家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

事故米とサブプライム、食品業界と金融業界

2008年09月23日 | その他
事故米が食品に混入した事件は、サブプライム関連の金融商品の問題と構図が似ていることに気づく。
焼酎製造に使う米麹に事故米が混じっていたなんて、焼酎の購入者には分かりようが無い。
サブプライムローンを証券化して組み込んだ金融商品も買い手側からはよくわからない。
川上で得体の知れないものが入れられたことが原因で双方とも結局「回収」することになった。

違いは何か。
事故米が混入した焼酎は焼酎を製造した酒造メーカーが回収している。
サブプライムローンが組み込まれた不良資産は国(米国)が買い取ることになった。

食品業界からしてみれば金融業界はずるいと思うだろう。
モラルハザードとは、同じ業界内だけで起きるわけでは無いわけだ。

回収に動いた焼酎「薩摩宝山」の製造元の西酒造は22日、新聞に全面広告を出した。

 きちんとお伝えする責任がある。
 私たちは、初めて新聞広告を掲出いたします。

この広告で、回収に至る経緯、安全性、他の商品について当事者として見解を述べている。

私は「薩摩宝山」はほとんど飲んでいないが、同じ西酒造の「富乃宝山」「吉兆宝山」はウマいのでよく飲む。入手困難な「天使の誘惑」はこれまで5回ほどしか飲んでいないけれど、これまたすばらしい酒である。ちなみに「富乃宝山」「吉兆宝山」「天使の誘惑」には事故米は混入していないという。私はそれを信じる。また、これから出回る「薩摩宝山」は他のどんな酒よりも事故米は混入しないと予測できる。
当事者とはいえ被害者といえる酒造メーカーを応援するために、これからも飲み続けようと思う。
「吉兆宝山」をいったん引っ込めた行きつけの飲み屋のママには「私が飲むから入れておいてほしい」というつもりだ。

かたや、救済されたAIGは20日に全面広告を出している。

  AIGグループの大切なお客様へ
  「どうぞ、ご安心ください」

この表題にも抵抗あるが、問題はその中のくだり↓

  今般、米国政府の強力な支援のもと、米国連邦準備制度理事会(FRB)が
  決定した最大850億ドル(約9兆円)の融資により、
  AIGは、引き続きお客様により良いサービスを提供できる体制が整いました。
  この融資は、AIGの事業基盤の強さとその重要性に対する信頼の証です。

なんだろう。この非当事者のような言い様は。
アリコジャパンとか、アメリカンホームとかAIGグループの保険に入ってなくてよかった、と思った。


好感度から考えると、
「世界恐慌でなくとも、お金にして置いておくより、お酒にして置いておこうか」
なんて思えなくもない。いや、お金は無いのだけれども(笑)。

AIG救済のブルース

2008年09月18日 | その他
犬井ヒロシに歌ってほしい歌を作ってみた。

(犬井ヒロシのブルースコードhttp://inui-hiroshi.okaidoku7.net/を参考に、ギターの音を意識して)
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『AIG救済のブルース、AIG救済のブルース、聴いてくれ~』

この前、ええあいじい(AIG)ちゅう大手の保険会社が、『もうあかん。商売仲間が誰も助けてくれへん。ポールソン(財務長官)はん、助けて~ アンタだけが頼りや』って泣きついて来たときの話やけど。

『そんな都合のいいこというたらあかんわ。こないだ、りいまんぶらざあずはんも助けてくれ言うてきたけど、断ったばっかりや。もらるはざあどが起きたらめんどうやし、あんただけ助けるなんてできまへんがな』

って冷たく突き放すか、

『いやいやいや、ええあいじいが潰れたらえらいこっちゃ。りいまんはえげつないシノギもしてたようやけど、ええあいじいの場合はお客にしろーとはんがぎょうさんおるし、取り付け騒ぎなんかになったら、世界恐慌まっしぐらやで。だぶるすたんだあどってツッコまれるかもしれんけど、ここは救済しとかなあかんな』

って、救済するかは

自由だ~っ!!

