家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

家づくりとblogについて考えてみた――開設一周年

2005年10月27日 | このblogについて
24日の200エントリ記念に続き、当事者以外、ほとんど意味の無い節目であるが、ひとまずblog開設一周年を記念してのエントリ。
自己満足だけしていても役に立たないので、回顧しながらblog論のようなもの、特に「家づくり」という限定したジャンルをテーマにしたblogについて、とりとめもなく考えてみた。

ネットでの家づくりの紹介は普通のHPのほうが適している。読者にとって家のスペック、各種写真などの格納場所がはっきりしている方が早く目的の情報にたどりつきやすいからだ。
しかし、私はblogの簡易さや、今後の展開が面白そうな情報発信ツールということに魅力を感じ、使ってみることにした。
blogというツールはエントリが時系列に並ぶため、ニュースサイトのように時節の話題をネタにしたり、日記にしたりするのが向いている。家づくりにおいては多くの施主が「建築記録」用に使っている。
私も当初それをメインに考えていた。しかし一年前にblogを開設したときは、既に我が家は着工し、上棟も終えた段階。そこからの建築記録、また単身赴任中の家づくりということもあって、更新頻度を維持するために、「家のパーツやスペックのこと」「家づくりに関わるあれこれ」的な話題を書き込んだ。予期できたことだが、結局そっちの話題の方が多くなってしまった。カテゴリ別の記事本数を見れば歴然だ。
そういう話題は決して時系列に並んでいなくともよい。筆者にしてみたら、いつ読んでもらってもいい内容で、できれば同じテーマについて問題意識を持つ人に読んでもらいたいが、そういう人が訪れた時は大抵過去記事になっていて目立たない。このあたりがblogの短所になるだろう。
それを補完するために、カテゴリを工夫したり、カテゴリの紹介をするエントリを立ててみたりした。それが効を奏したか相当前のエントリにコメントをつけてもらって感激したこともある。ただ、根気よくバックナンバーをたぐってくれた奇特な方ともいえ、根本的な解決にはなっていない。今後もいろいろ試みることにする。

一方、blogの長所は、意見交換がしやすいことである(スパムを除く)。HPと違い該当コンテンツに直接コメントできるのでまどろっこしいことはない。さらにトラックバックなら「がっぷり四つ」で意見交換出来る。
ただ、「家づくり」blog全般においてはコメントのやりとりこそ多いものの、TBは盛んではないのが残念だ。第三者がネタを供給するニュースや書籍、映画、音楽などについて評論しあうのと違って、「家づくり」のネタは筆者が当事者ということもあって、客観的に論評しにくいせいもあるだろう。特に「建築記録」は施主の好みが具体物として生々しく現れるので意見の出し方は難しい。「家づくりあれこれ」的なエントリの方がつっこんだ意見交換がしやすいかもしれない。

弊blogでは、初めてのTBをまさに「お手本」のようなm-louisさんと交わせたのが幸運だった。そのほか、このblogでは「施主予備軍のためのblog活用」「『らしい家』考」「やまぼうし」等々でブロガーどうしTBによる意見交換・情報交換ができたように思う。

blog主が施主予備軍であるならば、積極的に意見交換することを勧めたい。人と意見交換しながら自分の考え方をまとめていくことができるからだ。家づくりで大切なことは出発点で「自分の家」観を確立することだと私は思っている。ただ、注意したいのは、施主を含む住宅業界かいわいでは「自分の家」観こそ家づくりの定説と考えている人がけっこう多いということ。そういう人は決して悪い人ではないが、そういう人であることを意識して意見交換しないと「自分の家」をあらぬ方向に持っていかれる恐れがある。

我が家は3月に竣工したが、弊blogではそれ以降、半年以上もまだ家づくりをメインとしてエントリを立てている。
家づくりはディテールを語り出したらネタは多い。人生の大イベントはまだ楽しめそうである。
暮らしを楽しめる家、経年変化の「味」を狙った家なので、報告できることは適宜出てくるだろう。
それはそれで時系列情報といえるが、スパンが長すぎて、やはりblogが表現ツールとしてふさわしいのだろうかとまた考えてしまう。
エントリを分類したり、エントリどうしをつないだりする仕組みはやはりほしい。

さて、
これまでいろいろな方に訪問していただいた。1年未満の付き合いしかないのに、古くからの知り合いのように感じてしまう方もいる。面白いものである。のぞきに来てくれた方々に感謝の言葉を捧げたい。
どこまで続けられるかわからないblogではあるが、反面教師でも他山の石でもなんでもいいから、誰かの役に立てたらいいなあと思いながら更新していこうと思う。