魚眼で見る遍路。．．鮒の里より

私は立江川の鮒である、立江川に生まれて６０年も立江川で暮らしているが、もう歳もとり若い鮒たちも大きく育ち一人前のことをやっているよぅにおもう。
立江川の水中より、人間どもの暮らしを見ていると昔とはだいぶよぅすが違ってきているよぅに思える、昔は川の土手には子供達が鮒つりによくきていたが、この頃は川の水も汚れて鮒たちも住みぬくくなっているのが現状である。その変わりに歩き遍路が立江川の堤を、歩く姿をよく見かけるよぅになった。何故こんなに遍路が多くなったのかわからんが、人間どもの世界も少し変わってきたのか気になったので、立江川のことは、若い鮒どもにまかせて、私は遍路の気持ちを調べに立江川の辺にお接待処をかまえることにした。少しはお遍路の役に立てば良いのだが、これからは、人間の気持ちになってみる。