救済 イズ フリーダム
救済 イズ フリーダム
救済 イズ フリーダム

みんな一緒に!

『救済 イズ フリーダム』
『救済 イズ フリーダム』

ジャジャジャ、ジャジャジャ、ジャジャジャ、ジャジャジャジャン

でも、次にでかいヤツが泣き付いてきたら、救済してもしなくても、自分含めてもうしまいやで

チャ、チャ、チャ、チャーン、ジャカジャカジャカジャン
~*~*~~*~*~*~*~*~*~*~~*~*~*~*~*~*~~*~*~*~*~*~*~*~

オチてないか…。
(関西弁表現でオカシイところは突っ込んでください)

先日は思いつきレベルで「日本との違い」なんて書いちゃったけど、証券会社はやむなく見捨てて、銀行、保険は助けざるをえないって構図は日本も米国も同じかも。
それとも、救済するかしないかは当局が場当たり的に対応するしかなくなっているっていう状況か。
いずれにしろ「救済 イズ フリーダム」か「破綻 イズ フリーダム」状態(笑)。




さて。
野菜の種を買い付けに行くかどうかは決めてないけど(笑)、世界恐慌のリスクは一応意識した。
ポジティブな貧乏性である私が考えるのは、今後は物質的豊かさより、精神的豊かさを追求した方が賢そうだ、ということ。
モノにこだわらないのが一番だが、モノが無ければ生活もできない。少ないモノでどのように豊かに暮らすか。
ひとつの方法は何度も言っていることだけど、新しいモノでないと満足できない価値観ではなく、古いモノを保持することでも満足できる価値観の醸成である(関連エントリLINK)。
新しいものを手に入れるのは誰でもうれしいことだが、古いものの良さを知るのはある程度の教養や審美眼が必要となる。

子供たちをまた古寺にでも連れて行くとするか。

リーマン破綻と貧乏性の妄想

2008年09月17日 | その他
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080916-00000139-mai-bus_all

米国が公的資金を使ってリーマンブラザースを救済しなかったのは当然である。
リーマンの役員・社員は高給取り。しかも「当てた」時はたんまりボーナスを受け取っている。
「しくじった」ときだけ国が救済するなんてできない相談だ。
ポールソン米財務長官がモラルハザードを気にして決断したのは至極真っ当である。

一方、日本ではかつてバブル崩壊後、公的資金が投入された。
米国と何が違ったのか…。
日本の場合、そんなに高給をもらっていないというのがひとつ。
これはいい面も悪い面もあることだが、個人の成功は個人の総取りではなく、みんなで利益を分ける。個人の失敗も(コンプライアンスに違反してしない限り)報酬にさほど跳ね返らないようになっている。
日本の会社員は、働きの割にたいした報酬をもらっていない分について、どこかしら社会に対してボランティア的に助け合いしているつもりになって割り切っている面があるのではないか。
そう考えると、当然日本でもモラルハザードに対する懸念はあったものの米国ほど個人主義的社会でないことで公的資金の投入に踏み切ることが出来た、と言えるような気がする。
もちろん「その後」を見ればモラルハザードは起きたといわざるを得ないのだが、もし米国でやったのなら、こんな生やさしいモラルハザードにはならないだろう。だからポールソンの判断に異を唱えるつもりはないのである。

しかし…
モラルハザードの発生を押さえ込むのはいいが、国際的な信用収縮という恐ろしい不安はむしろ拡大した。リーマンは救うべき対象ではなかったとしても、救わなかった代償もまた大きい。
救済してもしなくても、その代償の打撃をうけるのは国民一般であることがやりきれない。しかも米国だけで収まらないのだ(収めないのが米国のズルいところ)。何も関与していない他国の一般人まで、まさに「とばっちり」を被るわけである。

