机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

月は上ぼりぬ

2016-06-20 06:51:00 | 映画の味方
 とても素敵な映画。
北原三枝がキャピキャピでキュート。字面では脇役だけど主役のような活躍。
「今日はスキヤキね」スキヤキという言葉が二度ほど出てきますが、絵面はありません。
のちにアメリカでヒットする坂本九の「上を向いて歩こう」に「スキヤキ」という題目が付けられたのがわかる気がします。
 北原三枝の言葉をかりましょう。(劇中の台詞ではありません筆者の妄想です)
「アメリカ人にはスキヤキという言葉がロマンチックに感じられたのよね」
「ときめきのキーワードね」
「きっと、きっとそうなのよ」
 安井昌二の劇中の台詞。
「月夜の晩には男と女は変わるものなのさ」
小田切みほも出演しています。この二人、この映画で結ばれたのかしら。
「上を向いて歩こう」か。
見上げれば月。
結ばれる男女もあれば、雲に陰りの恋もあります。
 
 涙がこぼれないよおおに。

 
 画面に英語の字幕がある。当然多くのアメリカ人もこの映画を観たのでしょう。
この映画を観たアメリカ人は「スキヤキ」を食べ物としてではなく、若い男女が暫く振りに再開する時の気持ちのひとつとして解釈したのかもしれません。



監督
田中絹代
キャスト
浅井茂吉=笠智衆 高須俊介=佐野周二 長女・浅井千鶴=山根寿子 次女・浅井綾子=杉葉子 三女・浅井節子=北原三枝 雨宮渉=三島耕 安井昌二=安井昌二 浅井の女中米や=田中絹代 田中豊=増田順二 浅井の女中・文=小田切みき 住職慈海=汐見洋
脚本
小津安二郎、斉藤良輔
音楽
音楽/斉藤高順 
その他スタッフ
撮影/峰重義 照明/藤林甲 録音/神谷正和 美術/木村威夫 編集/近藤光雄 助監督/斎藤武市 製作主任/林本博佳 スクリプター/秋山みよ   
配給:日活
製作年:1954
公開年月日:1955/1/8