monologue
夜明けに向けて
 



 やがてラテンギター、ジャズギター、女性ピアノにわたしのベース兼ヴォーカルのバンドもみんなのモチベーションが落ちて自然解消のようになった。日々の仕事をこなすだけでなにかの目標がないとバンドの維持はむづかしい。

  中島茂男はいつのまにか、サンフランシスコから戻ってきていたがもうエンターティナーには戻る気はなく別の方向に転進していた。

 それでわたしは中古のギブソンレスポール・エレクトリックギターを購入してふたたびひとりでエンターティナーを始めた。どんな形態であろうと歌を歌い人を楽しませて暮らせることは幸せだった。

 宮下富実夫、中島茂男、山下富美雄、そして島健というバラバラな指向性をもつミュージシャンたちをほんの一瞬邂逅させてアルバム「プロセス」を作らせふたたびチリジリにした存在の意図は奈辺にあったのだろう。
fumio

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