家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

込み栓

2007年05月27日 | 我が家のスペシャルな仕様
  
我が家には最近の家ではなかなかみられないものがある(※)。
それが写真にあるような込み栓である。
いまどき酔狂の類とされてしまうかもしれないが、木の接合にできるだけ金物を使わない、という志向で建ててあるせいだ。
金物でないから、こうした接合部も「あらわし」にできてしまうことも気に入っている。

込み栓には堅い木、名が体を表している「樫」を使ってある。
梁が米松、柱が檜、木の性質による経年変化の差異もたのしみだ。


(※)ほかにはこういうものも。

「住み方」が先か「家」が先か

2007年05月26日 | 家について思ったことなど
ある住宅業界人のブログを読んだ。自分達が提供する住宅(RC造)の質に自信を持っている人だった。そのこと自体は頼もしくていい。
しかし「快適に住んでもらうために、まず施主の方に自分達が提供する家の『住み方』を教えている」というような主旨の文章が書いてあって、ちょっと待って欲しい、と思った。

そもそもそこで暮らす人の住み方を尊重したうえで家は設計されるべきではないのだろうか。
窓をよく開けることをおすすめしないようなことが書いてあったのだが、私のように窓を開ける暮らし方を好む人はどうすればいいのか。窓を閉め続けていたほうが快適というのを前提にされても困ってしまう。
家が新しくなることで生活に変化がもたらされることはあるだろうが、これから新築する家によって暮らし方をまず変えよと指示されるのであれば抵抗がある。

そういう「住み方を家に合わせる」べきという人が、もし「芸術家的建築家」を批判していたらちょっとおかしいとも思う。住人の住み方より家の形態を優先するという面では同じだから…。


「味」とか「趣(おもむき)」とか

2007年05月22日 | 家について思ったことなど
「味がある」
「趣がある」
家のことを考えるとき、上記のようなポイントを押さえておきたいと思う。

「味」とか「趣」とかは感覚的なもので、それを測る尺度はない。しかも住人の暮らし方次第で年を経てからかもしだすことが多いので「計算」もしにくい。

しかし、それがあるとないとでは明らかに建物の魅力が違ってくる。
家の建材には、何らかの「味」や「趣」を期待しやすいものと期待しにくいものがある。それがどのような「味」になるのか、どのような「趣」をかもしだすのか、将来になってみなくてはわからないが、部分的にでも「味」や「趣」が生まれる期待があった方が普段の心持ちが楽しい。
竣工時点の姿形や素材を想像するのもいいが、例えば築20年となった家を想像することも大事だ。竣工時までのコスト論とは違う評価軸もあることは意識したい。

関連エントリ
「いい家」になる時と「いい家」である時間


驚くべき物件――もしかしたら1万円で買えるビル

2007年05月18日 | その他
本日(5/18)の日本経済新聞朝刊の掲載広告(22面)を見てびっくりした。
駅前に立地する延床面積3500坪超のビルがなんと「最低売却価格1万円から」で売り出されていた。鉄骨鉄筋コンクリート造7階地下1階のビルである。
「リストラ物件売却のご案内」という全面広告のそのページには15の格安(?)物件が載っているのだが、他の物件は数百万から数千万円くらいで、このビルの破格値ぶりが突出している。
売主は「フリージアマクロス」。れっきとした上場会社(東証2部)だ。
全ての掲載物件が「競り売り」のようなのでオークションのような形で価格が競りあがっていくのだろうが、なぜ1万円から始めるのかがよくわからない。

それゆえに警戒して応募する人が現れないということはないだろうか。
1万2千円くらいで打診してみたらどうだろう(※)。

もしかしたらあなたもビルのオーナーだ。


(※)投資はあくまで自己責任で行動をしてください。当方は一切責任を負いません。


花はまだか、やまぼうし

2007年05月12日 | やまぼうし
 
おかしい。青々と葉が繁っているやまぼうしに花が現れない。
去年の記録をみたら、4月末には確認できていたのに、5月中旬になってもでていない。
やまぼうし連合のaiai理事長も、スターアニス総統も花の報告をしているというのに。

一昨年、年に2回咲いた分(↓)の揺り戻しが今年に回ってきたのか。
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/f331b7c58982ca7bdca01a394ee116de
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/cefd5c779af7657cfe21725228b05e99



オトシブミ

2007年05月06日 | 山小屋・ログハウス
 
山小屋の周囲に植えてあるコナラを見てみたら、「オトシブミ」を発見した。
山道を歩いているとこのように葉を巻物状にした小さな包みが落ちているのを見かけることがある。直接渡しにくい文(恋文など)を読んでもらいたい人に見つけてもらうためにわざと落としておく「落とし文」のようであることから、この包みを作る虫を「オトシブミ」と名づけたようだ。
この包み自体は「オトシブミ」のゆりかごである。

ハンミョウを「道教え(ミチオシエ)」というのも面白いと思ったが、これもファンタジックで好きなネーミングである。

じいちゃんのおけいこバッグ

2007年05月05日 | レザークラフト
 
「川柳教室に通うことになったから、バッグを作ってくれないか」
父からそんな依頼が飛び込んできた。

小ぶりで、茶色という色合いと柔らかな革を使う、という程度の非常にシンプルな要件なので、構造面であまり悩むことはない。
年齢的におかしくないデザインにすることを考えて製作した。

材料は以前フリーマーケットで購入していたもの。あやしいオジサンが山積みにしていた革である。
半裁で1000円という格安な革だった。中国から仕入れてきたという。オジサン自身は革のことを良く知らず、牛革であるのはまちがいないが詳細は良く分からない。身内の依頼品なので、こうした革を使うチャンスだった。
やりほうだいのついでに「じいちゃんのおけいこバッグ」と名付けた。本人は知るよしもない。