた。今では二度と手に入らない。

 絵はたまには、裸をと思い描いてみた。今見ると男の左手の脇の下あたり、もう少しボリュームがあった方が良かったと思う。あとでホワイトで修正しよう。
 
 描いたあとに、上村一夫氏の「同棲時代」を思い出した。しかしよく見ると玄関に男の靴がない。どうやら男は階下の自室から樹をよじ登ってきたらしい。

 もちろん、あとづけである。本当はもっと危ない絵を描きたかった。

 母さん、僕のあの教科書は、どこにいったのでしょうね。