家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

ロールブレイドケース 

2009年05月23日 | レザークラフト


筆箱採集帳」を見て、今度自分が作る筆箱は文具の収納場所を固定する仕組みにしたいと思った。使うとき、探しやすいし、収納された姿が美しいからだ。

収納場所の固定という用件を満たす筆箱としてはロールペンケースというのがある。巻物のようにぐるっと巻いて使うアレだ。筆箱採集帳でもいくつか紹介されていて興味を引いた。
しかし、ロールペンケースは収納場所が固定されるものの、出し入れが機動的ではないのが玉にキズ。1本だけ使って戻すような時は別に問題はないが、複数の道具を使うときは出したり戻したりするのが面倒なので、出しっぱなしになる。
出しっぱなしにしている場合、こんどは出した文具が他の道具類や机上の小物、ノートの陰に隠れてしまったりして、探さなければならなくなったりすることが往々にしてある。
そのため、使用中の複数の文具をいったん置いておくためのペントレーのような機能があればいいと考えた。

こうして「ペントレー機能つきロールペンケース」という基本構想が形作られた。しかし、具体的な収納物を考えはじめてすぐに壁にぶつかった。
ひととおりの文具を欲張ってひとまとめに入れようとすると、収納物が多すぎるのだ。そのままではすごい太さのロールペンケースになってしまう。
ロールの幅より直径の方が太い「ガムテープのような形状のロールペンケース」というあほらしい図が思い浮かぶ。
それはそれで面白いではないかという考えと、使いにくくて実用的でないという貧乏性気質が頭の中で葛藤する状況に陥った。
実は私のもの作りにおいては、このような脳内のバカな葛藤に時間を費やすことが多いのだ。

結局、貧乏性気質が勝利したのだが、「ペントレー機能つきロールペンケース」というアイディアの実現はあきらめきれなかった。
そこで用途を絞ったペンケースにすれば、収納物は限られ、適度な大きさになるだろうと考えた。

私はレザークラフトの型紙作りなど、普通の人よりは刃物を使うことが多いので、カッター類を一括して収納するのがいいと思いついた。ロールペンケースならぬ、ロールブレイドケースというわけだ。
まあこれも「筆箱採集帳」的に言えば、「筆箱」の部類に入れていいのかもしれない。

で、このたび完成したというわけ。

収納形状は以下のとおり。

   

収納しているのは右から
・NT円カッター(C600G)
・Tajimaツール カーブカッター
・OLFAカッター(Limitedシリーズ FA) ただし搭載刃は貝印刃物の職専刃
・NT細工用カッター(AD2)
・ペナントナイフ
・マイクロカッター4種

普通のロールペンケースとあきらかに違う部分が2箇所ある。
一箇所は写真の右上方にある透明なケース、もう一箇所は左にあるスナップである。

透明なケースの正体は使用済みの刃を入れるケース。これはカッターナイフ用のケースなので、折った刃の保管場所が必要なのである。理科実験用製品を売っているところで購入したキャップ付きミニ試験管を転用している。

  

スナップがあるのはマイクロカッターをスムーズに収納するためである。
マイクロカッターは非常に細かい切断作業用なので、ほとんど針といっていいほどの太さ。
先端からケースに突っ込むと革に刺さる可能性が高い。それで横から入れられるような構造にした。

  



  

トレーは以下のように使うことになる。

  

 


 


エコポイントへの疑問とエコ紙幣の提案

2009年05月15日 | 家について思ったことなど
本日(15日)から、省エネ家電を購入すると付与されるエコポイントなる制度が始まった。

この手のエコって何か変だと思う。
例えば、夏に省エネエアコンをガンガン使う人が、できるだけ団扇で過ごす人よりもエコ行動として優遇されるなんて構図はおかしい。
エコに最も貢献するのは、できるだけエネルギーを消費しないことのはず。エコを推進するとき、エネルギーを消費する便利な製品に頼らない生活をする人が無視されていいとは思えない。
200年住宅のときにも言ったことだが、エコに効果が大きいのは、エコ製品を購入することを推奨することよりも、結果的にエコな生活をしたことに対して恩恵を与えることだろう。

