monologue
夜明けに向けて
 



 そしてこのあと、この24チャンネルトラックスタジオ(PARANAVA STUDIO)で録らなければならないのはドラムス、パーカッション類とピアノであった。プロデューサー、宮下富実夫はその日ドラマーとしてレコーディングルームに入った。わたしたちは調整室から指示してダメだしする。ドラムスのレコーディングはOKが出るまでパターンを変えて叩き直すので重労働だが宮下は最後まで元気でへたばらなかった。

 宮下の打楽器関係を全曲録り終えて、最後に島ちゃん(島健)のピアノを青春 ふるさと の2曲レコーディングした。かれは日本でもスタジオミュージシャンとして活躍していたので簡単なコード譜を渡して打ち合わせするだけで曲に合ったフレイズを紡ぎだした。当時の世間の最低賃金は1時間2ドル50でエンターティナーのペイの相場は一晩で50ドルなので50ドル支払った。とにもかくにもレコーディングはそれで完了した。あとはミックスダウンで完成である。
fumio

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