家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

なめこ貯金がすごいことに

2012年11月10日 | 山小屋・ログハウス

1年9か月ほど前に仕込んでおいた「なめこ貯金」→LINK がすごいことになっていた。
写真は父が山小屋から一つもってきたもの。
これがまだたくさんあるのだから…。
銀行や郵貯に預けてもこんなにはならない。なめこ貯金の「利回り」はあなどれない。
この量を消費するために、なめこ料理のレシピを探さねば。

ピザ窯計画のこと

2012年10月14日 | 山小屋・ログハウス
かなり前から、ピザ窯を作りたいと思っていた。
そう思いはじめて、かれこれ10年くらいは経つだろうか。
そんなに長いこと考えていながら作っていないのは私の実行力のなさを表しているのだけれども、山小屋のセルフビルドだって着想から20年以上経ってから具体化し始めたわけで、ピザ窯だっていつかは現実化する確信のようなものはある。

実は、ここ1年くらいの間で2つほど、ピザ窯の具体例を見させてもらっている。
ちょっとした仕事に絡んで、たまたま知遇を得たお二方のもので、それぞれは知り合いではないが、ピザ窯は2つとも手作りである。この時期、たまたまそうした人を2人も知ることができたのは何かのめぐり合わせかもしれないと思っている。

ひとつは若手のくだもの農家Mさんが経営するみかん狩り園に設置されたもの。耐火レンガをアーチ状に組んであってシンプルですっきりしている。みかん狩りにきたお客さんが自分たちでピザを作って焼けるというサービスになっている。焚き木はみかんの老木とか、枝木を使うので効率的だ。

   

もうひとつは、ピザ窯というより、オーブンという位置づけらしいが、耐火煉瓦を積み上げただけといっていい、とてもワイルドな窯だ。こちらは、さまざまな創作活動をするグループが持ち主で、手作りの小屋(といってもけっこう大きい)の中に設置されている。
活動に絡んで、外国人もよく訪問するらしく、このオーブンを見た中央アジアの方や南欧の方が、ぜひ自国の料理を作らせてほしい、といってここで何回も本場の外国料理がふるまわれているそう。

   

2つの窯を見たせいで、自分もやっぱり作りたい、とあらためて思いを強める結果となった。
一方、ピザ窯の設置場所をどうするかについては、ずっと考えあぐねていた。ピザを焼くときのことを考えて、山小屋の建屋のすぐ近くにしたいと思っていたが、動線上、いい場所がなかなかみつからなかったのだ。
それがここへきてすんなり決まった。
父が、実のならなくなった柿の木を伐採することにしたのだ。そのあとがピザ窯をつくるのには最良の位置にあると気づいた私は、そこが別の用途に使われないよう、ピザ釜設置場所とすることを家族に宣言した。

さらに熱を高めることもあった。「ドゥーパ」という日曜大工雑誌があるが、その最新号の特集が「ピザ窯の作り方」。なんと作り方の動画が収録されたDVDまでついている。
   

早速購入して見ると、土台の作り方から、耐火レンガの組み方、コテの使い方までかなり親切な解説になっている。今、創作意欲が刺激されている最中なのである。
もっとも、ドゥーパにはいろいろなピザ窯が紹介されていて、今度は逆にどんな窯にしようかあれこれ考えてしまうモードに入ってしまってもいる。

いつになるかは宣言できないが、ピザ窯計画が具体化し始めるのはそう遠くないだろう。

春の山にて

2011年02月27日 | 山小屋・ログハウス

 

久しぶりに山小屋に出向いた。
2月なのに、もう完全に春といっていいような陽気だったためだ。
好物のふきのとう狩りに近辺を散策していたら、散弾銃の薬きょうが落ちているのを発見した。

このあたりではイノシシのほかカモシカも見たことがある。
イノシシあたりを狙ったものかもしれない。

<おまけ>
物置前に植えた紅梅は満開だった。

 


