「エンゼルの丘」を読了した。
後述をみると1960年から1961年に雑誌「なかよし」に連載とある。
子供の頃に読んだ記憶だある。読んだというより見たことがあるといった方が正しいだろう。おそらくは他所様のところにでもお邪魔した時にでも見たのかもしれない。表紙をみて懐かしいと思った。
二人のうりふたつの少女が南国の島と東京を舞台に波乱万丈の物語が展開する手塚娯楽の方程式が満載の漫画だ。
ヒロインふたりにとめどなく降りかかる災難の連続は、その後青年雑誌に描かれる作品群にもみてとれて楽しく読めた。
自分のような老人は手塚作品に慣れ親しんでいるせいか、自然と身体の細胞に入り込んでくる。むしろ最近の漫画は絵柄も演出も慣れていないせいか読む気がしないのが残念である。逆に子供達などは手塚作品に興味をしめさないのは、やはり世代的なものがあるのだろうか。今の若い人には手塚作品はどう映っているのだろう。(つづく)
2021・6・25・記
絵は文とは関係のない「遅かりし由良の介」である。
下絵は2020年の4月とある。ようやくペン入れした次第。