エコへの実効性を考えるのならば、一人当たりの消費電力量が少ない世帯にエコポイントを付与するような制度にしたらいいのではないかと思う。
そうすれば省エネ住宅とか省エネ家電を導入する契機となるうえに、暮らしの工夫や質素さによって省エネ生活をする人にまで恩恵がある。

さらにエコを前進させるなら、CO2を吸収する効果のある山林の購入・維持に対してエコポイントを付与したらどうだろうか。
老成木や荒れた山林の場合、CO2吸収効果はあまり期待できないから、樹齢の若い山林や、管理(間伐、枝打ち、下草刈り)が行き届いた山林ほどポイントを高くするといい。
用途が限られる家電のエコポイントと違って、こちらのエコポイントはお金と同様に何にでも使えるようにする。いわばエコポイントではなくエコ紙幣にするのだ。
自らの活動によるCO2の発生量を減らすのではなく、他人が発生させたCO2までも減らすという貢献をするのだから、そのくらいの優遇をしてもおかしくないと思う。

このような制度が導入されれば、山林が荒れるのを防ぎ、衰退する林業の活性化につながる期待も持てる。補助金のような形で林業を保護するより、エコに貢献しているという誇りを持たせたほうがやる気がでてくるはずだ。

世の中にエコ紙幣の流通量が増えてくれば、それに比例してCO2も減ってくることだろう。




チビRHODIA(No10)用カバー

2009年05月06日 | レザークラフト

       

文具好きにはおなじみの、オレンジ色の表紙に方眼の罫線が特徴のRHODIA(ロディア)というメモ帳がある。
さまざまなサイズのラインアップがあるのだが、最近になって最小サイズのNo10が発売された。

これまで最小だったNo11の半分のサイズで、タテ75mmヨコ52mmという小ささ。
「小さいモノ」好きとしてはたまらないシロモノで、即買いした。
しばらく手のひらで転がして楽しんだあと、カバーを作ろうと決めた。
(先に作るはずの筆箱は構想途中で停滞中)

いろいろなメーカーが売れ筋のNo11用のカバーを市販しているが、まだNo10用のカバーは出ていないだろうとイノベーターの血が騒いだのだ。
しばらく時間がとれなかったが、このGWの1日を使って一気に製作した。
単なるカバーではつまらないので、ジャストフィットするペン付きにした。
私は伊達に小さいモノ好きを自称しているわけではない。小さいペンもちゃんととりそろえているのだ。
以前紹介した自作の「すぐメモ」用ホルダーではWalkie Penという相当に小さいペンを使ったが、タテ75mmのRHODIA No10にあわせる場合、それでも若干長い。そこで今回はOHTOのPetit Bというペンを使った。

これは収納時の全長が79mmで、83mmのWalkie Penより短い。No10を収納するカバーのサイズにピタリと合う。ちなみに、OHTO Petit Bは使用時にキャップをはずして本体と連結すると全長130mmとなって持ちやすいという利点もある。
このメモはやや厚みがあるので、衣服のポケットに入れて持ち歩くのではなく、バッグの中のポケットに収納することにした。そのため、取り出しやすいようにリングをつけた。場合によってはこのリングを使ってバッグやリュックにぶら下げることも可能だ。
腰リールメモ(→LINK)として使ってもいいかもしれない。

開いたところ
  
  手前がNo11。No10の小ささがわかるだろうか。

手に乗せてみたところ
  


「すぐメモ」ホルダーと並べてみたところ
  

<追記>
せっかちにイノベーター宣言などするものではなかった(笑)。もうすでに商品化されたカバーがあった。しかも2種も確認できている。それだけRHODIAが普及しているということか。
ただし、サイズがピタリと合うペンとコラボレートしているのは私のだけ。そこだけでも誇らせてもらいたいところ。
ちなみに、このNo10、75周年記念の限定品ということに注意。そのまま終わってしまったら、カバーが無駄になりかねない。ということで私はひとまず6冊ストックしてある。
ちっちゃいもの好きや腰リールメモ使いの人たちとかがたくさん買って記念品から定番商品に昇華してもらいたいものだ