なめこ貯金

2011年02月06日 | 山小屋・ログハウス

 

この週末、父と二人でなめこ菌の種付けをした。

桜の木にドリルで穴をあけ、ダボのような種ゴマを金づちで打ち込んでいくという作業。

平日に父が一人でやりはじめていたが、この日は大人一人では持ち上げられない大きさの太い丸太を処理したいというのでつきあった。

この桜は、高速道路工事にともなって切らざるを得なくなったもので、その情報を聞きつけた我が家がいただいてきたものである。幹の部分は板に挽いてもらうべく、現在は知り合いの製材所に置いてある。枝の部分をなめこの栽培用にした。

枝といってもひとかかえほどの太さがあったりするものがあり、たしかに一人ではどうしようもない重さで、運ぶのに大汗をかくくらいだった。

なめこは2年後くらいに収穫できるという。昨年しこんだ「しいたけ貯金」(LINK)とあわせ、「なめこ貯金」の満期がたのしみである。

たくさんのリアルドコモ茸一家(LINK)があらわれるかもしれない。

 


インフレヘッジとしての山林

2011年01月16日 | 山小屋・ログハウス

 日本は資源のない国と言われる。
 ところが、豊富にある資源もある。
 一つは水、そのほかに、海洋資源、そして木材資源(山林)。
 水と海洋資源はともかく、木材資源は有効に活用できていない。売値が低くビジネスとしてペイしない状況だからだ。結果、林業は衰退し、資源として存在することが国民にあまり意識されない。
 最近、その「そこにあるけど役に立っていない」資源が役に立つシーンが来るかもしれないと思い始めた。

 ここのところ、欧州におけるギリシャ、アイルランド等の危機的状況などから、同様に大きな債務を持つ(国債を大量に発行)我が国の危機についての議論が目立つようになってきた。
 日本国債の暴落、そして超円安、ハイパーインフレ・・・資源を輸入せざるをえない国、日本は大丈夫か、なんて話。
 もしそうなったら大変な事態といっていい。原油価格が高騰、それにともなって国内加工品を含めあらゆるものが値上がりする。生活が困窮することは必至だ。
 しかし、そこで山林(木材資源)のことを思い出す。
 この資源はそもそも輸入しなくても自給できるもの。現在、自給率が低く輸入品が市場を席巻しているのは、円高で外材が安く手に入るからにほかならない。超円安になったら、状況は180度転換するではないか。どん底の林業の風向きが変わる。
 外材が円ベースで高騰すればするほど、国内材の価格競争力は高まり、ペイするレベルになる。とすれば、誰からも見向きもされていない山林が突如宝の山に変貌するわけだ。インフレに対するヘッジになる。

 一部の中国人が山林を買っていると聞く( 「まゆつば」との評もあるが)。水資源の確保ではないかなどという憶測や、国土を買いあさることに対する陰謀説もあるようだが、もし本当に購入しているのであれば、中国人は遠くない将来の超円安を見込んでいるのではないかと思う。
  経済成長が続く中国にとって、超円安となったとたん、日本材は俄然魅力的な「外材」になる。安い今のうちに仕込んでおけば将来大儲けできるという訳。中国人による山林購入を国家的陰謀などとするより、投資行為ととらえるほうがありえそうで逆に怖い。
 日本の国債は大半を日本国民が持ち、外国人の保有比率は小さい。そのことをもってして日本が破綻することはないという楽観的な論説を聞きもする。しかし、その自国民保有率の高さ故に流動性がいびつで、海外勢がちょっと買い込んで保有比率を高めたあとで一気に売りに転じれば暴落の端緒にすることができるのではないか。そして、超円安をひきおこす。中国人は、距離が近くて輸送費が安い日本材を安価で手に入れ、円安といえど資源としての山林は値上がりして資産価値は落ちず、大儲けしましたとさ、なんてストーリー。まったくのヨタ話とまでは言えないような気がする。