私は以前も言ったように、長期にわたって保証が必要になる商材を扱って利益を生んだとき、その報酬を一度に与える金融業界の仕組みに問題があるように思っている(関連エントリLINK)。
取れるときに取れるだけとって将来のことは知らんふり、という構造を放置したままでは、未来に違う形で同様の問題が現われることだろう。
当事者にしてみれば、会社がつぶれたり、クビになったりして責任をとらされたと思うのだろうが、それまで億単位の報酬を得ているのだとすればやはりローリスクハイリターンであって、やり得なのだ。
「徳のないエリート」がそういういびつな状況を利用して短期に稼げるようにしておいてはいけない。多くの人に長い期間喜ばれるような仕事をする「徳のあるエリート」になったほうが得をするような社会構造にしていくべきだと思う。



さて、とりとめのない話ついでに…

世の中はだいぶキナ臭くなってきた。もしかしたらお金すら頼りにならない世界恐慌となるかもしれない。
万が一のために備えて、「今のうちに野菜の種と缶詰でも購入しておこうか」なんて考え始めた。
そして「治安が悪くなったら山小屋に篭ろう」「そういうことのために、生活レベルを落として少々不便な生活をしてもストレスがたまらないように子供を教育しているし、備えあれば憂いなし」「ナイフシースを作って、人口が激減している狩猟者とつながりを持ったことは役に立つかも」「いよいよ我が家の床下にある第三のエネルギー源が役に立つ場面が出てくるか」なんて……。
いかにも貧乏性の本領発揮な、とりとめのない空想が次々に浮かぶ。
逆説的に言えば「備え」が空振りに終わるからこそ貧乏性は貧乏性と言えるのである。
客観的に自分のことをずっと貧乏性と位置づけていられる社会のほうがきっと平和だ。空想というより妄想のままであってほしいものだ。


さらに妄想ついでに、メフィストコンサルタント的な陰謀論(関連エントリLINK)。
人間は容易に生活レベルを落とすことはできない。しかし世界恐慌ともなれば、石油の消費は減るし、人々は否が応でも生活レベルを落とさざるを得なくなる。そうなれば、おのずと二酸化炭素排出量は減少する。
そう、サブプライム問題に端を発した「事件」は、実は究極の地球温暖化防止策だったのだ!
………。

やめてもらっちゃあ困る

2008年09月01日 | 新幹線通勤
asahi.comより
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夜行「ムーンライトながら」臨時化へ
 東京―大垣駅(岐阜県)間を結び、かつて「大垣夜行」と呼ばれたJRの夜行快速「ムーンライトながら」の毎夜運行が今年度末で終わる可能性が強まっている。JR東日本とJR東海が取りやめの方向で検討しているからだ。鉄道ファンから旅の手段として重宝がられている人気列車。乗客が多い時期の臨時列車だけはかろうじて残りそうだ。
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これは困る。
最終で乗り越ししてしまったときの最終手段として、ムーンライトながらは心強い存在だ。

参考エントリ↓
「ながら」の常連

これがなくなったら折り返すことは不可能で、仮に名古屋まで乗り過ごしてしまった場合、過去の経験則(笑)では「乗り越した分の運賃往復+宿代」で、最低1万8000円超也。痛すぎる出費となる。

どこかの鉄っちゃんが廃止署名運動していたら、進んで協力したい。

もし悪い決定がなされたら、名古屋方面の奇特な方が無償で宿を提供すると申し出てくれることを待つつもり。


と、のんきなことを書いているうちに、福田首相が辞任表明という衝撃ニュースが飛び込んできた。
http://www.asahi.com/politics/update/0901/TKY200809010287.html

こっちの方は、衝撃の割りにやめられたら困るという思いはないけれども、200年住宅のためにはもう少し長命でないといかんのではないかと思う次第。
しかし、政権の寿命をあててしまったことになり(該当エントリLINK)、なんともフクザツ。