先日『けーし風』の集いがあった日、終わって皆で飲みにいったとき、今仕事も手伝ってもらっているSさんとジャズの話になった。
どんな話になったか、かなり酔っぱらってほとんど忘れてしまったが、さほど的外れな会話にはならなかったと、それとなく感じていた。
まあ、だから何だと言われればそれまでだが、そのときフリージャズの話をしていて、ファラオ・サンダース、アルバート・アイラー、アーチー・シェップ、サン・ラ、サニー・マレーなどというなんとも不気味な面々の名前がでてきて、最後のほうにオーネット・コールマンや、フリージャズではないがキャノンボール・アダレイ、最後はマイルス・デイヴィスで締めくくったような記憶がある。
彼はフリージャズ派、僕はモダン派なので、なかなか話が噛み合ないのだが、そのオーネット・コールマンの代表作の一つ『ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン』がいいということで話が合った。
たまたま日本発売と同時に買った輸入盤の2枚組LPを持っていたので、すぐに聞いてみたかったが、なんやかやで聞く機会がなく、仕事をしながらだが今日やっと聞けた。
オーネット・コールマンのアルトサックスは、以前来日したときに聞いたことがあって、プラスチック製のキンキンシャリシャリした音だったが、金属製のサックスでもキンシャリっぽい。それが一つの味である。ゴールデン・サークルではコミカルなイメージの曲が多いので、そのキンキンシャリシャリがかえって楽しさを増す。
二枚組とは言いながら、はたして二枚に分ける必要があったのだろうか、と思うほど、1面あたりの演奏時間が短い。1面15分ほどで終わってしまう。
ゴールデン・サークルとはスウェーデンの首都ストックホルムにあるジャズクラブで、スウェーデン語では「イュレーネ・シルケルン」という。
1965年11月23日から2週間にわたって行われたコンサートから収録したものである。
このLPの2枚目TWOのほうで、オーネット・コールマンはトランペットやヴァイオリンも演奏している。残念ながらオーネット・コールマンという名前がなければ石をぶつけられそうな演奏である(と僕は思っている)。
とくに、ヴァイオリンはやめておいたほうがいいと思う。
そういうことはともかく、オーネット・コールマンがこれほど楽しそうに演奏しているLPは少ない。
CDも出ていて、こちらは別テイクのボーナストラック付きで、LPの倍ぐらい入っている。
どちらかと言うと、1枚目のほうがお気に入りである。B面の「ディーディー」というおどけた曲が頭の中をグルグル回る。
二枚目のほうはかなりぶっ壊れているので、脳みそをぐちゃぐちゃにかき回してほしいときにぴったりである。
そういう時があればの話だが。
オーネット・コールマン アルトサックス、デイビッド・アオゼンゾン ベース、チャールズ・モフェットドラムスという、ピアノレス・トリオ。忙しいときのリセット向きである。
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『Love Call』は以前持っていたかどこかで聞いているはずですが、最近記憶が……。
エルビン・ジョーンズと共演でしたか。いいですねえ。
同じブルーノートから出ている『Love Call』ではエルヴィン・ジョーンズと共演していて快感なのですが、どうですか?