 中国人の話はさておいて、国債の暴落→超円安からのインフレという懸念が本当にあるのならば、山林という資源を社会的にもっと認識しておくべきではないかという問題提起をしておこう。最悪の事態の中の一筋の光明になるかもしれない。
 予期せぬ事態で役に立つのは、普段は重要に扱われていないものだったりするのはよくあることなのだ。

 さて、いつもながらの忠告はしておきたい。私はすでにほんのわずかながら山林を保持している人間である。ポジティブシンキングの技術もある(関連エントリ→LINK1 LINK2)。
 言説に含まれるバイアスの存在(関連エントリ→LINK)は読み手として十分に注意を払ってもらいたい。


しいたけ貯金

2010年03月29日 | 山小屋・ログハウス

  
 この前、山小屋に行って撮ってきた写真。
 並んだ雑木の丸太にはしいたけ菌を植え付けてある。
 私は密かに「しいたけ貯金(菌)」と名付けた。

 この雑木は昨年、隣街の小学校からもらってきたもの。
 小学校では校庭の植裁を変更したとき、一部の木を切り倒した後、処分に困っていたようだ。長いこと放置されているのを見た貧乏性一家(つまり我が家)が、きれいに片づけすることと見合いで引きとりますと申し入れたところ、「ぜひお願いします」と大歓迎されて持ってきた。
 チェンソーを持ち込んで家族で作業し、親戚から借りた2tトラックで4往復して運んだ。途中からPTA会長がユンボで手伝ってくれたが積み卸しはかなりの重労働だった。汗の結晶ともいえる。

 一部は薪ストーブ用の薪にし、一部をこうしてしいたけ栽培用にした。
 小学校から運ぶ作業は私も手伝ったが、しいたけ用に切り、菌を植え付けたのは父と母の手による。
 時間があるからこそできることかもしれないが、我が両親ながらそのパワーはほめるしかない。
 お金をかけずに手に入れて、汗をかいて手を入れたというのは、過去に紹介した「わらしべ長者風呂」と似ている。
 同じように何らかの付加価値を生み出してくれることを願う。

  薪棚
   


過去のキノコ関連エントリ
 リアルドコモ茸一家
 収穫


「秋の窓」という資産

2009年09月23日 | 山小屋・ログハウス
 
山小屋のひとつの窓から、紅葉し始めたモミジが見える。秋の到来がよくわかる。
季節の見える窓って、名画を飾っているのに劣らない価値があると思う。
これもバランスシートに現れない(有形なのに無形な)価値のある資産だ(関連エントリ→LINK)。

山小屋には他にも、「おいしい空気」「せせらぎの音」「鳥のさえずり」「虫の声」などなど、心豊かになる資産がたくさんある。
こういうものの存在が意識できると自分の中の「幸福力」が発動し、金持ちでもないのに資産家になっているような気分になれるのである。

資産形成において換金性はもちろん重要だが、何でもお金に絡めてばかり考えていると、お金にならないプライスレスな資産の価値を意識できなくなる。
プライスレスな資産は、金融危機にもびくともしなかったり、年月を経ても価値は衰えなかったりする。
先行きが見えない時代こそもっとうまく活用されていい資産なのだ。
まあ、ほかの人はどうあれ、少なくとも私のようなおめでたい貧乏性には適した資産形成である(笑)。


石のパズル

2009年08月10日 | 山小屋・ログハウス

東屋計画はちょっぴり変更となった。
あまりに和の佇まいとなり、BBQベースやピザ焼き釜はそぐわない風情となったためだ。
石畳というか石の床にすることにした。

で、父の普請道楽。
知り合いの庭師の人に頼んで平板な大きな石を一部調達してもらい、その大きな石のレイアウトまで頼んだ。残りの部分を自前で組んでいくのである。
私はこの休みに石運びを手伝う羽目になった。父と二人で大汗かいて石を運んだ。

