monologue
夜明けに向けて
 



 アニメ「けいおん」を見終わって、軽音楽部のことを思い出した。
わたしは中学高校では柔道部に所属して軽音楽部には入らなかった。

しかし、高校卒業後7年間務めた会社をやめて渡米する一年ほど前に京都伏見桃山駅近くにあった音楽喫茶「ジョイ&マリ」で桃山高校定時制の軽音楽部の生徒たちと出会って仲良くなり誘われて練習に参加するようになった。定時制だから社会人が紛れ込んでいてもおかしくなかったのだ。
夜の桃山高校軽音楽部でわたしは「リアルリアル・ラヴ」を作りギターの西野靖、ベースの川井鶏造に教えみんなで練習した。他にはローリング・ストーンズの「ジャンピングジャックフラッシュ」を練習するバンドと沢田研二のヒット曲をやるバンドと上田正樹と有山淳司名義の「ぼちぼちいこか」(バーボンレーベル)大阪発のブルースをコピーするアコースティックギターブルースバンド、そしてわたしの曲「打ち上げ花火」を歌う女性フォークデュオなどがあった。高校のクラブとしてはなかなか盛況だった。そのうちプロになったのはギターの西野やすしとベーシストとしてナベプロに入った川井鶏造のふたり。鶏造は米国の音楽フェスティバルを観に来たとき最新ヤマハミュージックコンピューターを土産に持参してくれた。のちにそのミュージックコンピューターをアルバム「水面に書いた物語」のバックの打ち込みに使用したのである。それがわたしのささやかな「けいおん」体験だった。
fumio

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