途中の姿を見てみれば、ちょっとした遺跡発掘現場風。
ただ、やっていることは石のパズルだ。

これが完成したら、ケヤキ板のテーブル作成に入るそうだ。

東屋が完成

2009年07月12日 | 山小屋・ログハウス


父の普請道楽の第3作、東屋が完成した。

柱は曲がった地松、天然石を礎石としていることは以前紹介した。
今回は屋根に注目。

  
物好きにも檜皮葺きというヤツである。現代においては道楽の極みといっていいかもしれない。
これなら、自己満足な名前(関連エントリ→LINK)をつけてもいいんじゃないだろうか。

東屋の天井↓
  

中から外を見る↓
  


この後は、腰掛椅子、ピザ焼き釜、BBQベースの作成が控えている。


これまでの東屋関連エントリ↓

東屋計画――普請道楽は終わらない
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/2f377cce12a2aac904c889b5c1befb57
東屋計画進行中
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/8572a408b3b4cf85eb0312e4d0a83d4b
東屋の上棟
http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/be5c2e2d5c048cd0f44cde9663c8c4ce


東屋の上棟

2009年03月28日 | 山小屋・ログハウス
 
父の東屋計画はながらく停滞していたように思えたが、実はじんわりと歩んでいた。
ここへきて家族に召集をかけ、にわかに上棟と相成った。
天然石を礎石に、もらった地松の丸太を柱にしてある。梁は間伐したヒノキ。
ようするに材はタダなのである。屋根材は購入することになろうが、セルフビルドでローコストな建築なのは間違いない。
地松の柱はご覧のように曲がっている。「世界で一つしかない」ことにおいて完全無欠だと思う。

この東屋ができたら、中央にBBQとピザ焼き用の釜を作る予定。
普請道楽はまだまだ終わらない。


オトシブミの風鈴

2008年05月06日 | 山小屋・ログハウス

         
    
山小屋近辺はまさに緑の季節になっていた。
コナラ、モミジ、ウメ、イチョウ、そして苔、すべてが緑。
緑の季節の風は最高に心地よい。

玄関脇のコナラを見たら面白い造形を見つけた↓。

           

そう、オトシブミ。まるで風鈴のようだと思った。
いっそう風が心地よくなった。


煙突の日―― 一般家庭での小さな復活

2007年11月11日 | 山小屋・ログハウス
 
11月11日は煙突の日。
1111が4本の煙突のように見えることが由来という。
なぜ4本? それに煙突が4本並んだ風景なんてなかなかないようにも思う、というような話はとりあえずおいといて…。

薪で焚く風呂が一般的だった時代、煙突は一般家庭にごく普通にあった。
ガスのインフラが整ってくると薪風呂はガス風呂に追いやられ、煙突のある家は急減した。
一般家庭の煙突は絶滅の危機に瀕する家庭内小便器のようになっていくのか、と思っていたら、どうやらそこまでの危機にはいたらないようだ。
というのも、煙突が必要な設備が家庭内に入り込んできたからである。
そう、それは薪ストーブ

薪ストーブは暖房器具の主流派とはいえないが、着実にファンは増えている。
特にログハウスとの相性がよく、ログハウスの着工の増加とともに薪ストーブも増えた。
我が家(山小屋)もそのくちである。
住宅密集地では煙がいろいろと物議をかもすことがあるようだが、住宅街でも薪ストーブはじわりと増えている。

かつての薪風呂の煙突は、円筒をT字型に組み合わせたそっけないものであったが、薪ストーブの煙突はオシャレなものが多い。家によってはシンボルといっていいような煙突も見かける。
「煙突がある家」なんて呼ばれるのがまんざらではない人も多いのではないだろうか。

煙突はどこの家にもあるものじゃなくなったことで、パーツとしての存在感が向上したといえなくもない。